この記事は仮面ライダービルドの数式の第14話です。
\arg{\min_{n:even}[\forall x,\varphi (x)\neq n]}=14
最小の偶数のノントーシェント数は14、という式です。
まず、φ(n)というのは、オイラーのトーシェント関数というものです。
自然数nに対して、n以下でnと互いに素になる数が幾つか、を表す関数です。
\begin{align}
\varphi(2)&=1\\
\varphi(3)&=2\\
\varphi(5)&=4\\
\varphi(11)&=10\\
\varphi(4)&=2 \quad [1,3]\\
\varphi(6)&=2 \quad [1,5]\\
\varphi(12)&=4 \quad [1,5,7,11]\\
\end{align}
素数のときは1~n-1が全て該当するのでn-1になります。
合成数だと約数とその倍数が除外されるので小さい数になります。
このように、トーシェント関数の解になる数をトーシェント数といい、
そうならない数をノントーシェント数といいます。
1以外の奇数はすべてノントーシェント数です。
なぜなら、mとnが互いに素なら、n-mも互いに素になるので、
φ(n)の値はφ(2)以外は必ず偶数になるからです。
ある数が、トーシェント数であるなら、(素数-1)の積で表されます。
逆にそうできないなら、ノントーシェント数になります。
\begin{align}
2&=3-1&=φ(3)\\
4&=5-1&=φ(5)\\
6&=7-1&=φ(7)\\
8&=(3-1)(5-1)=φ(3×5)&=φ(15)\\
10&=11-1&=φ(11)\\
12&=(3-1)(7-1)=φ(3×7)&=φ(21)\\
14&=15-1=(3-1)(8-1)\\
\end{align}
このように、14はどうしても(素数-1)の積にならないので、ノントーシェント数となります。