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Cypressでスループットを計測する時のTips

Last updated at Posted at 2023-06-27

はじめに

みなさん、Cypress使ってますか?
CypressはJavascriptベースで動作するE2Eテストを作るフレームワークです。
cypress.io

CypressはTypescriptでUTテストと同じノリで簡単に書けるのでとても気に入ってます。

CypressはE2Eテストフレームワークですが、
自分の所属するチームではE2Eテストの実行以外に本番環境向けのWebアプリケーションのヘルスチェックにも活用しています。

ヘルスチェックの内容としては以下で、

  • 遷移した画面で各情報が適切に表示されているか?

    • websocketは繋がっている?
    • 映像は配信されている?
    • 地図は描画されている?
    • 地図上にマーカーやラインなどが描画されている?
    • etc...
  • 初期表示や画面遷移での表示までのスループットが過度に遅くなっていないか?

などです。
その中で、今回はCypress上でのスループットの計測について一工夫必要だったので紹介します。

最初の実装(スループット計測)

cypress.test.ts
it("スループット計測", () => {

    // NOTE: step1 ブラウザ起動〜画面1表示
    cy.log("ブラウザ起動〜画面1表示 計測開始");
    let start = new Date();

    cy.visit('/helloworld');

    // 画面1
    // 画面1の要素が表示されていること
    cy.get(ATTRIBUTE.DISPLAY1)
      .should("be.visible")
      .then(() => {
        // 計測終了
        cy.log("ブラウザ起動〜画面1表示 計測終了");
        const end = new Date();
        const msTime = end.getTime() - start.getTime();
        const s = msTime / 1000;

        cy.log("ブラウザ起動〜画面1表示 経過時間");
        cy.log(`スループットは ${s.toString()}秒でした`);
      });

    // NOTE: 画面遷移
    cy.get("#go-next-page").click();

    // NOTE: step2 画面1〜画面2
    cy.log("画面1〜画面2表示 計測開始");
    start = new Date();

    // 画面2の要素が表示されていること
    cy.get(ATTRIBUTE.DISPLAY2)
      .should("be.visible")
      .then(() => {
        // 計測終了
        cy.log("画面1〜画面2表示 計測終了");
        const end = new Date();
        const msTime = end.getTime() - start.getTime();
        const s = msTime / 1000;

        cy.log("画面1〜画面2表示 経過時間");
        cy.log(`スループットは ${s.toString()}秒でした`);
      });
});

概要としては、

  • 最初のページが表示されるまでの時間を計測
  • 最初のページが表示された状態から、遷移先のページに移って表示されるまでの時間を計測
    というE2Eテストの内容です。

一見良さそうに見えますが、このコードは問題があります。

「最初のページが表示された状態から、遷移先のページに移って表示されるまでの時間を計測」
この確認の最初の計測開始時にstartnew Date()を代入し直して開始時間を取り直しています。
しかしここで取得した時間は画面1が表示されているタイミングでの取得時間ではなく、
最初の
let start = new Date();
とほぼ同じタイミングでの取得時間が入ります。

よって、画面1〜画面2表示 計測終了時に計測した時間は、
ブラウザ起動〜画面2表示 となってしまっているのです。

修正した実装

実は、cy.logの後にも.thenでチェーンさせて任意の処理を実行することができます。
これを使って、
cy.log("画面1〜画面2表示 計測開始");が実行された際に開始時間を取り直すようにしていきます。

cypress.test.ts
it("正常性確認とスループット計測", () => {

+    let start:Date;
    // NOTE: step1 ブラウザ起動〜画面1表示
    cy.log("ブラウザ起動〜画面1表示 計測開始")
+      .then(()=>{
+        start = new Date();
+      });
-    let start = new Date();

    cy.visit('/helloworld');

    // 画面1
    // 画面1の要素が表示されていること
    cy.get(ATTRIBUTE.DISPLAY1)
      .should("be.visible")
      .then(() => {
        // 計測終了
        cy.log("ブラウザ起動〜画面1表示 計測終了");
        const end = new Date();
        const msTime = end.getTime() - start.getTime();
        const s = msTime / 1000;

        cy.log("ブラウザ起動〜画面1表示 経過時間");
        cy.log(`スループットは ${s.toString()}秒でした`);
      });

    // NOTE: step2 画面遷移
    cy.get("#go-next-page").click();

    // NOTE: step2 画面1〜画面2
    cy.log("画面1〜画面2表示 計測開始")
+      .then(()=>{
+        start = new Date();
+      });
-    start = new Date();

    // 画面2の要素が表示されていること
    cy.get(ATTRIBUTE.DISPLAY2)
      .should("be.visible")
      .then(() => {
        // 計測終了
        cy.log("画面1〜画面2表示 計測終了");
        const end = new Date();
        const msTime = end.getTime() - start.getTime();
        const s = msTime / 1000;

        cy.log("画面1〜画面2表示 経過時間");
        cy.log(`スループットは ${s.toString()}秒でした`);
      });
});

まとめ

以上のように修正を加えることで想定通りの取りたいスループットを計測することができました:v:

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