はじめに
改めてアセットパイプラインについてまとめてみました
目次
1. アセットパイプラインについて
アセットパイプラインは、Ruby on Railsアプリケーションで使われる便利な仕組みです。これは、ウェブサイトやウェブアプリで使うJavaScriptやCSSなどのファイルを、効率よく扱えるようにしてれくます。
例えば、アセットパイプラインを使うと、複数のJavaScriptやCSSファイルを1つにまとめて、ブラウザが1回のリクエストで取得できるようにできます。それに加えて、ファイルのサイズを小さくするための工夫もしてくれます。つまり、使っているJavaScriptやCSSが少ないリクエストで、早くページが表示されるようになるんです。
2. 主な機能
具体例を交えて4つ紹介します。
SHA256フィンガープリントを挿入する機能:
この機能は、ファイル名にSHA256フィンガープリントを含めることで、ブラウザとCDNによってファイルがキャッシュされるようにします。例えば、application.cssというファイルがある場合、アセットパイプラインはそれをapplication-1a2b3c4d5e.cssのように変更します。ファイルの内容が変更されると、フィンガープリントも変わり、ブラウザが古いバージョンのファイルをキャッシュしないようになります。
import mapsを使う機能:
この機能は、JavaScriptファイルの配信にimport mapsを使用します。これにより、ESモジュールを利用するアプリケーションを簡単に構築できます。例えば、application.jsに以下のように記述します。
import { myFunction } from './myModule.js';
アセットパイプラインは、これを適切な形式に変換してブラウザに提供します。
CSSファイルの連結と最小化または圧縮する機能:
この機能は、すべてのCSSファイルを1つのファイルに連結し、最小化または圧縮します。例えば、application.cssやstyle.cssなどの複数のCSSファイルがある場合、アセットパイプラインはこれらを1つのファイルにまとめて最適化します。
/* application.css */
body {
background-color: #fff;
}
/* style.css */
.container {
width: 100%;
max-width: 1200px;
margin: 0 auto;
}
これらのCSSファイルは、1つのapplication.cssにまとめられ、不要な空白やコメントが削除されます。
CSSの上位言語によるアセットコーディングを可能にする機能:
アセットパイプラインは、SassやSCSSなどのCSSの上位言語を使用することも可能です。これにより、より効率的にスタイルシートを管理できます。例えば、application.scssに以下のように記述します。
/* application.scss */
$primary-color: #007bff;
.button {
background-color: $primary-color;
color: #fff;
padding: 10px 20px;
border: none;
}
このように、変数やネストなどを使用してスタイルを定義できます。
これらの機能によって、開発者は効率的にアプリケーションの静的ファイルを管理し、最適化することができます。