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[初心者向け] RubyやRailsでリファクタリングに使えそうなイディオムとか便利メソッドとか

Last updated at Posted at 2013-11-04

はじめに: 遠回りせずに「近道」を探す

RubyやRailsを始めたばかりの人は、もっと短く書く方法や便利な標準ライブラリの存在を知らずに遠回りした書き方をしてしまいがちです。

そこで、RubyやRails初心者の人によく見かける「遠回り(または車輪の再発明)」と、それを回避する「近道」をいろいろ集めてみました。

2013.11.06 追記

この投稿を書くに至った経緯などを自分のブログに書きました。
こちらも合わせてどうぞ!

Ruby編

以下はRubyの標準機能を使ったイディオムやメソッドです。
Railsプロジェクトでもそれ以外でも使えます。(Ruby 1.9以上を想定)

後置ifで行数を減らす

if user.active?
  send_mail_to(user)
end
send_mail_to(user) if user.active?

if + notではなく、unlessを使う

user.destroy if !user.active?
user.destroy unless user.active?

ただし、unlessの条件がandやorでつながっていたり、否定形の条件が入っていたりすると、読み手の脳に負担がかかるので、複雑な条件はifを使う方が良いです。

# こんなunlessは理解するのに時間がかかるのでNG
user.destroy unless (user.active? || user.admin?) && !user.spam?

三項演算子を使って行数を減らす

if user.admin?
  "I appreciate for that."
else
  "Thanks."
end
user.admin? ? "I appreciate for that." : "Thanks"

ただし、三項演算子をネストさせたりすると極めて読みにくくなるのでやめておきましょう。

# 三項演算子のネストは読みづらい
user.admin? ? user.active? ? "I appreciate for that." : "Are you OK?" : "Thanks."

== true== false== nilを明示的に書かない

Rubyではif文などの条件分岐で、明示的に== true== falseを書くことは(特別な理由がない限り)ありません。

もしこんなコードを書いていたら、

if foo == true
  # ...
end

if bar == false
  # ...
end

次のように修正しましょう。

if foo
  # ...
end

unless bar
  # ...
end
# または
if !bar
  # ...
end

また、== nilについても以下のように修正できます。(nilは偽なので、falseと同じように扱う)

if baz == nil
  # ...
end
unless baz
  # ...
end
# または
if !baz
  # ...
end

もし、nilfalseを区別する必要がある場合は、nil?メソッドを使うと良いでしょう。

if baz.nil?
  # bazがnilのときだけ実行される
  # (bazがfalseだったら実行されない)
end

代入してからifで存在を確認、をまとめて書く

user = find_user
if user
  send_mail_to(user)
end
if user = find_user
  send_mail_to(user)
end

ただし、このイディオムは「===を書き間違えたんじゃないか?」と読み手に勘違いされる恐れもあるので、好き嫌いが分かれるのも事実です。

子どものオブジェクトが存在する場合にのみ、そのプロパティやメソッドを呼び出して条件を確認する、をひとつのifで書く

以下のコードは、parent.childrennilになっている可能性があるので、childrenが存在するときだけchildren.singleton?を呼び出したい、というようなケースです。

if parent.children
  if parent.children.singleton?
    singleton = parent.children.first
    send_mail_to(singleton)
  end
end
if parent.children && parent.children.singleton?
  singleton = parent.children.first
  send_mail_to(singleton)
end

Ruby 2.3では safe navigation operator という新しい演算子(&.)が追加されました。
これを使うと nil かもしれないオブジェクトにメソッド呼び出しを試すことができます。
もしオブジェクトが nil であれば戻り値も nil になります。

# Ruby 2.3以降(childrenがnilでもエラーにならず、nilが返る)
if parent.children&.singleton?
  singleton = parent.children.first
  send_mail_to(singleton)
end

その他、Ruby 2.3の新機能についてはこちらの記事をご覧ください。

サンプルコードでわかる!Ruby 2.3の主な新機能 - Qiita

メソッドの戻り値を返すときにreturnを使わない

他の言語からやってきた人はついついreturnを使いたくなりますが、returnを使わない書き方の方がRubyっぽいです。

def build_message(user)
  message = 'hello'
  message += '!!' if user.admin?
  return message
end
def build_message(user)
  message = 'hello'
  message += '!!' if user.admin?
  message
end

「初期化、プロパティセット、戻り値として返す」の代わりにObject#tapを使う

tapを使わなくても行数は同じですが、ローカル変数の宣言や値を返却するためだけに書く最後の行がいらなくなります。

def build_user
  user = User.new
  user.email = "hoge@hoge.com"
  user.name = "Taro Yamada"
  user
end
def build_user
  User.new.tap do |user|
    user.email = "hoge@hoge.com"
    user.name = "Taro Yamada"
  end
end

"+”ではなく"#{ }"で文字列を連結する

"Hello, " + user.name + "!"
"Hello, #{user.name}!"

