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いい感じに「できません」を伝える技術

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前提

  • ここで言う 「できません」「これを断らないとプロジェクトが炎上してしまう」 というようなケースを想定したものです
  • どちらかというと他責思考寄りの方に見て頂きたいものであり、自責思考の強い方にはあまりおすすめしません

はじめに

「できません」がうまく伝わらなかったために炎上したプロジェクトは星の数ほどある

  • 「できません」と言えない ために炎上したプロジェクト
  • 「できません」と言ったものの聞き入れてもらえなかった ために炎上したプロジェクト
  • 「できません」と言って聞き入れてもらえない中で踏ん張ったものの、結局受け入れてもらえなかった ために炎上したプロジェクト
  • etc...

「できません」と言えない、あるいは言っても聞き入れてくれない顧客や上司たち

  • このような言葉が日々当たり前のように飛んでくる
    • 「もう決まってるから」
    • 「言い訳はいいんでやってください」
    • 「なんでできないの」
    • 「できるって言ったじゃないですか」
    • 「口動かさないで手を動かして」
    • etc...

果たして10:0で相手が悪いのか

  • 相手の立場で考えたか
  • 「理解してもらう」ための手は尽くしたか
  • 「できません」だけでなく「こちらはどうでしょう」と言えるような案はなかったか
  • こちらだけが持っている情報はなかったか
  • etc...

いい感じに「できません」を伝える

要点

  • 聞く耳を持ってくれる可能性を少しでも上げる
  • 「Noの承認」から別のテーマに置き換える
  • 一緒に課題解決する

技術1. 相手の言い分の意図を受け入れる

  • 「おっしゃる通りこれはいついつまでにやっておきたいですね」という言葉を添えることで、実現可能性を前向きに検討している姿を示す

技術2. 「できない理由」でなく「どうすればできるか」から伝える

  • 「できる限り要望に応えたい」という誠意を示す
  • 最終的に「できない理由」に行き着くとしても、前向きな話から始める

技術3. 口頭だけでなく、可視化された文章も添える

  • 「できない理由」は複数の要員が絡み合っていることが多く、口頭だけで説明しても伝わりきらない
  • 「わからないから認めない」という状況を回避する

技術4. 代替案をセットで提示する

  • 「できない」を伝えたあとに出てくる「じゃぁ何ならできるの?」を相手からでなく、こちらから提示する

技術5. 相手に求める回答形式を選択式にする

  • 「○○はできません。どうしましょうか?」より「○○はできないので、××か△△か□□のいずれでどうでしょうか?」のほうが前向きな回答の可能性が高い
  • 「ちなみに、私はこうしたほうが良いと思っています」も入れておくとさらに前向きな回答になる可能性が上がる

おさらい

  • 「できません」を伝える際に確認しておきたいチェックシート
    1. 相手の言い分の意図を受け入れていることを伝えようとしているか
    2. 「できない理由」でなく、「どうすればできるか」から始まっているか
    3. 口頭だけでなく、可視化された文章も添えているか
    4. 代替案をセットで提示しているか
    5. 相手に求める回答形式を選択式にしているか

「聞き入れてくれない顧客や上司」に立ち向かう時に持っておきたい心構え

心構え1. 転職という選択肢は常に頭に入れておく

  • いわゆる「いい会社1」になればなるほど「聞き入れてくれない顧客や上司」と関わる機会は少なくなるので、無理に悩むより転職してしまったほうが早い

心構え2. ただし、「聞き入れてくれない顧客や上司」はどこにでもいる

  • 転職は頭に入れておきたいが、「聞き入れてくれない顧客や上司」はどこにでもいるということは頭に入れておいたほうが良い
    • いわゆる「いい会社1」になればなるほど生息確率は減ってくるだろうが、それでもゼロになることはなかなかない

心構え3. 聞き入れてくれない状況の多くは「無知」であるために発生している

  • 状況を諸々理解したうえで無理難題をあえてふっかけてくるような人はいるものの、状況を正しく理解してもらえれば聞き入れてもらえるケースもそれなりにある

心構え4. 体系的に考え他人事化し、自分の心と身体を守る

  • 「聞き入れてくれない顧客や上司」はしばしば心を抉るような言葉を投げかけてくるが、そんな言葉を一つ一つ真に受けていたら心も身体も持たない
  • 体系化することで、効率化などの観点のほかに「良い意味で自分を他人事化できる」メリットもある

心構え5. 「ここまでやってだめなら諦める」という線を決めておく

  • どんなに頑張っても聞き入れてくれない人はいるし、諦める(辞めるなり交代させてもらうなり)ことも肝心
  • あらかじめ諦める境界線を決めておくと多少心が楽になるかもしれない

おさらい

  • 「聞き入れてくれない顧客や上司」に立ち向かう際に確認しておきたいチェックシート
    1. 転職という選択肢は常に頭に入れておく
    2. ただし、「聞き入れてくれない顧客や上司」はどこにでもいるということも頭に入れておく
    3. 聞き入れてくれない状況の多くは「無知」であるために発生している
    4. 体系的に考え他人事化し、自分の心と身体を守る
    5. 「ここまでやってだめなら諦める」という線を決めておく

さいごに

みんなが同じ方向を向いてたらそもそもこんなことにはならないと思いますが、本当に難しいですね。
 「連帯責任」 という言葉をアップデートしていい感じに再定義したい(思いつき)。

  1. 主語が大きすぎてあまり使いたくない表現でしたが、ここでは「HRTという言葉を大切にしている会社」という文脈という文脈で記載しています 2

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