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エンジニアに必要な、有名オープンソースソフトウェアライセンス(OSS License)早見表

Last updated at Posted at 2019-11-08

なぜ書いたか

IT業界と関わっていくならば、エンジニアだけでなくOSS Licenseの知識は必要不可欠となります。
よくわからないから商用ライセンスを利用する という判断は勿体ないし、サイト毎に意見が乱立してて答えがよくわからないので自分用のメモとしてもこちらに表を用意しました。

OSS License比較表

2019年11月8日時点(以降の場合、変わっている可能性があります。)

念の為ですが、 開示のタイミングは、頒布時 です。

License 改変ソースの開示 静的リンクでソース開示 動的リンクでソース開示 Webサービスでソースの開示 別のライセンスを課す 特許 使用権
LGPLv2.1 :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :x:
GPLv2 :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :x:
GPLv3 :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :x: :x:
AGPL :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :heavy_check_mark: :x:
Apache-2.0 :heavy_check_mark: :heavy_check_mark:
BSD :heavy_check_mark:
MIT :heavy_check_mark:

BSD内の比較表

ちなみに、各ライセンスの数値は、バージョンではなく、「条項」のことである。

License 宣伝必須 GPLとの両立
BSD-4-Clause(旧) :heavy_check_mark: :x:
BSD-3-Clause(修正) :x: (要許可)
BSD-2-Clause(Free)

GPLの余談

https://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html これを読めば事足りますが、割と迷うところについて書きます。

プロプライエタリ・ソフトウェアとして提供する

もし、それを提供するならば、LGPLを動的リンクで利用するか、デュアルライセンスのソフトウェアを探し商用ライセンスを利用することです。

MySQLを組み込む

https://www.mysql.com/jp/about/legal/licensing/oem/
商用ライセンスを選択しないと、頒布時にGPLでソースコードの公開義務が発生します。

WordPressのプラグインやテーマ

厳密には拡張したPHPのみGPLライセンスにするスプリットライセンスの形を取ることができますが、100%GPLをWP創始者がお願いしています。すなわち、プラグインやテーマによってライセンスがバラバラですので、確認した上で利用しましょう。
https://ja.wordpress.org/about/license/100-percent-gpl/

派生物について

ソースの改訂だけでなく、静的リンク、動的リンクも含みます。LGPLライセンスの場合、動的リンクはLGPLライセンスにする必要ないです。

Webサービスについて

Webサービスとして利用する場合、頒布とはみなされません。
プロプライエタリ・ソフトウェアではないので、自分でサービスとか作っている人もGPLライセンスだからソースコード全部開示しなくちゃいけないの?って心配は無用です。
ただし、AGPLは、ネットワークを介して提供する場合もソースコードの公開義務が発生します。どちらかというと、このライセンスはクラウドプロバイダのSaaSなどをカバーするために生まれました。比較表に追加しました。

Apache-2.0の使用権

例えば、会社AがApache-2.0ライセンスで作られたソフトウェアが含まれる要件で特許を取ったとしても、会社Bが会社Aの特許要件に含まれるApache-2.0ライセンスのソフトウェアを権利侵害にならずに使うことができます。要は、特許を取られていても、Apache-2.0ならとりあえず安心だろう、と考えても良いでしょう。とりあえずというのは、世の中には特許トロールがいるので100%とは言い切れないからです。

その他のライセンスについて

割愛します。要望があれば追加するかもしれません。

この記事のライセンス

こちら文書ではありますが、MITライセンスと同様でお願いします。
なので、間違っていたら教えていただけると助かります。

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