#はじめに
量子コンピュータによる量子化学計算入門を見ていたら次のような記述があった。
パウリ-Zは量子ビットの量子状態が$|0\rangle$であれば$|0\rangle$のままに, $|1\rangle$であれば$-|1\rangle$に変換するが,これはブロッホ球でZ軸上にある$|0\rangle, |1\rangle$がパウリ-Z演算子の固有状態となっていて,その固有値がそれぞれ1, -1であることを意味している。
(p.41)
は? ...うわ、まじか。全然意識してなかった。
#Zゲート
Z軸上の基底$|0\rangle,|1\rangle$にZゲートを作用させる式は次のようになる。
- $Z|0\rangle = |0\rangle$
- $Z|1\rangle = -|1\rangle$
確かにZゲートを作用させても状態ベクトルは変わっていないから、この状態ベクトルはZゲートの固有状態だ。
Zゲートはユニタリ行列で状態ベクトルの大きさを変えないから、固有値は位相として現れるのか。
ユニタリ行列をその固有状態に作用させる演算は、固有値を位相として取り出す演算になるのだろうか?
#Xゲート
今度はXゲートを見てみる。
Z軸上の基底$|0\rangle,|1\rangle$にXゲートを作用させると次のようになる。
- $X|0\rangle = |1\rangle$
- $X|1\rangle = |0\rangle$
状態ベクトルが変わっているから$|0\rangle,|1\rangle$はXゲートの固有状態ではない。
X軸上の基底でやってみると
- $X|+\rangle = |+\rangle$
- $X|-\rangle = -|-\rangle$
確かに$|+\rangle,|-\rangle$がXゲートの固有状態であることがわかる。
#ZX演算
じゃあ、Zゲート、Xゲートの順で作用させるような演算の固有状態、固有値ってどうなるんだろ? $XZ = -iY$なので次式でいける?
- $XZ|i\rangle = -i|i\rangle$
- $XZ|-i\rangle = i|-i\rangle$
計算は合ってそう。
演算子の関係がわかっていれば、固有値や固有ベクトルもそこからわかるのかな?
#おわりに
ZゲートとZ基底の関係がわかった。
けどそこから先はいまいち。。。今は一旦ここまで。