590
379

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

スクラムにおける朝会の目的は進捗共有ではないよという話

Last updated at Posted at 2021-05-26

これは何

スクラムを採用していてもしていなくても、朝会(デイリースクラム)を行っているチームは多いと思います。
最近僕が在籍するQiita株式会社のチームで朝会が形骸化してない?みたいな話があったので、そもそも朝会を行う目的と、朝会で行うべきことについて記事化していきたいと思います。
今回はスクラムを採用している前提で話をするので、朝会=デイリースクラムとします。

デイリースクラムの目的は進捗共有ではない

デイリースクラムで、進捗共有をして終わりになっているチーム、意外と多いのではないでしょうか。
しかし、そもそも進捗の共有をしないといけない理由を考えなければなりません。
もしチームのみんながやっていることを知りたいだけであれば、朝会などでみんなで集まらなくとも日報や日々のチャットの中で把握はできるのではないでしょうか。つまり、朝みんなで時間をとって集まっている以上、ある程度のリターンがなければ困ります。
スクラムの中で、デイリースクラムの目的は以下のように定義されています。

デイリースクラムの目的は、計画された今後の作業を調整しながら、スプリントゴールに対す
る進捗を検査し、必要に応じてスプリントバックログを適応させることである。

https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf より抜粋

つまり、デイリースクラムを行った後は、以下のような状態になれることを目指さなければなりません。

  • スプリントゴール(スプリントで達成するノルマ)を達成できる見込みが立っている
  • デイリースクラム前に抱えていた課題が解消されている

今やっているタスクの改善と工夫をディスカッションする時間がデイリースクラムです。
毎日の単位でスクラムのレトロスペクティブとプランニングをやっているようなイメージに近いと思います。

朝会ではどんな話をするべきなのか

それでは、デイリースクラムでどんなことを話すべきかをまとめていきます。
僕の所属するQiita開発チームではここに書いたようなプロセスでデイリースクラムを行っています。
ここは僕なりの解釈も入っているので、ご意見あれば編集リクエストやコメントを頂けると嬉しいです。

僕はデイリースクラムは二つのプロセスでできていると考えています。
それは以下の通りです

  1. メンバー個々人での共有とディスカッション
  2. メンバー全員での確認とディスカッション

これらについて説明していきます。

メンバー個々人での共有とディスカッション

  1. 昨日やったことを話す
    1. 昨日やったことを話すことで、振り返りを行う
  2. 今日やる予定のことを話す
    1. 今日やることを話すことで、今日が終わったときのゴール設定が行える
  3. 現在困っていることを話す
    1. やっていることが予定通りに進んでいるのか、進んでいない場合は何が原因なのか、原因を解消する方法はないのかをディスカッションする

メンバー全員での確認とディスカッション 

  1. このままでスプリントゴールを達成できるのかどうかの確認
    1. Burndownチャートの確認
  2. ゴールを達成するためのディスカッション
    1. どうすればスプリントゴールを達成できるのか決める
    2. どうしても達成できそうではない場合、何を諦めるのかを決める

これらのことをデイリースクラムで話すことで、日々の業務の改善を進めていくことができます。

最後に

デイリースクラムは毎日行うことなので、気を抜くと形骸化しがちです。しかしスプリントゴールを達成していくための重要なプロセスでもあります。
日々行っているデイリースクラムが価値のあるものになっているかどうか、振り返るきっかけになれば幸いです。

参考文献

590
379
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
590
379

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?