#はじめに
新卒2年目のしがないバックエンドエンジニアの筆者がシステムリプレイスの大規模案件でoracleを使ってて、勉強の必要性に駆られ、oracleマスター取得を決意し、まずはブロンズということで奮闘した備志録である。
結果は88%正解(合格ラインは65%)と割と余裕で合格できたので、ブロンズ取得を目指される方の勉強法の参考になればと思う。
##筆者のスペック
勉強法とはいっても学習者のスタート地点どんなもんなん?どーせ学生時代から勉強してたんでしょ?っていう声が聞こえてきそうなので、筆者のスペックを羅列していく。端的にいうと、ただの学部卒上がりの新卒が業務で締め切りのプレッシャーに怯えながら野生の勘を頼りにoracleで開発してきたので、体系的な知識は皆無だったと言って良いレベルである。
・大学は関関同立のどこか。学部卒、専門はデータサイエンス(数理系なのでソフトウェア開発まわりのことはほぼ何もわからない)
・基本情報に3回落ちる(うち1回は遅刻)
・基本的にだらしない性格(仕事は早く終わらせて自由になりたいと常に思っている)
・座学が苦手
・開発業務ではPJのリーダー的な役回り(スケジュール管理、タスク設計など)(開発もゴリゴリします)
・MySQLの巨大DBサーバ(ファームもテーブルもレコードもやたら多い)の運用も担当
・oracleがそもそも何かは新卒1年目の終わりくらいに知った
#勉強のために読んだ本&勉強法
###1冊目
「図解入門-よくわかる最新Oracleデータベースの基本と仕組み」
この本は試験対策というよりも、あまりにもoracleの知識が無さすぎてインフラチームの人の会話が日本語に聞こえなかったので読んだ本である。ブロンズ取得への最短距離を目指すならこの本はスキップしても問題ないが、自分はoracleが何かすら危ういレベルだったので、足腰を鍛える意味で非常に役に立ったし、この本を挟んでいなければ、スムーズな合格はなかったと思う。
この本は一部oracleマスターブロンズの範囲を超えたレベルでoracleの基礎用語、仕組みを非常に丁寧に解説している。普通の本の2冊分くらいのボリュームがある、辞書的な本である。
これを読めば一通りoracleマスターブロンズで出てくるoracleの用語は抑えられると思う。
ブロンズの習得だけでなく、シルバー以上の取得を見据えている方、oracleを実務で使っていて絶対に事故れないプレッシャーや責任がある方は腰を据えて読んでいただけると、この本はきっと力になってくれるはずである。
筆者はじっくり1周読んで、次の本に行ったので、試験対策という意味では何周もする必要はない。
###2冊目
「オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」
試験対策という意味では大本命の参考書であり、2019年からリリースされている新体系のブロンズ試験の唯一の参考書と言える。(2021/12現在)
やる気の続かない自分でも、勉強ができた大きな要因の一つはこの参考書の完成度の高さである。
合格に必要なエッセンスを非常に簡潔に抜き出していて、ブロンズに必要な理解度を考慮した説明で絶妙である。また、各章のボリュームも抑えられており、まとまった時間がとりずらい社会人にとって非常にありがたいつくりである。
この本の冒頭にもあるが、この本は1周読んで満足という類の本ではない。上述したように合格に必要なエッセンスが詰め込まれているので、一語一句逃さず頭に入れる姿勢が重要である。各章の章末の問題は全問正解を目指す、最後にある模擬試験も満点を取るまで繰り返す、くらいの気合いが必要である。当然、1周目は点数が取れないと思うので、何周もするのが最高の試験対策である。
筆者は3周読んだ。3周目は試験まで時間がなかったので試験前ラスト1週間は毎日仕事終わりに快活クラブまでドライブして、オープン席でこの参考書を読みまくっていた。変人に見えたに違いない。
本番の試験では、この参考書とほぼ同じような問題ばかりだったので、とても余裕をもって回答できた。試験時間は2時間だが、1時間程度で見直しまで終わったので、試験を終了した。
#資格の勉強をして変わったこと
勉強途中から思っていたが、oracleマスターはoracleでシステム開発しないといけないエンジニアにとっては刺さりまくる資格である。また、MySQLなど他のRDBで開発・運用しているエンジニアにも役に立つ内容である。RDBという意味で本質的な部分はoracleとMySQLは似ている(オプティマイザが実行計画や統計情報をもとに最適な取得ロジックを算出していたり、REDOログの書き込みタイミングの制御やデータベースバッファキャッシュなどの仕組み、バックアップの方法など)ので、MySQLの運用にも非常にできることが増えた。(oracleに例えると、みたいな思考や、MySQLのドキュメントを読むにしても、用語がある程度理解できる)
また、oracleはシェア1位のDBであり、オラクルマスターは脈々と続いている資格試験なので、ブロンズを持っていることはDBの基礎がわかっていることの証明にもなる。いい仕事、いいポジションを掴むチャンスが増えるのだ。DBを触るエンジニアは是非取得を目指していただきたい。
ただし受験料が約3万円とボッタク。。いや、非常に高額なので、一発合格を目指すことが重要である。なので、参考書を何周もして、付属の問題は全問正解する気概で勉強してから、受験することをお勧めする。筆者は会社で技術書や資格試験代の補助が出るのだが、それにしても3万は高いし、補助代金のかなりの部分を占めてしまうので血眼で勉強した。大学生など、oracleを実務で使わない方は、基本情報やデータベーススペシャリスト等の資格を取るのがいいだろう。オラクルマスターは社会人になってからとればいいと思う。
#勉強法まとめ
・実務でoracleを触っているなど、オラクルマスターを取得しないといけない理由と合格へのモチベーションを持つ(受験料が高いので気軽には受けられない)
・参考書の用語は一語一句逃さず頭に入れる。丸暗記ではなく本質の理解を心がける
・参考書の章末・模擬問題は全問正解に極限まで近づける。解けるまで参考書を何周もする。
最後まで読んでいただきありがとうございました。