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第21話 ハーシャッド数

Last updated at Posted at 2018-07-14

この記事は仮面ライダービルドの数式の第21話です。

\arg⁡\min_n⁡[∀x∃i≤n,x+i∉\{harshad\}] =21

ハーシャッド数は21個以上連続しない、
つまり連続するハーシャッド数は20個が限度、という意味の式です。

ハーシャッド数は数字和を約数に持つ数なのですが、例を出したほうがわかりやすいでしょう。

まず、それぞれの各桁を1桁の数字として足し合わせたものを計算します。
例えば、2016だと、2+0+1+6=9になります。
この足し合わせた数を数字和といい、この数で元の数を割り切ることができればハーシャッド数です。
2016は2016は9で割れるのでハーシャッド数です。
逆に、2017は2+0+1+7=10で、2017は10では割り切れないのでハーシャッド数ではありません。

数字和が3や9ならハーシャッド数になります。
なぜなら、3や9で割り切れる条件が、「数字和が3や9の倍数」というルールがあるからです。

2桁で奇数しか出てこない数はハーシャッド数にはなりません。
例えば、35は奇数ですが、数字和は3+5=8で偶数です。
奇数の約数は奇数しか出てこないので、数字和が偶数だとハーシャッド数ではありません。

しかし、桁上りが発生して45になると、4+5=9と数字和も奇数になり、45はハーシャッド数になります。
数を表にしてみます。

元の数 11 12 13 18 19 20 21 22 30
数字和 2 3 4 9 10 2 3 4 3

10代の数は、奇数のとき数字和が偶数になっています。
しかし、20代になると、奇数のときの数字和が奇数です。

「元の数が奇数で数字和が奇数」「元の数が偶数で数字和が偶数」を「奇遇が一致」
そうでないものを「奇遇が不一致」と名付けます。
「奇遇が不一致」のゾーンの奇数は、絶対にハーシャッド数ではありません。

2桁の数の場合、十の位が変わる度に「奇遇が一致」と「奇遇が不一致」が切り替わります。
19と31が絶対にハーシャッド数にならないので、20~30がハーシャッド数になりそうな区間です。

この十の塊をディケイドと呼び、繰り上がりが発生することをディケイドを超える、といいます。
ディケイドを超えるたびに「ハーシャッド数の破壊された世界」と
「ハーシャッド数がまだ生きられる世界」が切り替わるわけです。
世界の破壊者だから仕方ないね。

しかし、繰り上がりが2回発生する瞬間、「奇遇が一致」が連続します。

元の数 199 200 201 209 210 211
数字和 19 2 3 11 3 4

そこで、199~210のようなゾーンでの21個が連続するハーシャッド数の限界なのですが、
もうちょっと厳密に調べた結果、ディケイドを2回超えることは無理なようです。
つまり、199~209の20個の連続が限界のようです。

ハーシャッド数は珍しく、存在が証明されているだけでなく具体的な値もわかっていますが、
20個連続したハーシャッド数は最小の数でも443億桁という、とても大きな数になります。

実際にどんな数かというと、乱数調整した数に0を死ぬほど詰めた数、らしいです。
こんな感じですね。
?????999…990 ~ ?????000…009

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