はじめに

この記事は書籍「プロを目指す人のためのRuby入門」に掲載できなかったトピックを著者自らが紹介するアドベントカレンダーの1日目です。
本文に出てくる章番号や項番号は書籍の中で使われている番号です。

今回は変数名やブロック引数をアンダースコア1文字にするイディオムを紹介します。

必要な前提知識

「プロを目指す人のためのRuby入門」の第4章まで読み終わっていること。

変数名やブロック引数をアンダースコア1文字にするイディオム

「2.2.8 変数(ローカル変数)の宣言と代入」で説明したとおり、Rubyでは変数名をアンダースコアで始めることができます。
アンダースコアで始めることができるということは、アンダースコア1文字の変数名でも有効、ということです。

# アンダースコア1文字の変数の宣言と参照
_ = 123
_ #=> 123

通常はこのような変数を使うことは滅多にありません。
ですが、ときどき「とりあえず代入はするが、使わない変数」の意味でアンダースコア1文字の変数が使われることがあります。

str = "Alice,Female,20"
# 文字列を名前と性別と年齢に分割するものの、使うのは年齢だけ
_, _, age = str.split(',')
age #=> "20"

# ただし上のコードはあくまで説明用。本当はこう書いた方が明示的
age = str.split(',').last

ブロック引数でも同じような用途で使われることがあります。

currencies = { 'japan' => 'yen', 'us' => 'dollar', 'india' => 'rupee' }
# キーと値のうち、値しか使わない
currencies.map { |_, v| v.upcase } #=> ["YEN", "DOLLAR", "RUPEE"]

# ただし上のコードはあくまで説明用。本当はこう書いた方が明示的
currencies.values.map(&:upcase) #=> ["YEN", "DOLLAR", "RUPEE"]

ですが、このような変数を積極的に使うべきかというと、そうではありません。
上のコードでも示したように、アンダースコアを使わず明示的に書く方法があれば、そちらを使うべきです。

とはいえ、他の人が書いたコードの中にこうしたテクニックが使われていることはありえるため、頭の片隅に置いておくのは良いと思います。

次回予告

次回はメソッドの引数をアスタリスク1文字にするイディオムを紹介します。