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NTTコミュニケーションズAdvent Calendar 2020

Day 20

アジャイル開発の応用範囲は広い

Last updated at Posted at 2020-12-19

この記事はNTTコミュニケーションズ Advent Calendar 2020の20日目の記事です。昨日は @kanatakita さんの PipeCD Operator を実装してみた でした。

はじめに

NTT Communicationsのヒューマンリソース部で、全社育成・組織開発などをしている @iwashi86 です。

tl;dr;的に言うと、本記事では「アジャイル開発の概念は開発以外に使えるぞ」という内容を述べていきます。

経緯

本記事の筆者は、2020年4月より開発系のポジションから、人事系の部署(以下、HR部)に異動しています。HR部はもちろんエンジニアが多く属している部署ではないため、本記事で頻繁に登場する「アジャイル開発」の概念が広く浸透しているわけではないです。

そんなHR部で、もともとは開発でよく使われるアジャイル開発の振る舞いをしたことで、働き方がより良く進化してきています。

何をやったのか?

スクラムの概念である、透明性・検査・適応をシンプルに適用していっただけです。別にアジャイル開発の概念や、スクラムについていきなりレクチャするというわけではなく、良い働き方の一環として透明性・検査・適応を活用します。

透明性

あるあるかもしれませんが、業務が非常に忙しい場合、なかなか情報を周囲に発信できないことがあります。情報を発信すること自体、コストがかかるためです。(例:簡単に整形して、どこかに転記して… など)

これが続くと業務環境の透明性が失われます。透明性が失われると不必要な問い合わせが発生し、業務のスピード感が失われます。また、透明性がないことで自律的な意思決定も困難になります。したがって、透明性の保持は非常に重要です。

透明性を確保するための簡単なプラクティスとして、代表的なものはカンバンです。チームでは、Microsoft 365を活用しているため、Plannerでカンバンを作り、チームで定期共有するようにしています。この、定期共有と言うのはポイントで、看板を見る仕組みをプロセスとして組み込まないと、やがて見られなくなる寒波が誕生します。(余談ですが、スクラムにおける、各種イベントは見直す契機になっており、よくできているなと思うことがあります)

その他、透明性を強化するための方法として、朝会(デイリースタンドアップ)を導入しました。個人的には、メンバーがどのような仕事をしているかわからなかったので、朝会は非常に有用でした。ただし、その朝会も継続的に進化しており、それは別の場所で講演予定です。

検査

多くの人は、仕事をうまくやりたいと思っているはずです。そのためには、継続的にふりかえりをして、何が課題だったのかを検査・発見して、常によりうまくやる方法を考え続ける必要があります。

ただし、ふりかえりといっても実際には簡単ではありません。それは何故でしょうか?とてもシンプルな理由ですが、忙しいから振り返りをしていない、というケースがあります。

だから、ふりかえりを継続的に行えるように、プロセスとして導入しました。1週間や2週間という、一定のタイムボックスを切って、定期的にふりかえりを4月から実施しています。これにより働き方にリズムが生まれ、改善が進むようになります。

適応

2020年は、最も適応が求められた年だったかもしれません。コロナウィルスの流行という外部環境の変化が、非常に激しいものだったためです。その変化に対応するために、適宜スウォーミングして話し合い、またふりかえりによりチームの課題を発見して、出現する課題に地道に対応していきました。

適応と言う概念からは少しずれますが、この迅速な適応を支えているものは、チームメンバー同士の信頼性だったと思います。私が所属していたチームは、1ヵ月に2時間程度のチームビルディングの時間を設けていました。チームビルディングの場では、Management 3.0のプラクティスであるムービングモチベーターズなどを利用して、お互いの価値観などを共有しあう時間を設けていました。これは、地道に効果的だったかなと私は思います。

結果として

アジャイル開発という考え方や、スクラムの3本柱である透明性・検査・適応を別に意図的に広めようというつもりはありませんでしたが、チームで上手く仕事をすすめるために、結果的に寄っていった形になると思います。

アジャイル開発の概念は、開発以外にも応用可能な点が非常に多いので、もしご存じでなければ一度学んでみることをお勧めします。

まとめと宣伝

透明性・検査・適応を軸とした実際の行動概要について、本記事で述べました。

来年のRegional Scrum Gathering Tokyoにて、Remote Work Native な働き方を志向した結果、Agileな状態に爆進しているとあるHRチームの話 - 組織全体への波及を添えてというテーマにて、より具体的なプラクティスや課題・工夫についてお話しする予定です。もしご興味あれば、ぜひ参加いただけますと幸いです。

さて明日は、 @xkumiyu さんの "Amazon ECSとALBを利用した推論APIサーバの負荷分散" です、お楽しみに!

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