Raspberry Pi公式からRaspberry Pi デバッグプローブが発売されました。
これまでもRaspberry Pi PicoにPicoprobeというファームウェアを書き込めば、デバッガーとしては使用できましたが、こちらは、最初からPicoprobeが書き込まれていてケースに入ったツールになっています。
パッケージには、Raspberry Pi Picoと接続するためのケーブルとPCと繋ぐためのUSBケーブルも付属しています。
Arduino IDE 2.0やArduino-picoもPicoprobeによるデバッグ環境に対応しているので、試してみました。
Arduino IDEを使ったRaspberry Pi Picoの開発方法は著書を参考にしてもらえると嬉しいです。(ググってもたくさん出てきます)
2022年版マイコンはじめの一歩! Arduino IDEではじめるRaspberry Pi Pico: 1st
試した環境
- PC:
Windows 10 pro
- Arduino IDE:
v2.0.3
- Arduino Pico:
v2.7.3
Raspberry Pi PicoとRaspberry Pi デバッグプローブの接続
Raspberry Pi PicoのSWD端子にRaspberry Pi デバッグプローブを繋げます。
Raspberry Pi Pico Hであれば、そのままはんだ付けせずに繋げられます。
Raspberry Pi PicoのUSBは電源を取るだけのために繋げています。ピンからの電源供給でもOKです。
Raspberry Pi デバッグプローブはArduino IDEを使用するPCにUSBケーブルで繋げます。
セットアップ
- デバッグしたいスケッチを開く
- ボード選択をRaspberry Pi デバッグプローブのシリアルポートにして、ボードは
Raspberry Pi Pico
にする(ターゲットのRaspberry Pi PicoにしてもOK) - Arduino IDEの「ツール」⇒「Upload Method」から通常は
Default(UF2)
になっていると思うので、Picoprobe(CMSIS-DAP)
にします。
- 書き込みを行う。「** Programing Finished **」となっていればOK
デバッグのやり方
デバッグ開始時にエラーが出る場合
私の環境(Windows 10)では、次のようなエラーが起こったため、2つのファイルを書き換え、設定を変更しています。
Error: Failed to open or find the device
Error: Can't find a picoprobe device! Please check device connections and permissions.
picoprobe.tclの書き換え
ファイルパス
C:\Users\{Windowsのユーザーネーム}\AppData\Local\Arduino15\packages\rp2040\hardware\rp2040\{Arduino-picoのバージョン}\lib\picoprobe.tcl
書き換える内容
source [find interface/picoprobe.cfg]
↓
source [find interface/cmsis-dap.cfg]
cmsis-dap.cfg
ファイルパス
C:\Users\{Windowsのユーザーネーム}\AppData\Local\Arduino15\packages\rp2040\tools\pqt-openocd\1.5.0-b-c7bab52\share\openocd\scripts\interface\cmsis-dap.cfg
書き換える内容
以下を追記
transport select swd
adapter_khz 500
これで解決できました!