はじめに
AWS は最近、完全クラウドベースの新しい開発環境 Kiro IDE を発表しました。これは CodeCatalyst プラットフォームの一部として提供されており、ローカル環境の構築が不要で、すべてがクラウド上で完結します。GitHub Codespaces よりも軽量で高速、多くの開発者にとって理想的な選択肢ですが、「ベータ版の待機リスト」がネックになっている方も多いのでは?
このガイドでは、待機リストなしで AWS Kiro IDE を無料で利用する方法と、最初のクラウドプロジェクトの作成手順を詳しく解説します。初心者やフロントエンド・バックエンド開発者、クラウドネイティブ開発に興味のある方に最適です。
Kiro IDE とは?
Kiro IDE は、AWS が開発した VS Code ベースのクラウド IDE です。CodeCatalyst に統合されており、以下のような特徴があります:
- インストール不要、ブラウザだけで動作
- 事前構成済みの Dev Environment を即時起動
- Git、GitHub、CodeCommit に対応
- CI/CD、タスク管理、DevOps との統合がスムーズ
対応言語: Node.js、Python、Java、Go、Rust、C# など
想定ユーザー: 個人開発者、小規模チーム、リモート開発環境が必要なユーザー
Kiro IDE を待機リストなしで使う方法
公式ページには「ベータ版の待機リスト」と記載されていますが、実際には今すぐ CodeCatalyst 経由で利用可能です。手順はこちら:
ステップ 1:AWS アカウントを登録
https://aws.amazon.com/ にアクセスして無料アカウントを作成します。
CodeCatalyst を有効化するのも忘れずに(無料です)。
ステップ 2:CodeCatalyst コンソールへアクセス
https://codecatalyst.aws/ に移動し、
AWS Builder ID でログイン をクリックします。
まだ Builder ID を持っていない場合は、数十秒で作成可能です。
ステップ 3:Space を作成
- ログイン後、「Create Space」をクリック
- 任意の名前を付けます(例:
my-dev-space
) - Free Tier(無料プラン)を選択します(クレジットカード不要)
ステップ 4:Dev Environment を作成して Kiro IDE を起動
- 左側メニューの Projects > Create Project を選択
- プロジェクト名を入力(例:
my-kiro-demo
)、テンプレートは「Hello World」など - 作成後、「Dev Environments」を開く
- Create Dev Environment をクリック
推奨設定:
- IDE:Kiro IDE
- プラットフォーム:Amazon Linux 2 または Ubuntu
- CPU/メモリ:デフォルト(または 2 vCPU / 4GB RAM)
- ライフサイクル:デフォルト設定のままで OK(アイドル時は自動スリープ)
「Create」をクリックすると、約 30 秒で IDE が起動します。
🛠️ Kiro IDE の使い方
Kiro IDE を開くと、VS Code と同じような UI が表示されます。以下のような機能があります:
1. コード編集機能
- シンタックスハイライトや補完(IntelliSense)
- ターミナル内蔵でコマンド実行可能
- Git 機能も標準対応
2. クラウド上でアプリを実行
ターミナルで以下のように実行可能:
node index.js
デバッガやブレークポイントにも対応しています。
3. オプション:デプロイ設定
Kiro IDE は CodeCatalyst のパイプラインと統合可能で、以下のようなサービスへ自動デプロイができます:
-
AWS Lambda
-
Amazon EC2
-
Amazon ECS
-
GitHub Actions
所要時間の目安
作業内容 | 所要時間目安 |
---|---|
AWS Builder ID 作成 | 約 2 分 |
Space + プロジェクト作成 | 約 3 分 |
Kiro IDE 起動 | 約 1 分 |
合計所要時間 | 約 6 分以内で完了 ✅ |
よくある質問(FAQ)
Q1:Kiro IDE は無料ですか?
はい。CodeCatalyst の無料プランに含まれており、毎月一定時間の Dev Environment 利用が可能です。超過分のみ課金対象です。
Q2:Cloud9 との違いは?
Kiro IDE はよりモダンで VS Code に近く、チーム開発や DevOps 向けに最適化されています。Cloud9 は学習用や軽量用途に向いています。
Q3:GitHub を連携できますか?
もちろん可能です。プロジェクト作成時に GitHub リポジトリを連携でき、IDE 内で Git 操作ができます。
Q4:対応言語やフレームワークは?
Node.js、Python、Java、Go、C# などに対応。React、Flask、Spring Boot などのフレームワークも利用できます。
まとめ
AWS Kiro IDE は、クラウドベースで無料・軽量・高速な新世代の開発環境です。
待機リストをスキップして今すぐ使えるので、ぜひ試してクラウド開発の新しい形を体感してみてください!
🔗 関連リンク
この記事は https://vpssos.com/ から引用しました。