要約
要件定義プロセスで生成AIを活用するポイントを解説
要件定義に特化したAIシステムのアーキテクチャを紹介
一般的なソフトウェア開発に広く応用可能な内容
成果物例
以下は自動生成された資料をGIF形式でエクスポートしたものです。
プロジェクト(1)_20241120171130.gif
この資料は完全に生成AIで作成されました。もちろん完璧ではないので手修正が必要な場合もありますが、PowerPoint形式で出力されるため、簡単に調整可能です。作成にかかった時間は わずか15分。この15分とは、プロジェクトアイデアを考える段階から資料完成までの時間です。従来なら3営業日かかっていた作業が、約100倍高速化 されました。
今回はこの自動生成システムの開発背景や具体的な仕組みについて解説します。
背景: 要件定義の課題
ソフトウェア開発プロセスのステップ
要件定義(提案)
設計(技術調査)
開発
テスト
リリース
中でも 要件定義 は特に時間がかかり、プロジェクト全体のボトルネックとなることが多いと感じています。
要件定義の難しさ
人同士のコミュニケーションに依存
依頼側・開発側の整理スキルに左右される
プロジェクトマネージャーのスキルに大きく依存
後工程への影響が大きいため慎重になりがち
要件定義プロセスの分解
課題の整理 (例: 営業成績を上げたい)
プロジェクトアイデアの作成 (例: AIで顧客を分析し戦略を立てる)
概要整理 (例: 営業部門向けのAI分析システムを作る)
タスク洗い出し (例: データ収集、分析精度検証)
スケジュール見積もり (例: 2人月、予算500万円)
提案資料作成
フィードバック
資料修正
解決策: 生成AIを活用
生成AIは要件定義プロセスの一部を効率化可能です。
現状の課題: スイッチングコスト
課題の整理 → タスク生成 → 資料作成といったステップで、複数のツールを使うことが非効率の原因となります。
解決案
データフォーマット変換を自動化
ChatGPTが直接WordやExcel形式で出力可能にする
生成AIが既存データを基に資料作成
機能統合型ツールの開発
要件定義、スライド生成、レビュー機能を1つのシステムに統合
開発したシステムの概要
機能一覧
事前知識機能: PDFやURLから背景情報を取り込む
AIチャット機能: プロジェクト構想を整理
AIディスカッション機能: 自動議論で要件を具体化
タスク生成機能: 作業タスクを出力
PowerPoint生成機能: 資料を自動生成
資料レビュー機能: 出力資料をAIがチェック
システム構成
フロントエンド/バックエンド: Streamlitを採用
AIモデル: OpenAIのGPT-4、GPT-4-turboなどを適材適所で利用
ライブラリ: python-pptxを使用
各機能の詳細
事前知識機能
PDFやURLを解析し、背景情報を事前にインプット。
AIチャット機能
プロジェクトの構想を整理し、構造化データを出力。
AIディスカッション機能
複数のAIが議論を進め、具体案を提案。
タスク生成機能
要件を基に作業タスクを洗い出し。
PowerPoint生成機能
資料をPowerPoint形式で直接生成、後編集が容易。
資料レビュー機能
作成された資料をチェックし、修正案を提案。
結論
生成AIを活用することで、要件定義プロセスを大幅に効率化しました。
このシステムは社内外で利用可能で、詳細については以下リンクをご覧ください。