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#はじめに
Blueqatのページで、Rxxゲートというものがあるらしいので見てみる。

#Rxxゲート
Blueqatのページのチュートリアル「012 イジングゲート」(2020/5/29時点)に説明がある。
「イジングゲートは、二量子ビットを同時に回転させるゲートです」とのこと。

#行列

Rxx(\theta)= 
\left(\begin{matrix}
\cos(\frac{\theta}{2}) & 0 & 0 & -i\sin(\frac{\theta}{2})\\
0 & \cos(\frac{\theta}{2}) & -i\sin(\frac{\theta}{2}) & 0\\
0 & -i\sin(\frac{\theta}{2}) & \cos(\frac{\theta}{2}) & 0\\
-i\sin(\frac{\theta}{2}) & 0 & 0 & \cos(\frac{\theta}{2}) 
\end{matrix}\right)

##補足
2020/5/29時点でイジングゲートのページに書かれているRxxゲートの行列は、行列内の三角関数の角度が$\theta$になっているが、同ページのRxxゲートの行を実行してみると、三角関数の角度は$\frac{\theta}{2}$になっているようだ(Rxゲートと同じ)。

もし三角関数の角度が$\theta$ならば、$Rx(\frac{\pi}{2}) = \cos(\frac{\pi}{2})|00\rangle -i\sin(\frac{\pi}{2})|11\rangle = 0|00\rangle -i|11\rangle = -i|11\rangle$で、測定すると{'11': 100}になるはずだが、実行結果は{'00': 51, '11': 49}のように約半分ずつになる。
これは$Rx(\frac{\pi}{2}) = \cos(\frac{\pi}{4})|00\rangle -i\sin(\frac{\pi}{4})|11\rangle = \frac{1}{\sqrt{2}}|00\rangle -i\frac{1}{\sqrt{2}}|11\rangle$で計算するとつじつまが合う。

#わかったこと

  • 対称行列である。ユニタリ行列である。エルミート行列ではない。
  • 左上から右下へ$\cos(\theta)$、右上から左下へ$-i\sin(\theta)$になっている。
  • 2量子ビットのテンソル積からなる基底$\{|00\rangle, |01\rangle, |10\rangle, |11\rangle\}$に対する演算になる。
  • 行列の対角にあるビットに$Rxx(\theta)$をかけると、そのビットを反転したビットとの重ね合わせになる。たとえば、1列目で見ると、$|00\rangle$⇒「$|00\rangle$と$|11\rangle$の重ね合わせ」になる。

#演算子
これでいいかな?

\begin{align}
Rxx(\theta) 
& = \cos(\frac{\theta}{2})(I\otimes I) -i\sin(\frac{\theta}{2})(X\otimes X) \\
& = \cos(\frac{\theta}{2})\left(\left(\begin{matrix}1 & 0\\0 & 1\end{matrix}\right)\otimes\left(\begin{matrix}1 & 0\\0 & 1\end{matrix}\right)\right)
-i\sin(\frac{\theta}{2})\left(\left(\begin{matrix}0 & 1\\1 & 0\end{matrix}\right)\otimes\left(\begin{matrix}0 & 1\\1 & 0\end{matrix}\right)\right) \\
& = \cos(\frac{\theta}{2})\left(\begin{matrix}1 & 0 & 0 & 0\\0 & 1 & 0 & 0\\0 & 0 & 1 & 0\\0 & 0 & 0 & 1\end{matrix}\right)
-i\sin(\frac{\theta}{2})\left(\begin{matrix}0 & 0 & 0 & 1\\0 & 0 & 1 & 0\\0 & 1 & 0 & 0\\1 & 0 & 0 & 0\end{matrix}\right) \\
& = \left(\begin{matrix}
\cos(\frac{\theta}{2}) & 0 & 0 & -i\sin(\frac{\theta}{2})\\
0 & \cos(\frac{\theta}{2}) & -i\sin(\frac{\theta}{2}) & 0\\
0 & -i\sin(\frac{\theta}{2}) & \cos(\frac{\theta}{2}) & 0\\
-i\sin(\frac{\theta}{2}) & 0 & 0 & \cos(\frac{\theta}{2}) 
\end{matrix}\right)
\end{align}

よさそうだ。

##わかったこと

  • 1番目の式はRxゲートの演算子の量子ビット部分が2量子ビットになったものと似ている。
  • 演算子の式を見ると$I\otimes I$と$X\otimes X$の重ね合わせになることがわかる。2つのビットを両方ともXゲートをかけた状態との重ね合わせにするから「R"xx"」ゲートって言うのか。
  • 説明にあった通り、2量子ビットがセットで同じ角度で回転する。
  • 2量子ビット基底のうち、元の2量子ビットと反転した2量子ビットだけの重ね合わせになり、いわゆる「もつれ」状態にすることができる。

#最後に
動きはわかったけど、Rxxというゲートだけを見て、もつれができることがすぐに結びつかない。
慣れるしかないのか。

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