はじめに
株式投資でよく登場する「チャートパターン」。
Wボトム、ヘッド&ショルダー、トライアングル…人間なら「おっ、この形はアヤシイ」と気付くものの、機械はどうでしょう?
今回は Hugging Face に公開されている YOLOv8ベースの株式チャートパターン検出モデルを実際にColabで動かし、手持ちのチャート画像からパターンを探させてみました。
YOLOv8とは?
YOLOv8(You Only Look Once v8)は、物体検出(Object Detection)や画像分類、セグメンテーションなどを高速かつ高精度で行える最新のAIモデルです。
Ultralytics 社が開発しており、従来の YOLO シリーズ(v3, v5, v7 など)の進化版として登場しました。
今回の活用
通常は人や車などを検出するために使われる YOLOv8 を、今回の実験では 「株価チャートのパターン」 に応用。あらかじめ Wボトムやヘッド&ショルダーなどを学習させたモデルを使うことで、チャートの形状認識が可能になっています。
実験結果
↓ ↓ ↓
・W_Bottom 0.55
・Head and shoulders bottom 0.82
・W_Bottom 0.64
といった具合に、AIがチャートの中からパターンを見つけてくれました。
人間の目で見ても「あ、確かにそう見える!」という部分を的確にマーク。信頼度スコア(0〜1.0)も出るので、どのくらい自信を持って検出したかも一目でわかります。
使ってみた感想
・面白さ抜群:「おっ、ここがWボトム!」とAIが教えてくれるのは、投資初心者にも直感的。
・精度はほどほど:信頼度が0.8超えなら納得感アリ。ただし0.5前後はやや曖昧。
・記事映えする:検出枠つきチャートは見た目がインパクト大で、教材やブログに最適。
おすすめの用途
・学習・教材用:チャートパターンの例をAIが可視化 → 投資初心者向けの解説資料に。
・分析ログ:日々のチャートから自動抽出 → Excelにまとめて過去データと照合。
・ネタ記事:投資ブログや技術系記事に「AIでチャートを読む」という実験記録を載せる。
手順
1. 環境準備
Google Colab にて以下をインストール:
pip install ultralytics==8.2.0 huggingface_hub opencv-python matplotlib
2. モデルのロード
from ultralytics import YOLO
from huggingface_hub import hf_hub_download
model_path = hf_hub_download("foduucom/stockmarket-pattern-detection-yolov8", "model.pt")
model = YOLO(model_path)
3. チャート画像をアップロード & 推論
from google.colab import files
uploaded = files.upload() # 例: chart.png
results = model.predict("chart.png")
4. 可視化
検出されたパターンが枠で囲まれ、ラベルと信頼度が表示されます。
まとめ
YOLOv8を応用した「株式チャートパターン検出AI」を試したところ、実際に Wボトムやヘッド&ショルダーを検出してくれる ことが確認できました。もちろん実運用にはまだ荒さも残りますが、教材や研究、あるいはブログネタには最高の面白さ。
「チャートをAIに読ませる」――そんな未来が、もう手の中にあります。
フリーランスエンジニアです。
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