この記事は仮面ライダービルドの数式の第16話です。
2↑↑3=2^{2^2}=16
テトレーションと呼ばれる、べき乗の繰り返し演算です。
まず、掛け算は足し算の繰り返しです。
2+2+2=2×3
そして、べき乗は掛け算の繰り返しです。
2×2×2=2^3=2↑3
最後の式は見慣れない記号です。
これはクヌースの矢印表記と呼ばれる記号です。
コンピュータでべき乗をかくときは、2^3という表記をする事があります。
この^は、実は↑のことで、上矢印がかけないときに代わりに使う表現です。
要は、+、-、×、÷と同じ仲間なんですね。
さて、べき乗を繰り返してみましょう。
2↑2↑2=2↑↑3\\
今までの足し算をまとめたものが掛け算、というふうに、
べき乗をまとめたものを矢印を複数個重ねることで表現します。
今回の式は矢印が2つついた形なので、16になります。
このクヌースの矢印記号は交換法則が成り立ちません。
\begin{align}
(3↑3)↑3&=27↑3&=19683 \\
3↑(3↑3)&=3↑27&=7625597484987
\end{align}
そのため、括弧がない場合は後ろから計算します。
3↑3↑3=3↑(3↑3)
引き算や割り算が前から計算することを考えると逆になります。
これは、巨大数という、大きな数を作る方法を目的に作られたため、
数値が大きくなる方を採用したためです。
さて、この矢印を更に繰り返してみます。
2↑↑2↑↑2=2↑^2 2↑^2 2=2↑↑↑3=2↑^3 3
このように矢印が増えていきます。
何個も重なると見づらいので、べき乗のような数字を付けて表すことが多いです。
では、巨大数の片鱗を見てみましょう。
トリトリと言われる、3が3つでてくる式を計算してみます。
\begin{align}
3↑^33&=3↑^23↑^23=3↑^2(3↑^23)=3↑^2(3↑3↑3)\\
&=3↑^27625597484987\\
&=3↑3↑\cdots↑3 \\
&\quad(7625597484987個)
\end{align}
とまぁ、こんなに簡単にヤバそうな数を作ることができます。