RPA業界にはこれ以上発展しそうにないという閉塞感が広がっている。
世間では、RPAを導入したが自動化が進まないし、プロセス制作にはシステム開発工数のような大規模な設計工程、開発工程が必要になっており、これでは費用対効果的にも新システムを開発するのと同じぐらいかかってしまうという声をたくさん聴くようになった。
当たり前である。RPAを推進してきた私から見ても難しすぎる。自動化できても安定しない。思ったように動かない。これではお勧めできない。
私も、もうRPAは無理だなと思っていた。そこに2020年12月になってStudioXが彗星のごとく現れた感じだ。
1、StudioXはフルレコーダー(アプリ/Webレコーダー、表抽出)で開始でき、覚えるべきアクティビティはExcelの操作だけで制作可能で、癖はあるが安定して動作する
2、Assistant機能を使うと、StudioXを起動しなくてもプロセスを実行できる。
3、StudioXでのフルレコーダーを使ったデモをライブでやっても失敗せず安定する。
4、こんなRPAは今まで出会ったことはない。覚えるべきTipsも少なくて済む。
5、しかもCommunity版は機能無制限で無料とか凄すぎる。※以下参考資料
https://www.uipath.com/ja/product/automation-cloud
・Studio、StudioXを2つまではEnterprise版でなくとも無料で個人、チーム、企業で利用が可能とされている。
ということでベンダーにとっては商売にはならないが、単純な大量業務を自動化するという本来のRPAの目的を達成するにはこれが最も理想のRPAと私は強く思う。5~6個の自動化ツールを使ったがどれもライブデモを用意しているうちにツール商品が廃止になったり、不安定になったり「RPAの理想」は全く達成されていなかった。
絶望感がRPA業界に漂いつつある中での唯一の希望的なリリースだったと思う。。。。UiPath社は今まで通りのスタイルだが。。。広告が下手な気がする。
この感動は文字では伝えられないので、gif動画で近日中に公開する。
RPAのロードマップでは、RPA化出来そうな業務を見つけてきて、自動化プロセスを自動で作り、自動で運用時間を設定して動くというようなのが出てくることになっているが、このうち、「RPA化出来そうな業務を見つけてきて、自動化プロセスを自動で作り」は近日中に出す準備ができているらしく、TaskCaptureという製品はさらに注目だ。こいつがあれば、まるで普通のシステム開発になっていたUiPathStudioでの開発が嘘みたいに簡単になる。ちょっと偏り過ぎてて、2021年時点では、まだスケルトンが出来るレベル。TaskCaptureが理想通りに開発されれば、自動でRPAプロセスが生成される仕組みになるようだ。
今後に期待したいが、その前にRPA市場がなくなってしまわないか心配なので、このStudioXは一度使ってみることをお勧めする。個人的には草の根活動的にでも、Studioでの開発に行き詰っている方々の救世主となることは間違いない。
これが無理なら業界内には簡単で安定するRPAは今のところ見当たらないので、RPAの次のロードマップが達成されるのを待つしかなくなる。なんとかこの感動を広く啓蒙したいものだ。
-------2021.10の更新情報---2021/10/26--------------------------------
更新された後のパワーアップされた機能などは、UiPath社からもたくさん出ているので是非ご確認頂くとして、かなり使いやすくなっている。
このレコーダーは以前から、例えばアプリケーションをレコーディングする場合、アプリケーションを起動してログイン画面で待機させ、StudioXを起動して、レコーディングを開始ボタンで、ログイン画面をキャプチャさせると、「アプリケーションを起動してログイン画面を表示する」部分を記録するので、他のRPAのレコーダー機能のように、ダブルクリックをするからレコーディングさせる必要がない。※特にNotesなど起動するアプリケーション名を間違える事があるので後から修正は必要。
しかも更新バージョンのレコーダー機能は、必ずアンカーを設定する方法に変わっており、完全なオブジェクト認識に近いので、都度アンカーを指定してチェックボタンを押す形となる。前のバージョンよりも一手間増えたが、より確実なレコーディングを行えるので作り直しの手間は減ると考えられる。※前のバージョンではアンカーがないとレコーダーが判断すると画像認識になっているようだった。
デフォルトで用意されていないアクティビティも「パッケージを管理」機能を使うことでほとんど補える。
TerminalやSOAP、REST APIを扱うアクティビティは「パッケージを管理」でダウンロード、インストールする事で利用可能である。※Terminalも最新バージョンはレコーディング機能ボタンが付いている。
ここを誤解されているのか、StudioXは出来る事が少ないと思っている方が多いのだと思うが、かなり完成度は高いシチズンデベロッパーツールと思う。
どうしてもStudioでしか使えない機能はStudioXで作ったプロセスは、Studioでも編集が可能であるから、難しい機能は、Studioで実装し、StudioXで動作させるのがお勧めである。※現在は上位互換はあるが下位互換はない。
-------2022.06の更新情報---2022/06/13--------------------------------
この件についても今年になって、Studioに最終的に統合し、UiはStudioXに近くなると窺える発表があった。
Excelの書き込みループ処理とWeb画面からの一覧抽出については、それぞれ、アクティビティを自作する必要があるが、Excelとの親和性が良いので、タイトル行や行認識を一瞬で行い、一覧作成は5分掛からない。
こうなるとレコーダーと合わせると無敵である。恐ろしいツールだStudioX!
私の今の導入すべきお勧めのRPAツールは個人でも法人でも、StudioXである。このツールは劇的に皆様の生産性を上げ、単純労働から解放してくれることであろう。
-------2022.08の更新情報---2022/08/11--------------------------------
難しかったCommunityEditionライセンスのアクティベーション手順をStudioX起動まで手順にまとめました。
RPAのPC占有問題を解決する方法を検証しました。この環境を使うとRPAと自分の業務両方出来ます。