先日、TokyoAI Salonのイベントに参加した際に興味深い話題が出た。最近のトレンドとして、「AIにブログを書かせる」という動きが活発になっている。しかし、ふと気づいたのは、そもそも一般ユーザーはPERPLEXYやClaudeなどのAIを使って記事を読む(要約・抽出)しているのでは? という点だ。
つまり、AIがブログを生成し、人間が読むのではなく、AIがそのブログを要約し、人間に伝えるというフローが主流になりつつある。となると、そもそもブログという「人間向けの自然言語コンテンツ」を作ること自体が無駄なのではないか? と思った。
自然言語を介さずに、AI同士が直接情報をやりとりすればいい
もしAI同士の速記のような技術があれば、AIがブログを生成するのではなく、AIが情報をダイレクトに通信する仕組みができる。
現状では、
- AIがブログ記事を自然言語で生成する
- ユーザーがそれを読む
- AI(例:PERPLEXY)がそれを要約し、ユーザーに伝える
という無駄な流れがある。
これを、
- AIが情報を構造化してデータとして生成
- AI同士が直接そのデータを通信
- ユーザーが必要な情報をインタラクティブに取得
という流れに変えれば、自然言語のブログ生成自体が不要になり、情報の流れが効率化される。
技術的な実現可能性
この「AI同士のダイレクト情報伝達」は、いくつかの技術を組み合わせれば実現可能かもしれない。
- 知識グラフ(Knowledge Graph): すでにGoogleやWikidataなどが活用している技術で、意味を持つデータをネットワーク化する。
- セマンティック理解(Semantic Understanding): AIがテキストを「意味」として理解し、情報のエッセンスを抽出する技術。
- 構造化データ通信: APIのように、AI同士が特定のフォーマット(JSON, RDFなど)で直接やりとりする仕組み。
この仕組みが一般化すれば、「ブログ」という形で情報をアウトプットする必要すらなくなるかもしれない。
AIがブログを直接読む時代の情報の未来
「AIがブログを書く」ことが無駄なのではなく、「AIが自然言語でブログを書く」ことが無駄になる未来は近いのかもしれない。
例えば、
- AIが直接API経由でデータを取得し、ユーザーが求める情報だけを提示する
- AI同士の対話がデータベース化され、ユーザーはチャット形式で必要な情報だけを取得する
こうした変化が進めば、今後は「ブログを読む」ではなく、「AIから直接情報を引き出す」時代が来るのではないか。
「人間向けの自然言語ブログ」は、やがてAI向けのデータ通信に置き換わるかもしれない。