2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Sylonogy NASのバックアップとしてLinode Object Storageを利用する

Last updated at Posted at 2022-11-29

Synologyとは

Synology(シノロジー)社は、NAS(Network Attached Storage)を法人から個人ユースまで幅広い製品ラインナップを取り揃えている台湾企業です。
今回は、私の自宅で使っているSynologyのNASのデータをCloud Syncを利用してLinode Object Storageにバックアップする方法を紹介します。
ぜひ他のNAS製品にも応用してみてください。

Linode Object Storageとは

image.png

Linode Object Storageは様々なリージョンで利用可能なS3互換の低価格なAkamai Cloud Computing Serviceのストレージソリューションです。
ストレージはNVMe SSDにて動作しており、HDDに比べて高いパフォーマンスと低レイテンシーなアクセスを実現することができます。
データ量は250GBから100TB(※1)まで拡張することができ、オブジェクトはリージョン内でレプリケートされており冗長性が担保されています。
インバウンド転送無料、アウトバウンド1TBまでの転送が標準の価格に含まれており、追加の転送料金は1GBあたり0.005ドルとかなり低コストなのが特徴です(※1)。
今後のアップデートではデータ量が最大1PB、オブジェクト数は最大10億に対応する予定があります。

※1 リージョンによって制限や価格が異なります、詳しくはこちらを参照ください。

SylonogyのバックアップとしてLinode Object Storageを利用する

SynologyにはCloud Syncという様々なクラウドストレージにファイルを同期できるアプリケーションがあります。
そのCloud Syncの対象アプリケーションとして、Amazon S3を選択することができます。
Linode Object StorageはS3互換のAPI機能を備えているため、Amazon S3の設定を利用してファイルを同期することができます。

image.png

Linode Object Storageの作成

Synology NASのファイル同期先となるバケットを作成します。
Linode Cloud ManagerからObject Storageを選択、Create Bucketを選択します。

image.png

今回はシンガポールリージョンを選択し、バケットを作成します。

image.png

作成したバケットにSynologyからアクセスするためには、アクセスキーの発行が必要です。

image.png

Create Access Keyを選択し、Access KeyとSecret Keyを保存します。

image.png

Synology Cloud Syncの設定

SynologyのパッケージセンターからCloud Syncをインストールします。

image.png

Cloud Syncのアプリケーションを開き、初期設定を行います。
対象のクラウドアプリケーションとして、Amazon S3を選択します。

image.png

先程作成したLinode Object Storageの情報を入力します。

image.png

S3 サーバー:カスタム サーバーのURL
サーバーアドレス:以下の表のEndpointをObjectStorageのリージョンによって選択
署名バージョン:v4
Access key : Linodeにて発行したキーを入力
秘密キー:Linodeにて発行したキーを入力
Bukect名:対象のBucket名を選択(キー入力が正しければ自動的に一覧が表示されます)

Object Storage リージョン情報

Location Region-ID Endpoint
Newark, NJ, USA us-east-1 us-east-1.linodeobjects.com
Frankfurt, Germany eu-central-1 eu-central-1.linodeobjects.com
Singapore ap-south-1 ap-south-1.linodeobjects.com
Atlanta, GA, USA us-southeast-1 us-southeast-1.ap-south-1.linodeobjects.com

同期するローカルのパスと同期先のパスを選択します。
今回はバックアップ目的のため双方向同期ではなく、ローカルからの変更のみをLinode Object Storageに反映させます。

image.png

設定が問題ないことを確認し完了を選択します。

image.png

同期が開始されます。

image.png

Linode Object Storageを確認し、ファイルが同期されていることを確認します。

image.png

Cloud Sync 設定補足

Cloud Syncの設定から同時アップロード数を変更することで、アップロードの時間を短縮することができます。

image.png

Linode Object StorageのデータをSynology NASへ転送する際には、同期方向を変更する設定を作成します。

image.png

まとめ

Linode Object StorageはNASなどのバックアップとしても利用することができるオブジェクトストレージです。
災害対策などデータの退避にも有用です。

関連記事

アカマイ・テクノロジーズ合同会社のQiitaではLinode関連など開発者向けの記事を記載しております。

2
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?