2
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

伊藤直也の1人CTO Nightをを読んだ感想とメモ

Last updated at Posted at 2017-04-28

伊藤直也の1人CTO Night

やはりマネジメントで一番大事な仕事は、問題を解決することじゃなくて
「問題を発見する」「正しい問題を見極めることにフォーカスする」、
あるいは「チームを正しい問題にフォーカスさせることだ」が
基本的な姿勢としてあると思うんですよね。

「今の組織に問題があるかどうか?」ってところを、どう考えたらいいんだろ?
ちょっと悪いぐらいの状態って、傍から見ているとスゴくわかりづらい。
頑張って意見を言っても「いつも文句を言っている人」みたいに思われそう。
明らかに状態が悪くなっていれば、話は別なんやろうけど。

スタートアップだと、たまに縦の構造しかない会社もあります。
そうすると、今度は横がないので技術標準を作れず、隣のチームと隣のチームが
全然別のやり方することがよく起こったりします。
そのため、「縦と横の構造をハイブリッドにしてやっていく」という結論に自然と到達しやすい。
これが基本的な構造だと思います。

リーダー同士にテリトリー意識みたいなのがあると、横の技術標準が作れない。
そういうのは上の人が何とかしてほしい。
「特殊な例があるから標準に当てはまらないものもある」って言う人がいるけど、
それはそれとして一般的な枠組みは作っておいて、都度、対応できるようにしたい。

基本的には、なにか会社や組織で問題が起こったときに、
たとえそれが人に起因する問題でも「これはあの人ができないからダメですね」と言って
そこで議論を終わらせてしまうのではなく、常に人ではなく「構造」に原因を求めるように
思考を働かせて、その構造的問題を見抜こうとするのがすごく重要です。

これもあるある。エンジニア組織の長が、エンジニアでは無い時にこう感じた。
その人、個人の能力を責めるのではなくて組織を分離するなどして対応したいなって思う。

スクリーンショット 2017-04-28 17.14.49.png

「心理的安全性」という言葉が若干わかりづらいんですけど。
これは「チームの中でどんな発言をしても、自分の立場が脅かされることはないだろう」
というような、隣の人をよく知っていて・遠慮しないで話せて・建設的な議論ができる、
ということです。居心地がいいとかよりも、「遠慮なく発言できること」です。
これはみなさんも経験でわかると思うんですけど、責任だけが大きくて
チームの状況が最悪だと、もう嫌で嫌でしょうがないですよね。不安ですよね。

スクリーンショット 2017-04-28 17.31.16.png

これって、同じチーム内でも右下にいる人と左上にいる人に分かれることありそう?
リーダーは右下に行きがちやし、部下は左上に行きがち。
アウトソーシングとかをやっていると、コミュニケーションを取れる人が英語が出来る人に
限られて負荷も偏ってくる。どうやって、負荷を平準化したらいいだろう?
自分の場合は右下にいる気がするけど、どうやって右上に行ったらいいだろう?
技術的な問題というよりは、経営陣との信頼関係の問題な気もするな。

一般的には「期待値調整」と言われますよね。会社側でマネジメントが求めることと、
本人がやりたいことをきちんとすり合わせることを「期待値調整」と言います。
マネージャーから「こういうことやってほしい」と伝えるだけじゃなくて、物事の見方を
なるべく正しい方向に持っていくのがフレーミングですよね。
これをちゃんとやるというのが、組織マネジメントをする上で最も根本的に利いてくるので、
重要なことだと思ってます。
問題発見が重要だ」という話を冒頭でしましたが、
1on1をするといろんな問題が手に取るようにわかるんですよね。
さっきのKaizen Platformの例が良い例なんですけど、「自分は1人で仕事をしてて、
ちょっと不安です」という話は、1on1で話してるときに初めて出てくるんですよ。
同時期にいろんな人と話してると、4〜5人が同じこと言ったりするのは、
必ず組織になにかしら課題を抱えてるサイン。

