CData Excel Add-in とは?
CData Excel Add-in は、kintone やSalesforce などのクラウドデータをデスクトップExcel から読み書き双方向で利用できるアドイン製品です。
複数データの一括入力・更新やメンテナンスから、Excel でのデータ分析や可視化に使われています。やっぱり、Excel の入力、ビジュアライズUI としての機能は大変優れています。データはクラウドで集中管理されながらも、使い慣れた・使いやすいExcel UI およびデスクトップでのデータ活用がExcel Add-in の価値です。
Excel Add-in version 2018 で「フィルタリング機能」を強化
データセットが大きい場合には、Excel に全レコードをロードしてから操作するということが難しいです。これまでは「クエリー」ボックスにカスタムSQL を手打ちすることでフィルタリングやソートを行うことができました。ただし、これはSQL を書けないユーザーにとっては使えない機能でした。
2018 版では、Excel Add-in にデータ選択画面からGUI でのフィルタリング機能が追加されました。これによりSQL を書かないExcel ユーザーでもデータの絞り込みが簡単にできるようになりました。
この記事では、フィルタリング機能の使い方を説明します。
CData Excel Add-in for kintone のダウンロード、接続の確立
アドインのダウンロード
CData wesite からCData Excel Add-in for kintone をダウンロードします。30日の評価版があります。
ダウンロードしたら、.exe ファイルを開いて製品のインストールを行います。
kintone との接続の確立
インストールが完了したら、Excel を開きます。
Excel のタブに「CDATA」タブができています。タブをクリックするとCDATA リボンが表示されます。中からkintone のアイコンをクリックします。
kintone アイコンをクリックするとデータ選択画面が開きます。接続の確立を始めます。
「接続ウィザード」を開くと接続プロパティ画面が出てきます。
最低限以下の接続プロパティに値を入力します。
プロパティ | Note |
---|---|
Password | kintone にログインするパスワード |
Url | kintone のURL |
User | ログインするkintone ユーザー |
接続テストを押して、接続を確認します。接続が成功したらOK を押して接続を確立します。
接続データの選択とフィルタリング設定
接続が確立されると「テーブル」のドロップダウンにアプリ名がリスト表示されます。アプリ一つ一つがテーブルとなっています。テーブルを選択します。
選択すると「列」にテーブルのスキーマ情報が表示されます。どんなカラム(列)があって、それぞれがどんなデータ型になっているかなどです。
ここに「フィルタ」と「値」というインターフェースがあります。ここでフィルタ条件を選んで、フィルタ値を入力することで、フィルタリング設定ができます。
フィルタ演算子の種類:
フィルタ演算子 |
---|
次の値に等しい |
次の値に等しくない |
次の値で始まる |
次の値で始まらない |
次の値で終わる |
次の値で終わらない |
次の値を含む |
次の値を含まない |
早速、ジャンル:ヘビメタ、売上枚数(百万):100、を条件として入力します。
フィルタ条件の入力が下の「クエリー」欄に反映されます。これで「OK」を押して実行します。
するとジャンルと売上枚数でフィルタされたデータがExcel にロードされました。フィルタリングはサーバーサイドで行われており、大きなデータセットから特定の項目を抜くときなどはパフォーマンスや通信量が効率化されています。
このように、SQL 文を書かないExcel ユーザーでも簡単に使いたいデータをフィルタリングしてExcel で利用することができます。
「ヘビメタ」はいかがなものか(おまけ)
デモデータに以下の懸念があります:
・「ヘビメタ」という響きはいかがなものか
・フィルタリングした1億枚以上を売り上げたバンドは、どう見てもメタルではない。ハードロックだろう。
ということで、HR/HM とでも書いてほしいですよね。
元のkintone のデータを更新するとレコード毎にフォーム入力が必要なので、せっかくですからExcel Add-in で一括編集を行いましょう。
先ほどの要領で、対象となるデータをExcel にバインドします。
Excel の置換機能を使って、「ヘビメタ」→「HR/HM」に変換をかけます。
変換されたデータ部分がExcel 上で赤字で表示されます。この状態ではまだkintone に反映ができていません。
CDATA タブの「アクション」系の「行の更新」をクリックすると変更されたデータがkintone 側にプッシュされます。
このように、簡単に複数レコードの一括編集ができました。