経緯
新しいサーバ(Windows Server 2022)を導入し、DCとして参加させようとしたところ、DFSRエラーが発生。レプリケーションの初期同期が待機状態のまま、いつまでたっても終わらず困ったことになりました(不具合1)。それだけでなく、すでにDCとして参加している別のサーバもレプリケーションがこれまでうまくいっていなかったようで別のエラーが出ていたため(不具合2)、それにもなんとか対応。対処法を忘れそうなのでそれぞれ備忘録として残すことにしました。
【不具合1】DFS Replication ID:4614 新規に追加したサーバ(DC3)の初期同期がいつまでたっても終わらない
DC3のイベントビューア(DFS Replication)を確認
初期同期状態でずっと待機している(いつまで待ってもこの状態)
レプリケーション元(DC1:FSMO)のイベントビューアを見てみると…
レプリケーション元(DC1:FSMO)のMaxOfflineTimeInDaysを延ばすことで解決!
既定が60日間になっているため、これを現在の切断日数以上にのばしてしまえば、レプリケーションが再開される(解決!)
コマンドプロンプト(管理者として実行)で、以下のコマンドを入力する
wmic.exe /namespace:\\root\microsoftdfs path DfsrMachineConfig set MaxOfflineTimeInDays=3000
上記作業後、DFSRサービスを再起動する
net stop dfsr
net start dfsr
不具合が解消したら、元の値(60日)に戻して、DFSRサービスを再起動しておく
<補足>
ネットワーク内でFSMOのDCがどれかわからない場合は、コマンドプロンプト(管理者として実行)で以下のコマンドを叩くと確認できる
netdom query fsmo
【不具合2】既存のサーバ(DC2)がずっとレプリケーションできていない状態だった(参照先DCの過去のPC名変更の影響)
上記状態は「DFSレプリケーションの状態レポート」で発覚
【 × 通信エラーにより「旧DC3」とレプリケートできません 】というエラーが!
→ 原因は過去のDC3のPC名変更
状態レポートの出し方は以下の手順になります
サーバマネージャ → ツール → DFSの管理(この項目がないときは役割と機能の追加が必要・・・下記参照)
「DFSの管理」のインストール(役割と機能の追加)
不具合2はDC2のレジストリ編集(レプリケーション元の再設定)で解決!
1.DFSRサービスを停止
net stop dfsr
2.レジストリー エディターを起動し、次の場所を参照する
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\DFSR\Parameters\SysVols\Seeding SysVols\[Domain name]
3.この[Domain name]がおそらく使用できないDCの名前に設定されているため、このエントリーを DC(FSMO)のDNS名に変更する
4.[レジストリエディタ]を閉じる
5.DFSRサービスを開始
net start dfsr
6.イベント ビューアーを起動し、イベント4604が表示されるまでDFS Replicationイベント ログを更新します。
4604(初期同期完了)がでればOK!