CMakeでOpenMPアプリケーション開発

この記事について

CMakeを使って、OpenMPアプリケーション開発用プロジェクトを作ります。WindowsとLinuxの両方でビルドできるようにします。

• CMakeを使うことのメリット
  • マルチプラットフォーム対応
  • インクルードパスやライブラリ設定を自動化できる
  • (特に、GitHub等で他の人に渡すときに便利)

環境

• Windows10 64-bit
  • Visual Studio 2017 Community
• Ubuntu 16.04 on VirtualBox on Windows 10

対象とするプログラム

以下のように、4スレッドでfor文を回すOpenMPのサンプルコードをビルドするプロジェクトを作ります。

main.cpp

#include <stdio.h>
#include <omp.h>

int main()
{
    omp_set_num_threads(4);
    #pragma omp parallel for
    for (int i = 0; i < 20; i++) {
        printf("%d / %d\n", omp_get_thread_num(), omp_get_num_threads());
    }

    return 0;
}

OpenMPの準備

Windows10(VS)、Linux(Ubuntu 16.04)共に、特別な設定やインストールは不要です。素の状態でOpenMPを使えます。

プロジェクトの作成

└─TestOpenCV
    │  CMakeLists.txt
    │  main.cpp

CMakeLists.txt

cmake_minimum_required(VERSION 2.8)
project(MyOpenMPProject)

# Create Main project
set(SOURCES
    main.cpp
)

set(HEADERS
    # main.h
)

add_executable(Main
    ${SOURCES}
    ${HEADERS}
)

# For OpenMP
find_package(OpenMP REQUIRED)
if(OpenMP_FOUND)
    set(CMAKE_C_FLAGS "${CMAKE_C_FLAGS} ${OpenMP_C_FLAGS}")
    set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} ${OpenMP_CXX_FLAGS}")
endif()

OpenMPをfind_packageして、必要なCFLAGSを追加しているだけです。
includeパス設定やライブラリリンク設定は不要でした。