✅ 本シリーズの目的
本シリーズ(Vol.10.x)は、Java × Struts2ベースの業務Webアプリケーション開発における
「データ層(DAO/DTO/Service)設計のベストプラクティス」 を実践的に解説する連載です。
🔁 この記事でわかること
- DAO/DTO/Service の役割分担と設計思想
- JavaBeansによるデータ構造と可読性の向上
- JDBCによるDB接続の共通化とテスト戦略
- Service層のトランザクション制御と例外処理
- Struts2アクション層との統合設計
📚 各回のまとめリンク(Vol.10.0〜10.8)
Vol | タイトル | 概要 |
---|---|---|
✅ Vol.10.0 | DAO / DTO / JavaBeansとは? ― データ層設計の全体像と役割分担 ― | 各レイヤーの責務・分離設計の意義を整理 |
✅ Vol.10.1 | DTO設計のベストプラクティス(命名規則・フィールド設計) | 命名規則やSerializable対応、DTOの設計ポイントを網羅 |
✅ Vol.10.2 | DAOのインタフェース設計と実装パターン | 抽象化の重要性と、インタフェースの活用パターンを紹介 |
✅ Vol.10.3 | DB接続クラスの共通化とドライバ設計 |
try-with-resources による安全な接続・切断設計と共通化 |
✅ Vol.10.4 | Actionとの連携実装(Struts2との融合) | Struts2との連携方法、アクション経由でDTO/DAOを操作する方法 |
✅ Vol.10.5 | DAO・DTOのテスト設計(JUnitやH2活用) | H2DBを用いたローカルDBでの自動テスト構築法 |
✅ Vol.10.6 | Service層の設計方針と例外処理戦略 | トランザクション管理、例外ハンドリング、役割の分離設計を丁寧に解説 |
✅ Vol.10.7 | Service層×JUnitテストの基本とパターン | DI設計とモック注入で、Service層のユニットテストを強化する方法 |
✅ Vol.10.8 | Service層の共通基盤化とDI対応(テストもしやすく) | 抽象Serviceの導入やDI対応設計、将来的なSpring移行の視点も解説 |
🔧 技術スタック
レイヤー | 使用技術 | 説明 |
---|---|---|
View / UI層 | JSP + Struts2 | フロントとアクションを連携 |
Service層 | Javaクラス+インタフェース | ビジネスロジック集中とDAO統合 |
DAO層 | JDBC + PreparedStatement | SQLとDB接続管理 |
DTO / Entity | JavaBeans(POJO) | データ転送のためのオブジェクト |
テスト | JUnit / H2Database | 軽量な単体テスト環境の構築 |
💬 よくある質問と補足
❓ Q:Service層って必要?
はい。複数のDAOをまとめたり、アプリの業務ロジックを集約する役割があります。
直接DAOを呼びまわると、保守性が大きく低下するため、**「ロジックとデータ操作の中継地点」**としてService層は重要です。
📘 次回(Vol.11.x)シリーズ予告
Struts2 × Action層 × 画面遷移のリアル設計 にフォーカスしていきます!
- 入力フォームからDTOへのマッピング
- Action → Service → DAO の呼び出し連携
- 画面遷移・フラッシュメッセージの制御
- 実務で使える「ログイン制御」や「ポータル画面遷移」の設計
🙌 さいごに
Vol.10シリーズでは、業務アプリの中核となる データ層(DTO/DAO/Service)の設計力 を高めることを目指しました。
「再利用性・拡張性・テスト容易性」の3本柱を意識して、実務で使える実装力 をこのシリーズで養っていただけたなら幸いです!
次のVol.11シリーズでも、ぜひ一緒に進化していきましょう🔥