タスク指向UI
- SIerが設計するシステムでよく見かける
- 「何をやる」に着目して設計する
「出荷登録」「出荷更新」「出荷取り消し」など
タスク指向UIの利点
- 機能単位で画面を作ることになるので分担しやすい
- 似たような画面が増えるので流用しやすい
- 業務分析の結果をそのまま反映させやすい
※基本、作る側の都合! ←ここ重要
タスク指向UIの欠点
- 操作の「対象」が明確になるまでが遠くなりがちで、本当に操作が合っているのか分かりづらい
- 操作と対象の組み合わせがメニューとなるため、メニュー項目が長大になりがち(いわゆる『組み合わせ爆発』)
- 途中で異なる操作をしたいときに、トップまで戻る必要がある
- 想定していない手順で操作をしたいときに不便、ないしは出来ない
※総じて、ユーザの使い勝手を悪くしてしまいがち! ←ここ重要
オブジェクト指向UIとは?
大雑把に言えば・・・
- まず「もの」を選択して、そこから「操作」を選ぶ作りのこと
- 分かりやすいのはマスタメンテ
なぜオブジェクト指向UIが使いやすいのか
- 人の認知の順番に合致している(特に日本語話者の思考と合致?)
タスク指向UIが有効なケース
- 銀行ATM:対象が「口座」と明確なのでいきなり「操作」を選択させてよい
拡張性の観点
- タスク指向な作りは、画面遷移をいじるのが難しい(最初にモードが決まるから)
- オブジェクト指向だとこれが楽。特に、WebのRESTの考え方と相性が良い
「誰でも使えるシステム」とは?(1/2)
-
こういう話をすると、人は「マニュアルを整備する」とか「ウィザードを充実する」という話になりがち
-
でも、本当に必要なのは「自分に合った手順で操作できる」ことなのでは?
→ これはタスク指向UIだと実現が難しい!
「誰でも使えるシステム」とは?(2/2)
- 極端に言えば、Excel。Excelは操作の手順を限定しないから汎用的に使える
オブジェクト指向UIを実装する上で留意すべき点
- オブジェクトの名前を統一する:安易に略さない/表記を統一する/命名ルールを統一する
- オブジェクトの抽出
- タスク指向もときには有効:よく使う操作へのショートカット
最後に
- オブジェクト指向UI設計は「銀の弾丸」
- マニュアルを見なくても使えるシステムを目指そう
- 観察眼:使いにくいスマホアプリvs使いやすいスマホアプリ/テレビのリモコンvsApple TVのリモコン