複数行にわたる文字列はヒアドキュメントを使う

text = "Hello, world!\nGood-bye, world!"
text = <<-TEXT
Hello, world!
Good-bye, world!
TEXT

Rubyのヒアドキュメントは高機能なので、もっと詳しく知りたい方は公式ドキュメントやネット上の情報を参考にしてください。

ヒアドキュメント (行指向文字列リテラル)

定数はfreezeさせる

文字列であれ、配列であれ、ハッシュであれ、定数宣言した値はfreezeしておく方が無難です。万一変更されると困るので。

文字列の場合

CONTACT_PHONE_NUMBER = "03-1234-5678"
CONTACT_PHONE_NUMBER << "@#$%^"
puts CONTACT_PHONE_NUMBER # => 03-1234-5678@#$%^
CONTACT_PHONE_NUMBER = "03-1234-5678".freeze
CONTACT_PHONE_NUMBER << "@#$%^" # => RuntimeError: can't modify frozen String

配列の場合

ADMIN_NAMES = ["Tom", "Alice"]
ADMIN_NAMES << "Taro"
ADMIN_NAMES[0].downcase!
p ADMIN_NAMES # => ["tom", "Alice", "Taro"]
ADMIN_NAMES = ["Tom", "Alice"].freeze.each(&:freeze)
ADMIN_NAMES << "Taro" # => RuntimeError: can't modify frozen Array
ADMIN_NAMES[0].downcase! # => RuntimeError: can't modify frozen String

整数の場合

整数(FixNum)は変更不能なのでfreezeしなくても問題ありません。

# エラーにはならないが、あまり意味が無い
ITEM_LIMIT = 500.freeze

配列やハッシュを初期化する際、最後の要素をあえてカンマ付きで書いておく

配列やハッシュを初期化する場合は、カンマで要素を区切ります。

countries = [
  :japan,
  :italy,
  :uk
]

capitals = {
  japan: 'Tokyo',
  italy: 'Rome',
  uk: 'London'
}

Rubyでは次のように、最後の要素にカンマを付けても文法上エラーになりません。

countries = [
  :japan,
  :italy,
  :uk,
]

capitals = {
  japan: 'Tokyo',
  italy: 'Rome',
  uk: 'London',
}

将来的に要素が追加される可能性が高い配列やハッシュであれば、1つ前の行を修正せずに新しい要素を追加できるので、プログラム修正の手間が少し省けます。

countries = [
  :japan,
  :italy,
  :uk,
  :india, # <= 1つ前の行を修正せずに追加
]

capitals = {
  japan: 'Tokyo',
  italy: 'Rome',
  uk: 'London',
  india: 'New Delhi', # <= 1つ前の行を修正せずに追加
}

また、すべての要素にカンマを付けておけば、要素の順番を入れ替えたいときも行単位の単純なカット&ペーストで修正できますね。

配列を作るとき、[ ]の代わりに%w( )、%i( )を使う

文字列だけの配列を作りたい場合は%w( )を使うと少し短く書けます。

actions = ['index', 'new', 'create']
actions = %w(index new create) # => ['index', 'new', 'create']

Ruby 2.0なら%i( )でシンボルの配列も作れます。

actions = %i(index new create) # => [:index, :new, :create]

配列を順番に処理するとき、"object.method"の代わりに"&:method"を使う

names = users.map{|user| user.name }
names = users.map(&:name)

mapに限らず、eachselectなどブロックで配列の中身を受け取るようなメソッドは同じように&:methodで処理できます。

nilか配列かを区別せず、Array( )で処理してしまう

基本的に配列だが、nilが渡される場合もある変数を処理する場合、Array()Kernel#Array)を使うと条件分岐を無くせます。

# usersはnilが渡される場合もあるので分岐する
if users
  users.each{|user| send_direct_mail(user) }
end 
# Array()を使うと、nilの場合は空の配列([])が、それ以外は元の配列が返されるので分岐が不要 
Array(users).each{|user| send_direct_mail(user) }

大きな数値を宣言する場合、"_"を入れて読みやすくする

ITEM_LIMIT = 1000000000
ITEM_LIMIT = 1_000_000_000

単純なgetterメソッドを定義する代わりに、attr_readerを使う

class Person
  def initialize
    @name = "No name"
  end

  def name
    @name
  end
end
class Person
  attr_reader :name

  def initialize
    @name = "No name"
  end

  # いらない
  # def name
  #   @name
  # end
end

要素の順番に意味がある配列は、同時に別々の変数で受け取る

変数 = 配列のように書くと変数には配列が格納されますが、変数, 変数 = 配列のように書くと配列の各要素を別々の変数に格納できます。

ans_array = 14.divmod(3)
puts "商は#{ans_array[0]}"     # => 商は4
puts "あまりは#{ans_array[1]}" # => あまりは2
quotient, remainder = 14.divmod(3)
puts "商は#{quotient}"      # => 商は4
puts "あまりは#{remainder}" # => あまりは2

ハッシュをeachで回したときに、ブロックが受け取る引数も同じですね。

# keyとvalueを配列として受け取る
{name: 'Tom', email: 'hoge@hoge.com'}.each do |key_and_value|
  puts "key: #{key_and_value[0]}"
  puts "value: #{key_and_value[1]}"
end
# keyとvalueを別々の変数で受け取る
{name: 'Tom', email: 'hoge@hoge.com'}.each do |key, value|
  puts "key: #{key}"
  puts "value: #{value}"
end

配列を連結するのに+ではなく、*(splat)を使う

numbers = [1, 2, 3]
numbers_with_zero_and_100 = [0] + numbers + [100] # => [0, 1, 2, 3, 100]
numbers = [1, 2, 3]
numbers_with_zero_and_100 = [0, *numbers, 100] # => [0, 1, 2, 3, 100]

