Akamai Connected Cloud の Object Storage とは
Akamai Connected Cloud の Object Storage は複数のリージョンで利用可能なS3互換の低価格なストレージソリューションです。
Object StorageはNVMe SSDにて動作しており、HDDに比べて高いパフォーマンスと低レイテンシーなアクセスを実現することができます。
また、データ量は250GBから1PB(※1)まで、オブジェクト数は10億(※1)まで、拡張することができ、オブジェクトはリージョン内でレプリケートされており冗長性が担保されています。
インバウンド転送無料、アウトバウンド1TBまでの転送が標準の価格に含まれており、追加の転送料金は1GBあたり0.005ドルとかなり低コストなのが特徴です。
※1 リージョンによって制限や価格が異なります、詳しくはこちらを参照ください。
WinSCP とは
WinSCPは、MS-Windows上で動く オープンソースでグラフィカルなFTP、FTPS、SFTPクライアントプログラムです。旧来のSCPプロトコルもサポートします。このプログラムの主な機能は、ローカルコンピューターとリモートコンピュータ間で安全にファイルをコピーすることです。これに加え、WinSCPはスクリプトと基本的なファイルマネージャー機能を提供します。
WinSCPではS3の接続にも対応しており、Akamai Connected Cloud の Object Storage はS3互換であるため、この機能を利用して接続することができます。
Akamai Connected Cloud の Object Storage を WinSCP で操作する
一般的にObject Storageの操作やファイルの同期には、s5cmd や rclone などのツールのほうが高速でなおかつオプションも豊富ため、そちらを利用することを推奨します。
しかし、従来と同様の操作性を維持したいケースなどでは、転送速度より使い勝手の良いWinSCPを利用することもあります。
今回は、WinSCPでS3互換の Object Storage を利用する際の接続方法を紹介します。
Object Storage のアクセスキーを発行する
S3互換のAPIを備えているAkamai Connected Cloud の Object Storage では、アクセスキーを発行することで、様々な互換ツールを利用することができるようになります。
WinSCPの接続でも同様に必要になるため、Akamai Cloud Managerより発行します。
メニューから[Object Storage] → [Access Keys] → [Create Access Key] と選択します。
Create Access Keyでは以下の項目を設定します。
項目 | 値 |
---|---|
Label | 任意の名前 |
Regions | 利用できるリージョンを絞ることが可能 |
Limited Access | 利用するObject Storageのバケットを絞ることが可能 |
アクセスキーが発行されましたら、保管しておきます。
WinSCP を設定する
WinSCPにて接続設定を行います。
項目 | 値 |
---|---|
転送プロトコル | Amazon S3 |
ホスト名 | [リージョンID].linodeobjects.com |
アクセスキーID | 発行した値を入力 |
シークレットキー | 発行した値を入力 |
リージョンIDはこちらで確認が可能
設定から、高度なサイトの設定を開きます。
ディレクトリにて、リモートディレクトリを指定します。
この値を設定しないと接続はできません。
リモートディレクトリはObject Storageのバケット名を指定してください。
設定を保存し、ログインしてディレクトリが表示されましたら設定は完了です。
自宅からの転送テストでは 7MB/sほどの速度で転送することができました。
まとめ
Akamai Connected Cloud の Object Storage では、S3互換ストレージであることを活かし、従来どおりの使い慣れているWinSCPなどのソフトを継続して利用することもできます。
ぜひ、Object Storageを活用して、大容量のデータ保管やCDNのオリジンなどでご活用ください。
Akamai はCDN、セキュリティ、クラウドサービスを通じ、オンラインライフの力となり守っています。本稿でご紹介したような課題やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください
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