3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

はじめに

この記事はややポエティックな思い出語り中心の組織論です。

自己紹介

わたくし、国内n千人、グローバルm万人の社員を有する製造業:oncoming_automobile:に勤めております。
いわゆる情シスと呼ばれる部門でセキュリティ含めたインフラまわり全般の責任者をしております。

で、ここ数年でインフラなんでも屋さんをしながら密かにCCoEを立ち上げ、じわじわと育ててまいりました。
二番煎じになるかと存じますが「うちの会社にはCCoEないんだよなー……:disappointed_relieved:」なんて思ってる人が自らCCoE立ち上げるきっかけになったら嬉しいなーと思い、筆:pen_ballpoint:を執った次第です。

ヘイシャでのCCoE立ち上げ

クラウドとの出会い

この物語はやはりクラウドに触れるところから始まるわけですね、はい。

いまから遡ること3年少々、2020年に「従業員向けの社内ポータルサイトを刷新するぞー!!」:punch:ってプロジェクトが立ち上がりまして。
今までであれば情報システム子会社に依頼して仮想サーバでも立ち上げてもらって……とするところですが、当時の部下がやんちゃ坊主でして「こばやしさん、これクラウド:cloud:でやりましょうよ!」なんて言い出したわけです。
ここでわたくし「このチャレンジを受け止めなきゃ組織の成長はないぞ!:bulb:」とピンと来ちゃいまして。
「ほな、クラウド:cloud:かー」ってな具合でクラウド素人2名でAWSでの環境構築に取り組みました。
このとき、やんちゃ坊主が更に「仮想サーバとかダサくないですか。コンテナとか良さげじゃないですか!コンテナ知らんけど」とか言い出したんですよね。
そんなこんなでわたしたちが最初に触ったAWSサービスは「Fargate」です!:laughing: (ドンッ!)
(この時の苦労話はまた別の機会に。)

で、「素人でも案外やれるやーん!:sparkles:スペック変更も柔軟にできるし、クラウドってマジ便利だな:thumbsup:」という感触を得たわけです。

クラウド活用黎明期における隠れCCoE

いかにも2名でやりきったように書いちゃいましたが、実は情シス子会社に少し支援してもらってたんですよ、ええ。
で、彼らがセキュリティの門番も兼ねているってこともあり、かなーりディフェンシブ:shield:なスタンスでして。
グループ内でありながらチケット発行して作業依頼して……ってやらないと身動きが取れない状況での環境構築はなかなかアレがアレで苦労したわけです。
「こりゃーさすがに厳しいぞ!:disappointed_relieved:」ってことで管理部門に掛け合いまして、別途わたしたちの会社用に個別のAWSのPayer IDを発行してもらいました:congratulations:

当時まだヘイシャは完全にオンプレファーストな風土でしたが、AWS OrganizationsやControl Towerを使ったマルチアカウント管理を始め、Entra ID(当時はAzure AD)を新たに立ち上げてSSOをできるようにして……と着実に環境を進化させつつ、多少の宣伝をしてビッグウェーブ:ocean:が来るのを待っていました。

そしてついにその時が来ました!:alarm_clock:
ある大きな開発プロジェクトがクラウドシフトを検討してるぞ!というのを聞きつけまして:ear:
「コイツぁ、大チャンスやぞ。」ってことでべったりと開発プロジェクトに寄り添ってAWSのSAの力も借りつつやれること全部やってなんとか軌道に乗せることができました:confetti_ball:
これが2021年の出来事。

「世の中にはCCoEってのがあるらしいし、わたしたちの仕事ってCCoEじゃない、コレ?」と思い、先行するNTTドコモやDNPの事例などを学んだり。
「よっしゃ、これからはCCoEを名乗ってこう!!」:punch:と決意したわけです。
しかしながら、当時このことを上司に説明すると

「なんとかプロジェクトは動き始めたけど、Center of Excellenceを名乗れるレベルなのか」
「事業部門に主導権を握ってもらって情シスは後方支援にまわった方がいいのでは」

と冷や水浴びせられちゃいまして:skull:

