はじめに
問題を解いていてふと気になったので考察.果たして使い道はあるのだろうか...
本題
長くなっても読むの飽きるので簡単に.
ある二次方程式の2解,$\alpha,\beta$に対して$,a_n=\alpha^n+\beta^n$とおく.このとき,以下が成り立つ.
{
a_{n+2}=(\alpha+\beta)a_{n+1}-\alpha\beta a_n
}
いや,待てよと.どんな思考回路でこれが見つけられるのか.当方,高校のときこんなの知らなかった.
実験的アプローチ
たとえば$n=3$,すなわち,$a_3=\alpha^3+\beta^3$の値を求めたいとしよう.これはみんな知っているあの公式(?)を使えば一発.
{
\alpha^3+\beta^3=(\alpha+\beta)^3-3\alpha\beta(\alpha+\beta)
}
これは高校でも習うはず.では$n=4$のとき,$a_4=\alpha^4+\beta^4$を求めたいとしよう.お?まだいけるか.
{
\alpha^4+\beta^4=(\alpha^2+\beta^2)^2-2(\alpha\beta)^2
}
おそらく参考書などはここぐらいまでの値しか求めさせなさそう.$n=5$のときも$a_2$と$a_3$を使えばできなくはない.**ただ,やりたくない.**係数とか考えたくないし,2乗,3乗も嫌.
何とか簡単に・・・**1つ前の式まるまる使っちゃえ!**こうして偶然,邪心から生まれたのがこちら.
{
\alpha^5+\beta^5=(\alpha+\beta)(\alpha^4+\beta^4)-\alpha\beta(\alpha^3+\beta^3)
}
あれ,これ4乗でも適応できるんじゃね?と.
{
\alpha^4+\beta^4=(\alpha+\beta)(\alpha^3+\beta^3)-\alpha\beta(\alpha^2+\beta^2)
}
おお!!これなら累乗しなくていいし,計算もめっちゃ楽やん!!
まとめ
結局,**実験って大切.**最初から型にはめるんじゃなく,一度自分で探してみる.あがいてみる.教えてる中高生にはその「あがき」とか,足りない気がするなぁ.自分で探して見つけたときの感動は,数学に限らず勉強したな!!っていう達成感になるのに・・・