まとめ
- FedoraやRHEL/CentOS用のRPMパッケージの入手先としてCoprというものがある。
- Coprには比較的新しいソフトウェアのRPMパッケージが置かれていることもある。
- NeovimやAtomのRPMパッケージも存在する。
- 自己責任で使いましょう。
前置き
普段使いのOSとしてFedoraを選んでいる方の中には「ソフトウェアの新しいバージョンを使いたい」という方も多いのではないでしょうか。Fedoraで提供されるRPMパッケージは、比較的新しいバージョンが採用されています。
しかしながら、新しいソフトウェア自体は(まだ)Fedoraの公式パッケージとして提供されていないケースも多々あります。例えば、2015-11-02バージョン0.1.0がリリースされたNeovimは、2015-12-07現在ではFedoraの公式パッケージとしては存在していません。
使いたいと思ったソフトウェアがFedoraのリポジトリーにパッケージが存在しないときは、ソースコードを取得して自分でビルド/インストールすれば良いのですが、ソフトウェアを使いたいだけなのにビルド環境を整えたりすることは(ある意味では)本末転倒ですね。そのようなときは、CoprでRPMパッケージを探してみましょう。
注意点
CoprにあるRPMパッケージは、Fedora公式パッケージではありません。ユーザーが独自に作成しているRPMパッケージです。そのため、もしかしたら品質が悪いかも知れません。(悪意の有無はともかくとして)何らかの悪影響を及ぼす可能性もあるかもしれません。
Coprにあるパッケージのインストール
Fedora 23にNeovimをDNFでインストール
NeovimのWikiでも紹介されている方法です。Fedora 23では次のようにしてNeovimをインストールすることができます。
# dnf -y install dnf-plugins-core
# dnf -y copr enable dperson/neovim
# dnf -y install neovim
必要に応じてsudo(8)を使いましょう。
その他にあるパッケージの一例
Atomのパッケージや数日おきに更新されているらしいVimのパッケージ(vim-latest)などもあります。vim-latestはEPEL 7向けにもビルドされているので、RHEL/CentOS 7でも新しいVimを手軽に使うことができそうです。
おまけ
Coprでパッケージを配布しよう
実際のところ、Coprは「パッケージのビルドシステム兼DNF/Yumリポジトリー」です。自分用に調整したRPMパッケージをCoprに置いておけば、いつでもインストールすることができます。RPMパッケージを作成することができる方は、Coprを使ってDNF/Yumリポジトリーを作成しておくと便利です。バックアップにもなりますし。
自分用RPMパッケージの作り方は、「nginx.orgのrpmをカスタマイズしてfedora coprでビルド・配布するのを試してみた」が参考になります。