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Azure Public IP Prefixとは

Last updated at Posted at 2018-09-26

はじめに

最近ごたごたしていてQiitaの記事が書けていなかった鶴見です。
依然としてパブリッククラウド(AWS,Azure)に関するお仕事しています。

それにしてもIgniteで発表された機能やサービスの数はスゴイですね。
いつもは2,3個しか更新のないAzure Updateのページが一気に50個近く更新されていました。
いやはや、おそるべし。

そんな更新の中で色々時になるものはあったのですが、今回はPublic IP Prefixについて取り上げてみたいと思います。

Public IPについて

まずは、おさらいとしてAzureのPublic IPに関して書いていきます。
Public IPはAzure上のリソースをインターネットから到達可能にするためのエンドポイントです。
つまり、インターネット経由で到達可能なIPアドレスです。
このPublic IPを仮想マシンのNICに紐づけることによって、仮想マシンへ外部から接続が可能になります。

Public IPは基本的に動的なIPアドレスとなっており、仮想マシンを停止すると解放され、次回起動時には別のIPアドレスが割り当てられます。
永続して同じIPを使用したい場合は静的設定をすることによって実現可能です。
image.png
↑Public IPの構成画面から変更可能

Public IP Prefixとは

ではIgniteで発表されたPublic IP Prefixとは何なのでしょう。

英語版しかございませんが既にドキュメントが更新されています。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-network/public-ip-address-prefix

ざっくりとまとめると
プレフィックスで指定した範囲分のIPアドレスをリージョンごとのIPアドレス帯から予約する
機能になります。

Azureはリージョンごとに使用されるPublic IPアドレス帯があります。(以下のリンクに記載)
https://www.microsoft.com/download/details.aspx?id=41653

Public IP Prefixはプレフィックス長を指定することによってその分だけPublic IPアドレスを確保するサービスです。

実装方法

以下は実際の画面になります。
image.png
Public IP Prefixの画面から【追加】を押すと作成ウィザードが出てきます。
入れる情報はサブスクリプション、リソースグループ、リージョン、名前、そしてプレフィックス長です。
プレフィックス長は最大で/24まで選択可能です。
またリージョンに関してはWest Central US,West US,West US 2,Central US,North Europe,West Europe,Southeast Asiaに限定されています。
その後、必要に応じてタグを着けて、【作成】を押せば完了です。

作成されたリソースは以下のようになります。
image.png
今回は13.64.32.80/28が予約されたようです。どこの範囲のIPかは指定できませんが、ある程度Public IP帯をまとめて任意に仮想マシンにIPアドレスを割り振れることによって様々な運用が楽になるかと思います。

実際に予約したIPアドレスを使用する際には、まずPublic IPを作成する必要があります。
(あくまでも上の状態だと予約しただけでIPアドレスが作成されたわけではないため)
現状、この作業はコマンドラインでしか行えません。
以下はその例になります。

#PublicIpPrefixの情報取得
$pipp = Get-AzureRmPublicIpPrefix -ResourceGroupName "PublicIPs" -Name "Myprefix"

#PublicIpPrefixをベースに新しいPublicIPを作成
$New-AzureRmPublicIpAddress -ResourceGroupName "PublicIPs" -Name "testpip1" -Location "westus" `
 -Sku Standard -AllocationMethod Static -PublicIpPrefix $pipp

上記の様にPublic IPを作成することで、以下のようにポータルでも確認することが出来ます。
image.png
厳密なIPまでは指定できなかったので、若番から作られていくみたいですね。
後は、他のPublicIPと同様に紐づけるだけで完了です。

終わりに

確かに便利だとは思うのですが、個人的には上手いユースケースが思い当たらないというのが正直な感想になります。
自分のつけたいIPを付けられるメリットは確かにあるとは思いますが、どうなんでしょうね。
あと、色んな人がこぞって/24とかで作成したら、枯渇するんじゃないかとも思いました。
そこは完全に早いもの順になるんですかね?
リージョンごとのPublic IPアドレス帯は変更されると聞いたことありますが、その際はどうなるんでしょうね。
謎が謎を呼びます。

しかし、IPアドレスの運用に柔軟性が増したのは確かなので、今後どんどん機能を追加してくれればと思います。
(いずれはAWSのIPアドレス持ち込みみたいなところまで)

ではでは、お読みいただきありがとうございました。

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