この記事は仮面ライダービルドの数式の第45話です。
3^{\frac{2}{γ}}≅45
この式は次の式を変形させたものです。
(\sqrt{45})^γ=3.000060964⋯
γはオイラーの定数と呼ばれ、次の式で表される数です。
\lim_{n→∞}[\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+⋯-\log{n} ]=0.5772156649…
自然数の逆数和(1/1+1/2+1/3+…)のことを調和級数といいます。
調和級数は無限大に発散します。
ところが、当初は適当な値に収束するのではと予想されていました。
それぐらい発散が遅いのです。
しかし、簡単な方法で発散を証明できます。
\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+⋯=
\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+(\frac{1}{3}+\frac{1}{4})+(\frac{1}{5}+\frac{1}{6}+\frac{1}{7}+\frac{1}{8})+⋯\\
>\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+(\frac{1}{4}+\frac{1}{4})+(\frac{1}{8}+\frac{1}{8}+\frac{1}{8}+\frac{1}{8})=1+\frac{1}{2}+\frac{1}{2}+\frac{1}{2}+⋯
1/3と1/4は1/3の方が大きです。
このように2nの部分で区切って足し合わせると、1/2の塊が無限に出てきます。
1/2を無限に足せばもちろん無限大になるので、それより大きいはずの調和級数も無限大に発散します。
調和級数の意外な例として、板のはみ出しがあります。
机の端に板をおいたとき、半分までなら板が落下せずはみ出しておけます。
その下に板を置くとき、1/4までならはみ出せます。
その下の板は1/6まではみ出せます。
調和級数が発散するとするなら、この板は何枚も重ねることで
無限にはみ出して置くことが出来ます。
この調和級数がlogとの差でいい感じに収束する、というのがオイラーの定数になります。
ですから、調和級数は$\log_{e}x$で近似されます。
実際、無限大に発散するときに使った補助関数は2nごとに1/2ずつ増えていきますから、
$\log_{2}x$の増え方です。対数で近似するのはなんとなく想像できます。
あと、冒頭の式が整数に近いのは多分偶然だと思います。
いくら調べても出てこないし…多項式に展開されるとは思えないし…ねぇ。