この記事はHacobu Advent Calendar 2024の15日目の記事です。
こんにちは、Hacobuでバックエンドエンジニアをしている iwag と申します。
今回は、私たちのチームで取り入れてみて「結構いいな!」と思った小ネタをご紹介します。
その方法とは… Notionのデータベースを活用してふりかえりを行うこと です。
「え、それだけ?」と思われるかもしれませんが、これが意外と良いんです。以下、具体的にその良さをご説明します!
Notionでのふりかえり
早速ですが、利用しているNotionでのふりかえりで使っているボードはこんな感じです。
KPT(Keep, Problem, Try)のカテゴリ別にカードを表示させるビューを設定します。Sprint(スプリント番号)でフィルタしています
KeepやProblemのカードはページに記録します。タイトルやスプリント番号、KPTのいずれかといった項目があります。
ふりかえりを始める時は、ふりかえりビューのスプリント番号をインクリメントして、ボード上のカードを見えなくします。
Notionでふりかえりをするメリット
1. 書きやすい
リモートワークの環境だと MiroやCacooといったホワイトボードツールでふりかえりをすることが多いと思います。ホワイトボードツールでのふせん機能ではふせんという性質上次のようなことがよくあります:
- 長文が書きにくい
- コメントや反応が見にくい
- ふせんの配置を整理しないといけない
その点、Notionなら長文でも問題なく書けるため、言葉足らずになる心配がありません。補足が必要ならコメント機能を活用すればOKです。カードは列の下に積み上がっていくだけなので配置を気にする必要もありません。
2. 多様な視点で振り返れる
NotionのDBは、さまざまなフィルタやビューが使えるため、ふりかえりを多角的に分析できます。たとえば:
-
自分が書いたカードだけを全期間で一覧表示してみる。
→ 半期ごとの評価時に、「この時期、こんなことを考えていたのか」といった過去の感情や気づきを簡単に振り返れます。 -
特定の期間やテーマに絞り込んで傾向を掴む
たとえば、今四半期と前四半期分を比較して「今期の改善傾向」を把握したり、「コミュニケーション」に関するカードのみを表示して、特定分野の課題や進展を深く考察したりできます。これにより、チームが状況把握や、または繰り返し出てくる問題は何か、といった長期的な視点からの分析も簡単になります。これをチームで話し合っても面白いです。
私たちが活用できてませんが、Notionにはチャート機能 がありますのでグラフにして示唆出しすることもできますね。
3. カスタマイズ性が抜群
Notionのデータベース上のカードには必要なフィールドを自由に追加できます。たとえば:
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「対象」フィールドを追加
ふりかえりで他のメンバーの行動にFBする際に、その対象となる人を記録しておくフィールドです。
→ これが評価時の360度評価や1on1 のフィードバック時にとても役立ちます。 - 「カテゴリ」フィールドを追加
たとえば、Problemをカテゴリでグルーピングして課題の抽出にも使えます。
Notionでふりかえりをするデメリット
1. 単純なメソッド向き
KPT, Fun Done Learn, Start Stop Continue のようなシンプルな方法論に適していますが、スターフィッシュのような象限が多くて視覚的なメソッドには向きません。
2. 他のツールとの併用
たまに気分を入れ替えてMiroでふりかえりをすることがあります。しかし、ふりかえりをふりかえるときに2箇所参照しないと行けなくて面倒です。MiroのふせんはCSVでデータをエクスポートできるので、必要に応じてインポートした方が良いでしょう。
Notion公式のテンプレートがあるみたいですが、そこまで難しくないので自作をお勧めします!
まとめ
いかがでしたか。Notionでふりかえりを行うことは、カスタマイズ性やふりかえりをふりかえれるといった点で非優れています。特に、後から見返したい情報が整理され、簡単にアクセスできる点が大きな魅力です。一方で、単純なメソッドしかできなかったり、他のツールと併用する際の工夫が必要です。
みなさんのチームでも、ぜひ試してみてください!