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Webpackでの一括読み込み(その2)

Last updated at Posted at 2018-01-21

以前にWebpackでフォルダ内の全ファイルを一気にrequireするという記事(以下、「前記事」とします)を書いたのですが、これでは微妙に気になる点が出てきました。

今回は、その点をクリアするための別な手法を紹介します。

メリットとデメリット

前記事で挙げた、require.contextを使う手法のメリットは、以下のようなものとなります。

  • Webpackの標準機能で片付いて、他のライブラリを使う必要がない
  • ファイル名もJavaScriptで取得できるので、「requireした結果をフォルダ構造に従って変数に代入する」というような操作も、そのまま実装できる

一方で、上2つのメリットはそのままデメリットに転じえます。

  • require.contextはWebpack独自仕様なので、Webpackにロックインされてしまう
  • 「読み込みの副作用だけが必要で、結果は使わない」というような事例を代表として、ファイル名が全く不要な場面でも、ファイル名までバンドルに含まれてしまい、容量を消費する

今回は、後者の「不要なファイル名が容量を消費する」という点が気になったので、改善のために別手法を取ってみることにしました。

globという「共通言語」

Unix系で、複数のファイルを一気に選択するための手法として、ワイルドカードを拡張した「glob」が一般に使われます。そして、このglobを読み込みに使えれば…ということはみんな考えるもので、Browserifyにはrequire-globifyが、Rollupにはrollup-plugin-glob-importがあるなど、各ツールで使えるようになっています。そして、もちろんWebpackにもimport-glob-loaderのようなglob対応ローダーがあります1

Webpackのimport-glob-loaderは、プレローダーとして仕掛ける、あるいは必要箇所だけimport-glob-loader!./path/to/import.jsのようにして呼び出すこととなります。

webpack.config.js
module: {
    rules: [{
        test: /\.js$/,
        enforce: "pre",
        loader: 'import-glob-loader'
    }]
}

注意点

使う上で、いくつか注意点があります。

  • 名前の通り、デフォルトではimportのみに対応します。設定すればrequireに反応させられなくもないかもしれませんが、どうなるかはわからないです。
  • importのある行で、ファイル名以外の部分はすべてコピーされますので、JavaScriptで使う場合は、副作用のみを拾うimport '(glob-pattern).js';の形以外は事実上使えません(変数名が衝突してしまいます)。
  • CSS系の@importにも使えます。
  • これはimport-glob-loaderに限らないWebpackの挙動だと思われるのですが、importで書いたものは宣言だからかモジュールの最上部に移動します。ロード順を管理する必要がある場合にimportrequireを混ぜると、思わぬ挙動になりかねないので、そんなことは避けましょう。

実際にやってみた効果

200個ほどrequireしているものをrequire.contextから移行してみたところ、バンドル全体で90.0KB→88.2KBと、1.8KBほどの削減になりました。

参考

  1. なお、これらはすべてglob部分をnode-globに依存しているので、対応するglob文法も同じです。

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