PC側のCANインターフェース
入手性、日本法人があるなどの理由からIXXATのUSB-to_CAN V2 Compactをマルツで入手しました。付属のビューワcanAnalyser3 Miniでは、CANopenのプロトコルを見ることはできません。接続したPCのOSはWindows10 12H1です。

購入したモデルのCAN接続口は、一般的なDサブ9ピンです。130Ω(120Ωがなかったので)の終端を取り付けたケーブルを自作しました。終端は、モータ側にもつけています。まったく終端を入れないと、同期をとるためのスタッフィング信号のエラーが多発しました。CANopenの物理層はCANバスです。ツイストペア線で、複数の機器がぶら下がります。両端には終端抵抗を入れます。

Windowsのドライバと同時にインストールされるcanAnalyser3 Miniの画面です。つながっていることの確認しかできません。この上のモデルだとCANopenのプロトコルに対応していますが、Digi-keyで調べたら20万円でした。
使用したモータ
amazonでもステッピング・モータに対応したCANopenインターフェースが販売されていますが、動く確証がありません。Digi-keyで検索したら、TRINAMIC社のモータが1万7千円ぐらいからありました。これだけシリーズが用意されているのだからという理由で、一番小さなモデルPD42-1270 CANopenを購入しました。モータ自体は、ステッピング・モータでメジャーなNEMA17ライクです。CANopenのインターフェースは、モータの後ろ側に二つのねじで止められています。コンパクトです。
取付金具はアマゾンにありました。
「RATTMMOTOR 取付角42mm ブラケット 取付金具 NEMA17ステッパーモーター用 L形 3Dプリンター部品 ネジ付き 3個入り」
10ピンのコネクタもアマゾンにありました。
「6セット10針100ミリ長さの線束単体で2.0ミリ間隔+10針直コンセント6個(AWG#26)のJST PH」
DB9のオス/メスのコネクタもアマゾンで入手しました。
「uxcell DB9 9ピンメス-オスコネクタ PCB実装 半田付けタイプ D-サブ」
接続
10ピンのコネクタの配置です。電源は6~24Vなので、24Vと12Vで試しました。100rpm以上の速度でトルクに差が出ます。5V端子は出力です。特に何もつなぎません。
1 GND Supply and signal ground connection
2 +24V Supply voltage input (+6V to +28V DC)
3 CAN_H Differential CAN bus signal (non-inverting)
4 CAN_L Differential CAN bus signal (inverting)
5 GND Signal ground connection
6 +5V 5V output, 100mA maximum load, e.g. for end / home switch circuit or external encoder supply
7 HOME (GPI0) General purpose input 0, can be used as HOME switch input, also. Configurable as analog input AIN0 via software (+5V compatible, internal 10k pullup to +5V)
8 REFL (GPI1) General purpose input 1, can be used as left reference / stop switch input REFL / STOP_L, also. Configurable as incremental encoder input channel A via software (+5V TTL compatible, internal 10k pull-up to +5V)
9 REFR (GPI2) General purpose input 2, can be used as right reference / stop switch input REFR / STOP_R, also. Configurable as incremental encoder input channel B via software (+5V TTL compatible, internal 10k pull-up to +5V)
10 ENN (GPI3) ENABLE NOT input (active low) for driver stage, 0 = enabled, 1 = disabled (+5V TTL compatible, internal 10k pull-up to +5V)
CANバスとは、CAN_L、CAN_H、GNDの3本でつなぎました。
7 HOME、8 REFL、9 REFRの3本にはマイクロスイッチをつなぎました。各信号は+5Vにプルアップされているので、スイッチがONになるとGNDとショートする配線です。10 ENNは負論理なので、GNDに落として有効の状態にします。
写真の電源ユニットは、12V-1.67Aです。
CANopenの解説書
1冊だけ見つけました。
Olaf Pfeiffer , Christian Keydel , Andrew Ayre、福島 E.文彦 (監修), シュタールジャパン (翻訳) ;CANおよびCANopenによる組み込みネットワーク、シュタールジャパン。