この記事は仮面ライダービルドの数式の第9話です。
x-y=1(x,y=m^n ),\ x=9
カタラン予想です。
現在は解決されているので予想ではありません。
ちなみに、予想は誰にも証明されてない事柄で、証明された後は定理と言われます。
証明されているのに予想、とついているのは、証明までに時間がかかりすぎて、
~予想の名前で定着したという経緯があります。
さて、この式はべき乗数に関する問題です。
べき定数は自然数をべき乗した数で、こんな数があります。
2^n=4,8,16,32,64 \cdots \\
3^n=9,27,81,273,819 \cdots \\
5^n=25,125,625,3125 \cdots
カタラン予想とは、このべき乗数が隣り合うのは8と9だけである、という予想です。
べき乗数は急激に大きくなるので、密度としてはまばらにはなるのですが、
無数にありますから偶然隣り合うことが決してない、というのは不思議に思えます。
この証明は公開されて約150年経過して証明されました。
流石に年月がかかっているだけあって簡単に理解できそうな証明ではないですが、
気になる人向けに途中までざっくり解説します。
$a^p-1$は次のように因数分解できます。
a^p-1=(a-1)(a-\xi)(a-\xi^2)\cdots(a-\xi^{p-1})=b^q \\
\xi^p=1, \ \xi\neq1 \\
a-1 = x^q
ξはn乗すると1になる複素数です。
とにかくこのように素因数分解(素元分解)すれば、a-1はなにかのq乗になります。
なぜなら、これらの因数は「互いに素」だからです。
…とまぁ、複素数に約数なんてないし、互いに素ってどういうこと?って感じになりますが、
この辺は整数環という概念で、そのへんの知識が必要になります。
ちなみに、ABC予想を使えば、pやqは3以下が確定し、pとqは違う値のはずなので、
$a^2 \pm 1=b^3$ を頑張って解くだけで証明が完了します。
ABC予想すごいですね。