ちなみに*がないと、こうなります。(配列が展開されない)

[0, numbers, 100] # => [0, [1, 2, 3], 100]

nilだったら初期化、の代わりに ||= を使う

いわゆる遅延初期化のイディオムですね。

def twitter_client
  @twitter_client = Twitter::REST::Client.new if @twitter_client.nil?
  @twitter_client
end
def twitter_client
  @twitter_client ||= Twitter::REST::Client.new 
end

初期化の処理が複数行にわたる場合はbegin/endを使うことができます。(参考

def twitter_client
  return @twitter_client if @twitter_client
  @twitter_client = Twitter::REST::Client.new
  # 初期化に必要な処理
  # ...
  @twitter_client
end
def twitter_client
  @twitter_client ||= begin
    client = Twitter::REST::Client.new
    # 初期化に必要な処理
    # ...
    client 
  end
end

ハッシュのキーには文字列ではなくシンボルを使う

ハッシュに値をセットする場合、キーには文字列よりもシンボルを使う方がベターです。

# キーに文字列を使う
currencies = { 'japan' => 'yen', 'america' => 'dollar', 'italy' => 'euro' } 
currencies['japan'] # => 'yen'
# キーにシンボルを使う
currencies = { japan: 'yen', america: 'dollar', italy: 'euro' } 
currencies[:japan] # => 'yen'

シンボルを使うと以下のようなメリットがあります。

  • { key: value } のように簡潔なリテラルで書ける。
  • 文字列よりも速い。
  • 文字列よりもメモリの使用効率が良い。

参考: Why use symbols as hash keys in Ruby? - Stack Overflow

メソッド全体rescueの対象にするときはbegin/endを省く

def process_user(user)
  begin
    send_to_mail(user)
  rescue
    # 例外処理
  end
end
def process_user(user)
  send_to_mail(user)
rescue
  # 例外処理
end

Exceptionをrescueするのではなく、StandardErrorをrescueする

JavaやC#をやっていた人は「すべての例外を捕捉したい = Exceptionを捕捉する」と考えがちです。
しかし、RubyでExceptionを捕捉すると、NoMemoryError等の致命的な例外も捕捉してしまいます。

実行時エラーを表すRubyの例外クラスはExceptionのサブクラスであるStandardErrorです。
rescueでデフォルトで捕捉するのはStandardErrorとそのサブクラスなので、すべての実行時エラーを捕捉したい場合はrescue節に具体的な例外クラス名を書く必要はありません。

def process_user(user)
  send_to_mail(user)
rescue Exception => ex
  # NoMemoryError等の致命的な例外まで捕捉してしまうので良くない
end
def process_user(user)
  send_to_mail(user)
rescue => ex
  # すべての実行時エラー(= StandardErrorとそのサブクラス)が捕捉される
end

一度rescueした例外をもう一度再raiseする

「ある特定の例外クラス」だけでなく、「例外メッセージの中身」も確認して条件に合致すればrescue、そうでなければ対象外のエラーなのでそのままシステムエラーにしたい、というケースがたまにあります。

その場合はrescue節の中でraiseを呼ぶと元のエラーを再raiseできます。

def process_user(user)
  send_to_mail(user)
rescue ArgumentError => ex
  if ex.message =~ /blah blah blah/
    # ArgumentErrorかつ、メッセージも条件に合致すれば
    # 別の処理を実行してそのまま続行する
    send_to_admin(user, ex)
  else
    # メッセージが条件に合致しなかった場合は対処不能なエラーとして
    # 元のエラーを再度raiseする
    raise
  end
end

private 以下の行にクラスメソッドを定義して、privateなクラスメソッドを作ったと勘違いしない

以下のようにprivateの下にインスタンスメソッドとクラスメソッドを定義したとします。

class User
  private

  def secret_name
    # 外部から呼ばれたくないインスタンスメソッド
    "secret!"
  end

  def self.secret_data
    # 外部から呼ばれたくないクラスメソッド!?
    "secret!!"
  end
end

上のコードを実行すると、secret_nameは呼び出せませんが、self.secret_data呼び出すことが可能です。

user = User.new

# 呼び出せない
user.secret_name
# => NoMethodError: private method `secret_name' called for #<User:0x007fa90c1e7cd0>

# 呼び出せる
User.secret_data
# => "secret!!"

以下のようにprivate_class_methodを付けると、外部から呼び出せなくなります。

class User
  private

  def secret_name
    # 外部から呼ばれたくないインスタンスメソッド
    "secret!"
  end

  def self.secret_data
    # 外部から呼ばれたくないクラスメソッド
    "secret!!"
  end

  # secret_dataをprivateなクラスメソッドにする
  private_class_method :secret_data
end
User.secret_data
# => NoMethodError: private method `secret_data' called for User:Class

ですが、privateなインスタンスメソッドを作るときに比べると手間がかかるので、「どうしても」という場合以外は「クラスメソッドはpublicのままにしておく」という選択肢もアリかもしれません。
(そもそもクラスメソッドを多用しすぎている場合は、クラス設計に何か問題がある可能性が高いです)

