Android開発を進める上では、どのバージョンで動作するかを決める必要があります。もちろん、古いバージョンを指定することもできるのですが、個人の感覚としては新規開発に当たってAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich、API 14)以上を指定するのがいいのではないかと思います。
実機検証は必須…でも、できますか?
Androidアプリを作る上で欠かせないのは実機での検証です。とりわけ、Android 2系列の機種ではAPIの問題に加え、性能面でも現代の端末に比べて劣っているので、(よほど軽くて画面もシンプルなアプリを作るのでなければ)実機での動作感を確認することも必要です。
ただ、今更Android 2系列の端末を普段使いしている人もほぼいないでしょうし、改めて手に入れるというのも面倒な話です。過去に使って眠っている端末があるならともかく、実機テストを始める前の時点でハードルとなります。
右肩下がりのシェア
Google Playの入れてある端末での集計では、2015年8月時点でAndroid 4.0以上が95%を占めています。当然ながら、Android 6 (Marshmallow)まで出ている現在、古いバージョンのシェアは下がる一方です。2系列までサポートすることで増加する工程と、それで得られるユーザー数を天秤にかけて、果たしてサポートによるメリットはどの程度なのか、微妙なラインです。
新機能はどうする?
もちろん、最低バージョンを下げたままでも、最近のAndroid用APIを呼べないわけではありません。とはいえ、存在しないものを呼んでしまえば当然クラッシュしますので、以下の2つのどちらかで対応する必要があります。
- バージョンごとに切り分けて、対応するバージョンでだけコードを実行する
- サポート用ライブラリを入れる
このように、考えるべきことは増えてしまいます。