「そ、そうですよねー:sweat_smile: (ふ、ふざけんなよ……:angry: やってやろうじゃねえか!:fire:」ってな具合でCCoEを名乗るのを一旦延期しつつ、逆に燃えちゃったわけです、はい。

経験を次に繋ぎ、真のCCoEへと進化

幸いなことに1つのプロジェクトが軌道に乗ったことで、次第に他のプロジェクトからも相談が入るようになりまして:seedling:
相談に乗ってアレコレと対応していくうちにメンバーのスキルも上がっていくわけです:muscle:
この好循環が生まれ始めたのが2022年。
人事とも調整して資格取得報奨金:moneybag:の対象にAWS認定を追加しておいたのも効いてきたようで、いろんなところで「クラウド……」「AWS……」「ざわ…ざわ…」と聞こえるようになってきました:thumbsup:

このあたりで風向きがだいぶ変わってきまして、AWSのみなさんの後押しを受けて社内で「AWS Day」と名がつくイベントを開催:tada:
なんと数百人が集まる大盛況となり、アンケート結果もかなり好意的な内容でメンバー一同大いに自信をつけたわけです:v:
さらに、このイベントを弊組織の大ボスも見てくれていまして大喜び:heart_eyes:
「こんなイベントなんぼあってもいいですからね」(意訳) みたいな感じで褒めてくれまして、メンバーの評価も鰻登りになったとかなってないとか:grinning:

この頃から堂々とCCoEを名乗って社内のクラウドプロ集団として活動できるようになり、1年前のモヤモヤを完全払拭できたわけです。
そして2023年現在、数十のプロジェクトがAWSをフル活用してくれており、いくばくかの事業への貢献を実感できるところまで辿り着いたのでした:bow:
めでたしめでたし:sparkles:

振り返り

それなりに成功した要因たち

思いつきから始まったクラウド活用ですが、なんだかんだで大きく育ってきた要因を振り返ってみると、このあたりがよかったんじゃないかなーと思ってます。

  • 最初の一歩を踏み出したこと (当初は完全なノリでわけ分かってなかったですけどね)
  • 小さなチャンスを逃さずにモノにしたこと (開発プロジェクトのみなさんのおかげです)
  • 経験を力に変える成長のサイクルに乗せたこと (ピンチはチャンス!を積み重ねました)
  • 仲間を増やしたこと (資格報奨金というエサで!)

タイトル回収 「CCoE、事業部門に作るか?情シスに作るか?」

あらためてタイトルの「CCoE、事業部門に作るか?情シスに作るか?」に戻りますと、どっちでもいいし、どっちも正解とは限らないわけですね (禅問答:innocent:)
ヘイシャの場合は最初のトリガーを引いたのが情シスだったのでそこがスタートとなりましたが、事業部門が主導になってもいいわけです。
(タイトル詐欺、スミマセン!:bow: うまいこと回収できてないやんけ!!)

よろしくないのは誰かが何かやってくれると期待して待っちゃうことですね。
事業部門の人が「なんで情シスが管理してくれねーんだよー……」と嘆いたり、情シスが「事業部門が自分のやりたいことをベースにCCoE立ち上げたらいいじゃん。」と放り投げてみたりすることです。
これでは何も産まれません:disappointed_relieved:

何かを始めれば間違ってたときには必ず誰かが教えてくれます。いや、ホントに。

自分で決めて自分でやる:punch:
上司の説得が必要であれば、上司を説得してでもやる:punch:
ひとりでできないことはまわりをどんどん巻き込んでやる:punch:

こうやって主体性を持って取り組み、自ら正解を掴みに行く覚悟が重要なんじゃないでしょうか。
いや、重要かどうかは重要じゃないな。
そうやって仕事した方が楽しいですからね!:laughing:

正直「長文乙」な感じになってしまったのでどれだけの人がここまで辿り着いてくれたか分かりませんが、この記事を読んで誰かひとりでも最初の一歩を踏み出してくれることを期待:pray:しつつ、結びの言葉とさせていただきたいと思います:santa:

ご参考

結局オマエんとこはどんな活動してるんや!?って気になった方もいるかもしれませんので、先日JAWS-UG東京支部でLTしたときの資料を紹介しときます。

3
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?