参考: クラスメソッドのprivate化 - @tmtms のメモ

privateメソッドはそのクラスでしか呼び出せない、と勘違いしない

以下のようにprivateなインスタンスメソッド(secret_price)を定義したとします。

class Item
  private

  def secret_price
    1000
  end
end

さらに、上のItemクラスを継承したクラスを定義します。この中でsecret_priceメソッドを呼び出すようにします。

class Book < Item
  def public_price
    secret_price
  end
end

すると、Bookクラスのインスタンスから問題なく(public_priceメソッド経由で)secret_priceメソッドを呼び出すことができます。

book = Book.new
book.public_price
# => 1000

Javaや.NETの経験が長いと、privateメソッドはそのクラスでしか呼び出せないと思ってしまいがちですが、Rubyでは継承先でprivateメソッドが呼ばれる可能性があります。
そのクラスの中で呼び出されていないからといって安易にprivateメソッドを削除すると、継承先のクラスで呼び出されたときにエラーが発生するかもしれないので気をつけてください。

参考:JavaやC#の常識が通用しないRubyのprivateメソッド - give IT a try

size - 1ではなく、マイナスのインデックスで最後の文字や要素を指定する

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
name = 'Taro Yamada'

numbers[numbers.size - 1] # => 5
name[name.size - 1] # => 'a'

numbers[1..numbers.size - 2] # => [2, 3, 4]
name[1..name.size - 2] # => "aro Yamad"
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
name = 'Taro Yamada'

numbers[-1] # => 5
name[-1] # => 'a'

numbers[1..-2] # => [2, 3, 4]
name[1..-2] # => "aro Yamad"

配列の便利なメソッドいろいろ

find: 最初に見つかったものを返す

def find_admin(users)
  users.each do |user|
    return user if user.admin?
  end
  nil
end
def find_admin(users)
  users.find(&:admin?)
end

最初の見つかった要素のインデックスを返す場合はfind_index

select: 条件に合うものすべてを返す

def find_admins(users)
  admins = []
  users.each do |user|
    admins << user if user.admin?
  end
  admins
end
def find_admins(users)
  users.select(&:admin?)
end

selectとは反対でfalseになる要素だけを集める場合はreject

count: 条件に合う要素の数を返す

def count_admin(users)
  count = 0
  users.each do |user|
    count += 1 if user.admin?
  end
  count
end
def count_admin(users)
  users.count(&:admin?)
end

map: ある配列から別の配列を作る

def user_names(users)
  names = []
  users.each do |user|
    names << user.name
  end
  names
end
def user_names(users)
  users.map(&:name)
end

flat_map: mapの結果をネストしないフラットな配列として受け取る

nested_array = [[1, 2, 3], [4, 5, 6]]
mapped_array = nested_array.map {|array| array.map {|n| n * 10 } }
# => [[10, 20, 30], [40, 50, 60]]
flat_array = mapped_array.flatten
# => [10, 20, 30, 40, 50, 60]
nested_array = [[1, 2, 3], [4, 5, 6]]
flat_array = nested_array.flat_map {|array| array.map {|n| n * 10 } }
# => [10, 20, 30, 40, 50, 60]

compact: nil以外の要素を集める

numbmers_and_nil = [1, 2, 3, nil, nil, 6]
only_numbers = numbmers_and_nil.reject(&:nil?) # => [1, 2, 3, 6]
numbers_and_nil = [1, 2, 3, nil, nil, 6]
only_numbers = numbers_and_nil.compact # => [1, 2, 3, 6]

filter_map: mapした上で偽の要素を除外

(2022.2.1 追記)

Ruby 2.7以降ではmapした上で偽の要素(nilまたはfalse)を除外してくれるfilter_mapメソッドが使えます。

# mapとcompactを組み合わせて偶数の要素だけ値を10倍する(奇数は要素から除外)
[1, 2, 3, 4, 5].map { |n| n * 10 if n.even? }.compact
#=> [20, 40]
# filter_mapを利用して偶数の要素だけ値を10倍する(奇数は要素から除外)
[1, 2, 3, 4, 5].filter_map { |n| n * 10 if n.even? }
#=> [20, 40]

any?: 最低でも1つ条件に合う要素があればtrueを返す

def contains_nil?(users)
  users.each do |user|
    return true if user.nil?
  end
  false
end
def contains_nil?(users)
  users.any?(&:nil?)
end

すべての要素が条件に合っている場合にtrueを返す場合はall?

empty?: 1件もなければtrueを返す

puts "empty!" if users.size == 0
puts "empty!" if users.empty?

first/last: 最初と最後の要素を返す

first_user = users[0]
last_user = users[users.size - 1]
first_user = users.first
last_user = users.last

sample: 任意の要素を返す

users[rand(users.size)]
users.sample

each_with_index: eachでループしつつ、カウンタも同時に取得する

counter = 0
users.each do |user|
  puts ", " if counter > 0
  puts user.name
  counter += 1
end
users.each_with_index do |user, counter|
  puts ", " if counter > 0
  puts user.name
end

ループ処理系のメソッド + with_index: カウンタ付きで元のループ処理を実行する

counter = 1
users_with_index = users.map do |user|
  [counter, user]
  counter += 1
end
users_with_index = users.map.with_index do |user, counter|
  [counter + 1, user]
end

with_indexはカウンタの初期値を指定できます。(デフォルトはゼロ)
なので、上のコードは次のように書いても同じです。

users_with_index = users.map.with_index(1) do |user, counter|
  [counter, user]
end

join: 配列を1つの文字列として返す

def numbers_text(numbers)
  text = ''
  numbers.each_with_index do |number, i|
    text += ', ' if i > 0
    text += number.to_s
  end
  text
end
def numbers_text(numbers)
  numbers.join(', ') # [1, 2, 3] => "1, 2, 3"
end

max/max_by: 最大の要素を返す

def oldest_user(users)
  oldest = nil
  users.each do |user|
    oldest = user if oldest.nil? || user.age > oldest.age
  end
  oldet
end
def oldest_user(users)
  users.max_by(&:age)
end

