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リーン・スタートアップのまとめ(自分用)

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はじめに

以前エリック・リースの『リーン・スタートアップ』を読んで、その後様々なところで「リーン・スタートアップとは」という説明を読んだり聞いたりしました。
その中で「ちょっと違うかも?」と感じたりすることがあったので、自分なりにリーン・スタートアップについてまとめてみたいと思います。

間違いについては指摘歓迎です。

リーンスタートアップとは

日本では2012年に書籍『リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』が出版されました。

「リーン・スタートアップ」を一言で言うと、「不確実な世界でビジョンの実現に向けてムダなく進むための考え方」です。

ビジョン

最初にビジョンがあることが前提です。「ビジョンの実現に向けて進む」ためには「ビジョン」が必要です。

ビジョン-戦略-戦術を三角形で表すと、「ビジョンは一番下」です。

あくまでビジョンがあっての戦略-戦術です。ビジョンが変われば、進み方を変えることで対応できるかもしれませんが、それが無理であれば土台のビジョンから作り直す必要があります。

ムダ

「リーン」とはムダがないことです。
ムダなことはやめましょう。というか、スタートアップはお金がなくなったらその時点で終わりなので、ムダなことをしている余裕は無い!

不確実

スタートアップは「不確実な世界」で進んでいく必要があるため、全てが実験と言えます。
実験とは、仮説を立て、実験を行い、結果を検証して学びを得ることです。
※「実験」と「仮説検証」の関係がちゃんと理解しきれていないかも。

ムダをなくす

ここからは「ムダをなくす」という観点で説明していきます。

使われないものを作るムダ

「すばらしいものを考えた! みんながこれを使って幸せになれる! そして私は億万長者だ!」
・・・本当ですか?

最初に検証すべき仮説に「価値仮説」と「成長仮説」があります。

価値仮説

プロダクト(サービス)は何かの課題を解決します。
課題は、それ自身だけで存在するものではなく、「それを課題として困っている人」がいて初めて課題となります。

作ろうとしているものは「誰」の「どんな課題」を解決するのでしょうか。
その「誰」は「課題」の解決を本当に必要としていますか。

「課題」は「誰」とセットです。
どちらかが無い場合、作ったものはそもそも使われません。

成長仮説

スタートアップは成長しなくなった時点で終わりです。

「作ったものを100人買ってくれた。でもその後は誰も買ってくれない」
これはビジネスとしては失敗です。

どうやって「使いたい/買いたい/お金を払ってもいい」と思ってくれるのか。
広告で知ってもらう。魅力的なアイテムに課金してもらう。

どうやってプロダクトに価値を感じ、「お金を払う価値がある」と考えてもらうのか。そのような人をどうやって増やしていくのか。これがないと成長できません。
これはビジネスモデルに近いかもしれません。

不確実な世界で学びを得られないムダ

世界は不確実です。

「この機能を追加すればユーザはもっと増えるはず」
でもユーザが増えなかったら、作った労力はムダになります。

だから小さく実験しましょう。

構築-計測-学習サイクル

構築(build)-計測(measure)-学習(learn)サイクルはリーン・スタートアップでよく出てくる言葉です。

この中で一番大事なのは「学習」です。つまり「学習」できなかったら、そのサイクルはムダです。

このサイクルは計画と実行の2段階に分かれています。

まずは計画段階について。
最初は「学習」です。仮説を立て、その仮説が検証されたらどのような学びが得られるかを考えます。次につながらない学びを得るための作業はムダです。
次は「計測」です。仮説を検証するための実験に必要なものを考えます。「どういう方法で実験し」「結果をどのように計測/判断する」のか。その方法は学びを得られるものですか。学びが得られないものはムダです。
最後に「構築」です。計測して学びを得るために最小限のものを考えます。目的は学びを得ることなので、学びを得られないものはそもそもムダです。さらに学びを得るのに必要なこと以上を作り込むのもムダです。「とりあえず作ってみたら意外と分かることがあった」というのは結果オーライに見えますが、そういうのは実験とは言えません。

ここまでできたら実行段階です。
最初は「構築」。計測して学びを得られる最小限のものを作りましょう。これをMVPと言います。
次は「計測」。最小限の努力で結果を得ましょう。
最後に「学習」。わかった事を次に活かしましょう。想定外のことが分かった場合、良い学びを得ています。それを知らなかったらムダなものを作ろうとしていたはずです。ここで仮説を正しく検証することが正しい道を進むための一歩です。

MVP

MVPは「MVP(Minimum Viable Product, 実用最小限の製品」の略です。

構築-計測-学習サイクルで「学習」できるための最小限のもの。
「計測」や「学習」ができないものは、そもそもMVPになっていません。
目的は「学習」なので、それ以上のことを作り込むのはムダです。

「学習」したいことはそれぞれの時点で違うので、MVPも各時点で作り込みのレベルは異なります。ただ、MVPと言った時には「学習」の観点で実用最小限ということです。

成長できないムダ

「ユーザは増えてはいる。でもこのスピードは成長していると言えるのだろうか?」

成長できないスタートアップはそのままずるずるとただ延命しているだけになります。
飛べない豚は、ただの豚だ!

という訳ではありませんが、いつかこのままでよいのかを考える時期が来ます。
そのとき、戦略を変えることをピボットと言います。

ピボット

ピボットは、バスケットボールで片足を軸にして方向を変えるあれです。
重要なのは片足を軸にすること。片足とは今までやってきた事業やその中で得た学びです。だからこそ学びが重要になります。
今までの全てを捨てて別の方向に行くのはピボットとは言いません。

革新会計

※このあたりはあやふやです。
「ユーザは増えてはいる」

でも10人増えているのは、100人登録したけど90人退会しているからかもしれない。

表向きの指標ではなく、現実を見る指標を使おうというのが革新会計という考え方です。
表向きの指標は「虚栄の評価基準」かもしれません。

おわりに

リーン・スタートアップの話をしていると、なんか目的を忘れてるんじゃないかと思ったりするので書いてみました。一部を切りとって、さらに個人的な考えを入れています。

リーン・スタートアップに興味がある人はぜひ書籍『リーン・スタートアップ』を読んでみてください。著者の10年にわたるスタートアップ経験での失敗などが書いてあって面白いですよ。

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