当たり前のことやけど、ちゃんと話すって大事なこと。
英語だと、ついついサボりがちになるけど、ちゃんとやろう。

1 on 1で話す時の質問リスト

  • 困っていることがないかどうか?
  • プロジェクトの進捗具合
  • チーム内で不安に思っていることはないか?
  • 会社全体で不安に思っていることはないか?
  • 何でそれは上手くいったのか?
  • 何でそれは失敗したのか?
  • 何か改善するポイントはないか?
マネージャーをやるとき、自分のチームをきちんとマネージしていくことも大事なんですけど、
もう1つは、自分たちのチームが外からの信頼を得ておくこともすごく重要です。

人材の確保だったり、リファクタリング、テスト用のコードを書くことの重要性みたいなのが
なかなか理解してもらえない。自分は、CTOのポジションとかではないけど、信頼性を勝ち取って
作業をする際に面倒なことは起きないようにしたい。

だけど、文化とは基本的に企業の意思決定の積み重ねであり、結果なんですよ。

企業の意思決定というか、個人の意思決定の積み重ねな気がする。
小さい会社だと、ある個人の考え方がそのまま文化になっているような。

「指示待ち人間がなぜできるか?」という話があります。
指示待ちの人は「指示を待つ人」じゃなくて、「指示を待ったほうが得だからそうする」。
指示を待たないでやると、それこそ怒られたり、損したり、痛い目を見て
「指示を待っていたほうが基本的に無難だし」となっている。
指示を待つ側に原因があるのではなくて、マネジメントしてる側の振る舞いに原因がある。
守備範囲を囲うマネジメントをしているから、守備範囲外のことをやらない。
守備範囲外のことをやってほしいのであれば、
そもそもの構造を変えないといけないという気がしますけどね。

部下との接し方について、わかっているつもりだけど、改めて気をつけたい。

仲良しグループになっているとかですね。上昇志向が高い人にあるのは、
仲良しグループになっちゃって、シリアスに自分たちのプロダクトや事業を
見られていないことにストレスを感じて、辞めちゃうことがあるんですよ。
確かにそうですね、仲良しグループだと。その中にいるのはいいですけどね。
それで2〜3年経ったらゆでガエル的で、もう外で通用しないみたいな。
もっとユーザーインターフェースなどを、きちんと議論を交わしてレビューしたいのに、
「そんなきつい言い方するなよ」となっちゃって。

仲がよくて、逆に言いたいことを言えなくなると駄目

「ワーク・ライフ・バランスを重要視して、プライベートではそういうことやりません」
でも、仕事はとてもスムーズ……という人もいるんですよ。
それをすべて「勉強マン」にするのは、あまりよくないと思っていて。
そういう最新技術が云々は、やりたい人が一部でやればいいというのが、僕の正直な感想です。
勉強マンは個人の生存戦略としてはありだと思いますが、組織論においては、
個々人の価値の出し方は人それぞれであるべきですよ。

ワークライフバランスは、それぞれなので、お互いに尊重すべき。
でも、それは個人の生存戦略とは別の話。
俺は最新の技術とは言わなくても、情報のupdateは常にしていきたい。
技術だったり、英語だったり。

「『こいつが言うなら大丈夫』というような信頼を勝ち得ることが重要」という話が
あったと思うんですけど。
例えば、新しい環境に行かれたときに、伊藤さんが信頼を勝ち得るために
こればかりは、地道に積み重ねるしかない気がします。とにかく対立構造に持ち込むのだけはやめる。

銀の弾丸は無いってことですね。何事も地道に、そしてむやみにケンカせずに。

結局、その問題の最も根っこの部分の解消をせずに、脇部分ばかり芝刈りしていく
ということじゃないですか? 
それを続けていても、けっこう疲弊するというのが正直な感想です。
だけど、根本から大転換を図ろうとすると、さすがにそれも難しいですよね。

自分の周りのことだけをやっていても、大きな成果は上げられないし、大転換も難しい。
これが、一般的にはよくある話だと思う。
勿論、外部からの力を借りられたら、それに越したことは無いんだろうけど。
個人的には、できる範囲で地道に頑張るというのが正解だと思う

2
4
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?