単純な数値や文字列の配列ならnumbers.maxだけでもOK。
最小の要素を返す場合はminmin_byを使う。

each_with_object: ループを回しつつ、別のオブジェクトを組み立ててそれを返す

def admin_names(users)
  ret = []
  users.each do |user|
    ret << user.name if user.admin?
  end
  ret
end
def admin_names(users)
  users.each_with_object([]) do |user, names|
    names << user.name if user.admin?
  end
end

まあ、上のサンプルのような場合はusers.select(&:admin?).map(&:name)って書けばいいんですけどね。

2022.2.18追記
この場合だとfilter_mapを使うのが一番シンプルに済みそうです。

def admin_names(users)
  users.filter_map do |user|
    user.name if user.admin?
  end
end

to_h: ループを回しつつ、新たにハッシュオブジェクトを組み立ててそれを返す

names = %w(Alice Bob Carol)
users = {}
names.each do |name|
  users[name] = find_user(name)
end
names = %w(Alice Bob Carol)
users = names.to_h do |name|
  # 最初の要素がキー、2番目の要素が値となる配列をブロックの戻り値として返す
  [name, find_user(name)]
end

ちなみに上の書き方ができるのはRuby 2.6以降です。それまでは次のようなコードをよく書いていました。

names = %w(Alice Bob Carol)
# 以下はちょっと古い書き方

# mapとto_hを組み合わせて使う
users = names.map do |name|
  [name, find_user(name)]
end.to_h

# each_with_objectを使う
users = names.each_with_object({}) do |name, h|
  h[name] = find_user(name)
end

その他の情報源

全部挙げていくとキリがないので、配列を操作するロジックを書く前にまず、ArrayEnumerableのAPIドキュメントを読んで「車輪の再発明」をしていないかチェックしてください。

英語の文法や品詞を意識する

ケースバイケースで原則から外れる場合は十分ありえますが、文法や品詞の使いわけに明らかな逸脱(間違い)があると読み手が混乱します。

配列の変数名や配列を返すメソッド名は原則複数形にする

# number = [1, 2, 3]
numbers = [1, 2, 3]
# def find_even_number(numbers)
#   numbers.select(&:even?)
# end

def find_even_numbers(numbers)
  numbers.select(&:even?)
end

プロパティや変数名、クラス名は原則名詞や形容詞に、何かを操作するメソッドは原則動詞にする

# reserve=予約する(動詞)、reserved=予約済みである(形容詞)

# chair.reserve?
chair.reserved? # => false

# chair.reserved('Tom')
chair.reserve('Tom')

chair.reserved? # => true

その他、英語の使い方については以下の記事も参考になると思うので、あわせて読んでみてください。

モデルやメソッドに名前を付けるときは英語の品詞に気をつけよう

直接実行したときだけ実行し、requireされたときは実行しないコードを書く

(2020.9.13追記)

たとえば、以下のようなコード(hello.rb)を書いたとします。

def hello(name)
  puts "Hello, #{name}!"
end

hello("Alice")

あたりまえですが、次のようにすればコマンドラインから実行可能です。

$ ruby hello.rb
Hello, Alice!

ただし、次のようにhello.rbをrequireしてhelloメソッドを使いたいときはちょっと問題があります。

require './hello'

hello("Bob")

このコード(runner.rb)を実行すると、次のように"Hello"の文字が2回表示されてしまいます。

$ ruby runner.rb
Hello, Alice!
Hello, Bob!

これはなぜかというと、hello.rbをrequireしたタイミングで、hello.rbに書いたhelloメソッドの呼び出しが実行されてしまうからです。

def hello(name)
  puts "Hello, #{name}!"
end

hello("Alice") # ←requireしたときにこの行が実行される

この問題を避けるためには、if __FILE__ == $0という条件分岐を入れます。

def hello(name)
  puts "Hello, #{name}!"
end

if __FILE__ == $0
  hello("Alice")
end

こうするとrequireしてもhello.rbhelloメソッドの呼び出しが実行されません(runner.rbに書いたメソッド呼び出しだけが実行されます)。

$ ruby runner.rb
Hello, Bob!

一方、hello.rbを単体で動かした場合は従来通り、helloメソッドの呼び出しが実行されます。

$ ruby hello.rb
Hello, Alice!

FILE と $0 はいったい何か

__FILE__は「現在のソースファイル名」を表す擬似変数です(参考)。
一方、$0は「現在実行中の Ruby スクリプトの名前を表す文字列」です。(参考

__FILE__ == $0が真になるということは、「現在のソースファイル名と現在実行中のRubyスクリプト名が一致する」ということです。つまり、「自分自身が直接実行されている」ということを意味します。
それ以外の場合は「別の場所から呼ばれている(requireされて使われている)」ということになります。

先ほどのコードを少し修正して、__FILE__$0に何が入っているか、確認してみましょう。

def hello(name)
  puts "Hello, #{name}!"
end

# __FILE__と$0の中身を確認する
puts "#{__FILE__} | #{$0}"

if __FILE__ == $0
  hello("Alice")
end

実行結果は次のようになります。

$ ruby hello.rb 
hello.rb | hello.rb
Hello, Alice!

