この記事は MicroAd (マイクロアド) Advent Calendar 2023 19日目の記事です。
今回は開発に必要なコミュニケーションを取る際に僕自身が気を付けていること、心掛けていることをまとめようと思います。
要約
以下記事の要約は、相手のことを思いやってコミュニケーションを取ろうです。
相手のことを思いやるというのは単に相手をいたわるのみならず、相手の立場に立ったときどんな情報が欲しいか、どうコミュニケーションを取ってくれると動きやすいかを考慮するといったニュアンスを含みます。
そんなの当たり前じゃん知ってるよ、という方はこの記事を読まなくても大丈夫そうです。一方で相手のことを思いやるって具体的にどうやるの?と思った方向けに記事を書こうと思います。
全般的に何をそんな当たり前のことを言ってるんだと思うかもしれませんが、新卒の頃の僕は全然できていなかったので自戒の意味を込めて記事にします。
気を付けるポイント
以下、コミュニケーションを取るときに気を付けている内容を項目ごとにまとめます。
相手の職能を意識する
一口にエンジニアと言っても担当は多岐に渡ります。
僕はETL/ELT処理のバッチ開発チームに所属していますが、周りには広告配信システム開発チーム、画面開発チーム、機械学習チーム、インフラチーム...と多くのチームが存在します。
所属するチームが異なれば背景知識が大きく異なるのは当たり前です。そのことを意識せず自チーム内の前提知識を元にコミュニケーションを取ろうとするとすれ違いが発生し、往々にして失敗します。
相手のことを思いやった場合、「相手の立場だったら○○は知っているはず、××が気になるはず」という思考が発生します。
具体例を挙げたほうが分かりやすいかもしれません。例えばインフラチームに相談するときにはアプリの用語よりミドルウェアやハードウェアの用語を用いたほうがスムーズに話が進みます。言語仕様に基づく実装方針を質問するよりネットワーク的な観点での懸念を質問した方が有益な情報がもらえます。ここを意識するのとしないのとでは話の進み方が段違いです。
優先度や内容に応じて口頭とチャットを使い分ける
開発を進めていると周りに相談・共有したい事項が多数出てきます。優先度・内容もバラバラで、どれをどうやって伝えようか悩みがちです。そんなとき、基本的に以下の口頭・チャットの二軸に従ってコミュニケーションを取ります。
- 以下に該当するものは口頭で相談・共有する
- 緊急性の高いもの
- 優先度の高いもの
- 複雑な相談を含むもの
- 以下に該当するものはチャットで相談・共有する
- 軽く共有しておきたいレベルのもの
- 非常に多くのメンバーに告知しておく必要があるもの
- AかBかといったシンプルな回答が想定されるもの
この軸が絶対というわけではありませんが、常にここを意識することに変わりありません。場合によっては併用することもあります。
例えば障害対応のとき一次報告はチャットで、詳細報告は口頭で行うケースがあります。大規模開発の開始時には一番最初に口頭で全体感を共有した上で、詳細検討はチャットに移行するケースもあります。
ここでも重要なのは相手のことを思いやる意識です。相手の認知負荷を下げ、できる限り円滑に物事が進むように配慮します。
話の要点を絞る
相談・共有時には自分自身が得た情報を全て公開する必要はありません。得た情報の中から要点をピックアップして整理し、端的に報告します。情報量が多ければ多いほど相手は疲弊し、本来必要な理解や判断にたどり着けなくなってしまいます。
要点を絞る重要性についてはこの世に数多ある書籍や文章で書きつくされていると思いますが、僕自身が強調したいのは「特に意思決定者に対して判断に必要な情報をまとめる意識を持つ」という点です。
意思決定者は職責が重く日々重要な判断を迫られています。そんな立場の方に一から十まで情報を開示するのはコストが高く、業務の無駄になりかねません。どのような経緯で何を決めるのか、決めるにあたって必要な情報は何か、といった観点からまとめられた報告が期待されます。
終わりに
過去の失敗経験を踏まえ、特に重要だと思ったポイントに絞って記事を書きました。
まだまだ書きたい内容はありますが、今回はここまで。
今年も残りわずかですが、良い年の瀬をお過ごしください。