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【イベントレポート】AWSインシデント対応を劇的に変える Amazon Q Developer実践レポート - AWS Top Engineers向けGameDay体験記

Last updated at Posted at 2025-05-16

はじめに

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2025/5/16(金)に開催された 2024 Japan AWS Top Engineers向け「AWS GameDay ~Secure Legends ハードモード(再演) with Amazon Q Developer~」に参加しましたので、イベントレポートを執筆しました。

このイベントは、Amazon Q Developerを使う点をのぞいて、2024年 7月に実施されたものと同じ内容になっております。過去のイベントは下記ページを参照ください。

本記事は個人的なメモを共有する形でまとめておりますので、一部表現が簡略化されている場合があります。ご了承ください。

この記事のポイント

  • Amazon Q Developerを使ったAWSインシデント対応の効率化体験
  • AWS Top Engineers向けGameDayでの実践から得た具体的なノウハウ
  • これからのクラウドエンジニアに求められるAI活用スキルの重要性

Amazon Q Developerとは

Amazon Q Developerは、AWSが提供するAIアシスタントで、コード作成やデバッグ、コード変換などの開発作業を支援するツールです。VS Code、JetBrains IDEなどの開発環境に統合できるほか、CLIやチャットインタフェースとしても利用可能です。2025年4月からは日本語を含む複数言語がサポートされ、より身近なツールになりました。今回のGameDayでは、インシデント対応における活用にフォーカスしています。

オープニング

まずはこちらのチャンネル登録と高評価!

本GameDay企画の背景

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Amazon Q Developer の言語サポートが拡大(2025/4/9)され、日本語が利用できるようになりました。
AI界隈の盛り上がりのビッグウェーブに乗ろう! ということで閃いたのが今回の企画とのことでした。

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「壊しても怒られない環境でAmazon Q Developer と戯れていただきたい!」

game-dayとは

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トラブルが起きたときに焦らず対応できるように訓練するためのものです。
本番環境で試したり、インシデント対応シナリオを考えるのは大変なので、AWS GameDay Workshopというものを提供しています。

ユニコーンレンタル社の一番エライ人登場で説明!

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クエスト開始

ユニコーンレンタル社のセキュリティ専門家として、4つのクエストを実施していきます。

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利用したAmazon Q Developer CLIのバージョンは、v1.10.0でした。

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実際の本番では怖くてできないですが、今回はAmazon Q Developerに完全自動で修正してもらいました。
基本的に自分ではコマンドを実行しないようにしました。

まず、お題の内容を何も考えずにそのまま貼り付けただけでも、Amazon Q Developerが自分で調査し、必要に応じて追加の調査を実施するなど完全自動で進めていきました。

下記のように、環境が変更されたログをCloudTrailから調査し始めました。

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さらに詳しく調査を続け、あるリソースの変更に使われたクレデンシャルの情報を突き止めました。

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1回の指示でできない場合は、指示を追加することでさらに対応を進めてくれました。
人はほとんど見ているだけでした。稀に、まったく同じ参照系コマンドを何回も実行しているときがあったので、そこは中断させる必要がありました。

また、指示の構造を整えて、情報を増やしてやることで画面に表示される内容もわかりやすいものになりました。最終的には、対応方法を考えてLambdaのソースコードやS3バケットの設定などAWSリソースの設定修正まで勝手に実施してくれました。

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Amazon Q Developerを活用する上での3つのコツ

  1. 指示の構造化
  • 単なる「調査して」ではなく「〇〇について△△の観点から調査して」と具体的な文脈を提供する
  • イベントの趣旨を記述して、サポートをお願いする
  1. フィードバックループの活用
  • 初回の応答に対して追加質問や指示を重ねることで精度を向上させる
  1. 無駄なコマンド実行の見極め
  • 同じ参照系コマンドを繰り返し実行している場合は中断するなど、人間の判断が必要な場面がある

結果

30チーム参加していて上位5チームの成績はこのようになりました。
上位チームにはまったく敵いませんでした。GameDay慣れや後述の自分自身のスキル不足もあり、スタートダッシュの時点で大きく出遅れた感じがありました。
このあたりはもう少し経験を積まなければならないなと思いました。

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感想

Amazon Q DeveloperはVS Code上で主にAWS CDKのコーディング支援として利用する程度で、今回のようなインシデント対応に利用したのは、はじめてのことでした。

インシデント発生時の情報収集は手間のかかる作業なので、これをプロンプト一発でコーヒーを淹れている間にまとめてくれるのは非常に強力なものだということを実感しました。

そして、AI活用スキルがこれからのAWSエンジニアにとって必須になるということを痛感しました。従来のAWS技術知識はもちろん重要ですが、それをAIツールによって最大化させる能力が、今後のキャリア形成において重要な差別化要因になるのではないでしょうか。
また、チームでAmazon Q Developerへのプロンプトを共有することで、チームの対応力向上も期待できると思います。

Amazon Q Developer Proの料金は「19 USD/月/ユーザー」なのですが、利用頻度によってはお値段以上!!です。

次のような場合は導入するメリットがあると感じました。

  • 日常的にAWSリソースの監視やトラブルシューティングを行なっている
  • 複数サービスにまたがる問題のトラブルシューティングがある
  • コマンドラインでの作業が多い
  • チーム内でのナレッジ共有に課題を感じている
  • インシデント対応時の初動を迅速化したい

さいごに

今回のGameDayに参加して、Amazon Q Developerは想像以上でとてもよかったのですが、自分自身のインシデント対応の経験値の低さと慣れに対する課題認識が強まりました。
GameDayのような訓練や体験を実務でなかなかできないのでこういうイベントには積極的に参加して、対応力を上げたいと思いました!

GameDayのほかに、AWS Jam (個人向け)や、AWS Workshopsにも挑戦し、対応能力を底上げしていきたいと考えています。

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