$ ruby runner.rb 
/your-path/to/hello.rb | runner.rb
Hello, Bob!!

ruby hello.rbを直接実行した場合は__FILE__$0が一致し、ruby runner.rbを実行した場合(requireされた場合)は__FILE__$0が異なることがわかります。

(2020.9.14追記)

$0の代わりに$PROGRAM_NAMEを使うこともできます(参考)。
この方が可読性が高いですね。RuboCopもこちらの書き方を推奨しているみたいです。

def hello(name)
  puts "Hello, #{name}!"
end

if __FILE__ == $PROGRAM_NAME
  hello("Alice")
end

Rails編

以下はRails開発時にのみ使えるイディオムやメソッドです。
標準のRubyでは用意されていないので使えません。

ただし、大半のメソッドはActiveSupportのGemを導入することで使えるようになります。

$ gem install active_support
require 'active_support/all'

nil.blank? # => true

nilチェックの代わりにObject#try(:method_name)を使う

if parent.children && parent.children.singleton?
  singleton = parent.children.first
  send_mail_to(singleton)
end
# childrenがnilならtry(:singleton?)はnilを返す
# nilでなければ、children.singleton?が普通に呼ばれる
if parent.children.try(:singleton?)
  singleton = parent.children.first
  send_mail_to(singleton)
end

「nil、もしくは空っぽい値」のチェックにblank?/present?を使う

# String
name = nil
name.blank? # => true
name = ""
name.blank? # => true
name = " "
name.blank? # => true
name = "Tom"
name.blank? # => false

# Array
numbers = nil
numbers.blank? # => true
numbers = []
numbers.blank? # => true
numbers = [1, 2, 3]
numbers.blank? # => false

# Hash
params = nil
params.blank? # => true
params = {}
params.blank? # => true
params = { name: "Tom", email: "hoge@hoge.com" }
params.blank? # => false

present?blank?の反対で、「空ではない値」のときにtrueを返します。

# String
name = ""
name.present? # => false
name = "Tom"
name.present? # => true

「空なら別の値を代入」の代わりにpresenceを使う

if user.name.blank?
  name = "What's your name?"
else
  name = user.name
end
name = user.name.presence || "What's your name?"

"".presence[].presencenilを返すので注意してください。(blank?かどうかを判別しているため)

name = ""
puts name.presence || "What's your name?" # => What's your name?

2014.11.12 追記
presence を使うと便利なイディオムがありました。

# Newsが1件でも存在すればメール送信&ツイート発信
good_news = company.good_news
if good_news.count > 0
  send_mail(good_news)
  tweet(good_news)
end

上のようなコードはpresenceを使うと一行で代入と条件判断ができます。

if good_news = company.good_news.presence
  send_mail(good_news)
  tweet(good_news)
end

company.good_news.presencecompany.good_news が0件だと nil が返るので false 扱いになり、if文の中が実行されません。

同様に、「文字列に何かしらの値が入っている場合」を分岐させるケースでも役立ちます。

# nameがnilや空文字列("")だったらメッセージを表示したくない
name = blog.user.name
if name.present?
  show_message("Hello, #{name}!")
end
if name = blog.user.name.presence
  show_message("Hello, #{name}!")
end

存在の有無を確認する場合はblank?/present?を積極的に使う

Rubyの標準APIではnil?empty?のように「無い」を表すメソッドしかないので、「もしあるなら」をコードで表現するとぎこちなくなります。

if user
  # userがいれば、何かを実行する
  # =>「もしuserがいれば」ではなく「もしuserなら」と読めてしまう
end

unless users.empty?
  # usersが空ではないなら、何かを実行する
  # => empty?の逆がないので、否定形で条件を書かざるを得ない
end

Railsであれば、present?を使って「もしあれば」を明示的に書くことができます。

if user.present?
  # userがいれば、何かを実行する
  # =>「もしuserがいれば」と明示的に読める
end

if users.present?
  # usersに1つ以上の要素があれば、何かを実行する
  # => 肯定形で条件が書ける
end

文字列の存在チェックはnil?ではなく、blank?を積極的に使う

「文字列に値が入っていない」状態はnil""の区別をしないことが多いと思います。
(nilは空白だが""は空白ではない、とわざわざ区別することはほとんどないはず)

nil?を使うと""は入力済みであるというような条件文を書いてしまう恐れがあります。
なのでRailsではnil?の代わりにblank?を使う癖を付けておく方が良いです。

if email.nil?
  # => emailが "" なら入力済みとして扱われてしまい、コールされない
  puts "Please input email!"
end
if email.blank?
  # => emailが "" や " " の場合でも未入力と扱われるので、コールされる
  puts "Please input email!"
end

同じ理由でModelのvalidatesで指定するオプションも、特別な理由が無い限りallow_nil: trueではなく、allow_blank: trueを使うようにしましょう。

ロジックではなく、クエリでフィルタリングする

Ruby編で配列の便利なメソッドをいろいろ紹介しましたが、RailsのModelをフィルタリングしたい場合は配列を操作するのではなく、データベース(SQL)上でフィルタリングした方が効率的です。

def admin_users
  User.all.select(&:admin?)
end
def admin_users
  User.where(admin: true)
end

mapではなく、pluckを使う

pluckを使うと必要なカラムだけをデータベースから取得するので処理効率が良くなります。

def admin_user_ids
  User.where(admin: true).map(&:id)
end
def admin_user_ids
  User.where(admin: true).pluck(:id)
end

tap の代わりに new + ブロックを使う

ActiveRecordであれば new に直接ブロックを渡して、プロパティをセットすることができます。
@sachin21 さん、コメントありがとうございます! )

def build_user
  User.new.tap do |user|
    user.email = "hoge@hoge.com"
    user.name = "Taro Yamada"
  end
end
def build_user
  User.new do |user|
    user.email = "hoge@hoge.com"
    user.name = "Taro Yamada"
  end
end

Railsにおけるタイムゾーンの扱いを理解する

Railsの場合、application.rbに設定したタイムゾーンが使われる場合と、環境変数 TZ に設定されたタイムゾーンが使われる場合の2パターンがあります。
両者のタイムゾーン設定が異なる場合、予期せぬ不具合が生まれる恐れがあります。

そうした不具合を防ぐため、コード内ではapplication.rbに設定されたタイムゾーンを使うように統一することが望ましいです。
具体的には、Date.todayではなくDate.currentを、Time.nowではなくTime.current(またはTime.zone.now)を使うようにしてください。

詳しい内容はこちらの記事にまとめてあるので読んでみてください。

RubyとRailsにおけるTime, Date, DateTime, TimeWithZoneの違い

日付や日時の便利メソッドを活用する

システム日付から見た昨日/明日を求める

Date.current # => Tue, 05 Nov 2013

Date.yesterday  # => Tue, 04 Nov 2013
Date.tomorrow # =>  # => Tue, 06 Nov 2013

システム日時から見たxx年前/後、xxヶ月前/後、xx週間前/後、xx日前/後、etcを求める

Date.current # => 2013-11-05

2.years.ago   # => 2011-11-05 06:21:40 +0900
2.years.since # => 2015-11-05 06:21:40 +0900

2.months.ago   # => 2013-09-05 06:21:40 +0900
2.months.since # => 2014-01-05 06:21:40 +0900

weeks, days, hours, minutes, secondsでも同じように使えます。

特定の日付/日時から見た昨日/明日、先週/来週、xx日前/後、etcを求める

結果を求める方法は一つだけでなく、いろいろな書き方があります。

date = Date.current # => 2013-11-05

date.yesterday # => 2013-11-04
date.tomorrow  # => 2013-11-06

date.prev_day # => 2013-11-04
date.next_day # => 2013-11-06

date.prev_day(2) # => 2013-11-03
date.next_day(2) # => 2013-11-07

date - 2.days # => 2013-11-03
date + 2.days # => 2013-11-07

date.ago(2.days)   # => 2013-11-03
date.since(2.days) # => 2013-11-07

date.prev_month # => 2013-10-05
date.next_month # => 2013-12-05

date.prev_month(2) # => 2013-09-05
date.next_month(2) # => 2014-01-05

date - 2.months # => 2013-09-05
date + 2.months # => 2014-01-05

date.months_ago(2)   # => 2013-09-05
date.months_since(2) # => 2014-01-05

date.ago(2.months)   # => 2013-09-05
date.since(2.months) # => 2014-01-05

week, year等でも考え方は同じです。
Time型でも使えます。

ある日付/日時から見た始まりと終わりの日付/日時を求める

date = Date.current # => 2013-11-05

date.beginning_of_month # => 2013-11-01
date.end_of_month       # => 2013-11-30

date.beginning_of_day # => 2013-11-05 00:00:00 +0900
date.end_of_day       # => 2013-11-05 23:59:59 +0900

datetime = Time.current # => 2013-11-05T06:43:53+09:00

datetime.beginning_of_hour # => 2013-11-05T06:00:00+09:00
datetime.end_of_hour       # => 2013-11-05T06:59:59+09:00

week, year等でも考え方は同じです。
Time型でも使えます。

1日の初めから終わりまで、月の初めから終わりまで、といった範囲を求める

all_xxx メソッドを使うと、「xxxの始めから終わりまで」をRangeオブジェクトとして取得できます。

time = Time.current
# => Mon, 23 Nov 2015 16:45:23 JST +09:00

# その日の始まりと終わりの日時を取得
time.all_day
# => Mon, 23 Nov 2015 00:00:00 JST +09:00..Mon, 23 Nov 2015 23:59:59 JST +09:00

# その日から見た月の始まりと、月の終わりの日時を取得する
time.all_month
# => Sun, 01 Nov 2015 00:00:00 JST +09:00..Mon, 30 Nov 2015 23:59:59 JST +09:00

# その日から見た年の始まりと、年の終わりの日時を取得する
time.all_year
# => Thu, 01 Jan 2015 00:00:00 JST +09:00..Thu, 31 Dec 2015 23:59:59 JST +09:00

他にもall_weekall_quarter といったメソッドが定義されています。

ある日付から見た先週/来週のxx曜日を求める

date = Date.current # => 2013-11-05
date.tuesday?     # => true

date.prev_week(:monday) # => 2013-10-28
date.next_week(:monday) # => 2013-11-11

他の曜日でも考え方は同じです。

その他の情報源

日付、日時の操作例を挙げ始めるとキリがないので、詳しくはActiveSupportのAPIを参照してください。

語形やフォーマットを変える (2013.11.14追記)

# キャメルケースにする
"my_book".camelize # => "MyBook"

# アンダースコア区切り(スネークケース)にする
"MyBook".underscore # => "my_book"

# ダッシュ(ハイフン)区切りにする
"my_book".dasherize # => "my-book"

# 複数形にする
"book".pluralize            # => "books"
"person".pluralize          # => "people"
"fish".pluralize            # => "fish"
"book_and_person".pluralize # => "book_and_people"
"book and person".pluralize # => "book and people"
"BookAndPerson".pluralize   # => "BookAndPeople"

# 単数形にする
"books".singularize            # => "book"
"people".singularize           # => "person"
"books_and_people".singularize # => "books_and_person"
"books and people".singularize # => "books and person"
"BooksAndPeople".singularize   # => "BooksAndPerson"

# 人間が読みやすくする(一文字目は大文字 + スペース区切り)
"my_books".humanize # => "My books"

# タイトル形式にする(各単語の一文字目が大文字 + スペース区切り)
"my_books".titleize # => "My Books"

# クラス名にする(キャメルケース + 単数形)
"my_book".classify  # => "MyBook"
"my_books".classify # => "MyBook"

# テーブル名にする(アンダースコア区切り + 複数形)
"my_book".tableize # => "my_books"
"MyBook".tableize  # => "my_books"

その他の情報源

constantizedemodulizeなど、個人的に使用頻度が低そうだなと思ったメソッドは紹介しませんでした。
他のメソッドも気になる方はRailsのAPIドキュメントを参照して下さい。

余分なスペースや改行を取り除く (2013.11.14追記)

"    My    \r\n  \t   \n   books       ".squish # => "My books"

まとめ: 良いコードを書くために

魚ではなく、「魚の釣り方」を覚える

「遠回り」や「車輪の再発明」をする前に、もっと良い書き方はないか、すでに同じメソッドが用意されていないか、書籍やAPIドキュメントをしっかり読みましょう。

チーム内でコードレビューをする

書籍やAPIドキュメントだけでなく、同僚の知見も有効な情報源です。
チーム内で定期的にコードレビューを行い、お互いの知見を交換しあいましょう。

また、コードの短さや簡潔さに凝りすぎると、独りよがりでわかりにくいコードを書いてしまう恐れもあるため、コードレビューを通じてチーム内で「わかりやすいコード」「わかりにくいコード」の判断基準を共有しておくことも重要です。

おまけ: トリビア的なテクニック

こういう書き方もあるけど無理して使わなくても良いかも、と思うような記法も紹介しておきます。

「1文字」を表すのに「?+文字」を使う

"index,new,create".split(',') # => ["index", "new", "create"]
"index,new,create".split(?,) # => ["index", "new", "create"]

タイプ量は減りますが、直感的なわかりやすさに関しては微妙かも・・・。

配列を順番に処理するとき、直接メソッドを呼ぶ代わりに"&method(:name)"を使う

普通にブロックを書く方が一般的ですが、&method(:name)みたいな引数を渡すこともできます。

def process_users
  users.each do |user|
    process_user(user)
  end
end

def process_user(user)
  send_mail_to(user)
  user.mail_sent_at = Time.now
  user.save
end
def process_users
  users.each(&method(:process_user))
end

def process_user(user)
  send_mail_to(user)
  user.mail_sent_at = Time.now
  user.save
end

配列を順番に処理するとき、ブロックを直接書く代わりにlambdaを使う

複雑な条件式とかをlambdaにして明示的な名前を付けておくと多少読みやすくなるかも、です。

def destroy_aged_admins(users, limit_age)
  users.select{|user| user.admin? &&  user.age > limit_age }.each(&:destroy)
end
def destroy_aged_admins(users, limit_age)
  aged_admin = ->(user){ user.admin? && user.age > limit_age }

  users.select(&aged_admin).each(&:destroy)
end

でも上のサンプルだとこう書いた方がわかりやすいかな。。。

def destroy_aged_admins(users, limit_age)
  aged_admins = users.select{|user| user.admin? && user.age > limit_age }
  aged_admins.each(&:destroy)
end

何が何でもtrueかfalseで条件分岐させたいとき、!!を使う

Rubyではfalsenilfalse、それ以外の値がすべてtrueと評価されます。
JavaやC#を長くやっていたので最初は僕も違和感がありましたが、使っているうちにこれはこれで良くできてるなと感じてきました。

しかし、世の中には「わしゃtrueかfalseで条件分岐させなきゃイヤなんぢゃ!!」というプログラマもいるかもしれません。
そんな人は「イヤなんぢゃ!!」の!!を値の前に付ければ、Rubyが必ずtruefalseを返してくれます。

!!nil   # => false
!!false # => false
!!0     # => true
!![]    # => true
!!true  # => true

実はBasicObjectクラスには!というメソッドが用意されているので、こんな書き方もできます。

nil.!.!   # => false
false.!.! # => false
0.!.!     # => true
[].!.!    # => true
true.!.!  # => true

このメソッドを使えば、nil?empty?の逆も作れます。

puts "User exists!" if user.nil?.!
puts "Some users exist!" if users.empty?.!

・・・が、何もそこまでがんばる必要はないんじゃないかと僕は思います ^^;

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