結果
午前I・午前IIとも想像以上に難しかったと感じました。ただ、自己採点の結果、午前Iは60点、午前IIは80点で合格していると考えられます。
午後については問2と問3を選択したのですが、いずれも苦手範囲が出題されており、合格は難しいと考えられます。
はじめに
情報処理安全確保支援士はIPAの資格試験の中でも最高峰であり国家資格ともなるため、挑戦するには有意義な課題であると考えられます。
年齢的(51歳)にも労働に対するクローズフェーズとなるため、最後の挑戦としてチャレンジしてみて、合格した暁には監査人として余生を過ごそうと思いまして、受験をしようと考えました。
なぜ受けようと思ったのか
以前情報処理安全確保支援士が国家資格化されたとき、当時いちばん簡単なセキュリティマネジメントを受験して合格したときでした。
いずれは、いろいろと資格を取得して最終的には情報処理安全確保支援士を取得したいと考えておりました。
大学生の頃に情報処理二種を取得して以来、就職してからは不況や業務多忙から勉強すらできない状況で、受験を見送っていました。
5年ぐらい前に一度ネットワークスペシャリストに挑戦したのですが、受験勉強の完成度の低さから1回きりの受験で諦めていました。
そんな中、SESの常駐先のプロパーの方が安全確保支援士に合格された話しを聴き、なおかつ安全確保支援士が必要な現場のため、チャレンジしても損はないと考えました。
最近は殆どテレワークで、通勤の時間も無くなってきたのと、子育てもある程度小学生の上級生になってきて、自分の余暇ができたというのが大きいと思います。
何から始めたのか
2024年の8月頃にアマゾンで安全確保支援士の用語集を発見したことがきっかけでした。何も取り組むことがなかったため、その用語集を買って見ることにしました。
買ってみたのはいいのですが、用語を読み進めてみると半分も知らない用語が書かれていました。また、知っていたとしてもその用語の詳細を知らないものも散見されました。
その用語集の著者はYouTubeでも解説をしているようで、動画を全部見ても覚えられなかった用語がたくさんありました。
YouTubeの中には安全確保支援士関連の解説動画が沢山アップされており、特別なセミナーや研修費を払わなくても勉強できるよい時代になりました。ただ、自己管理をして継続して学習していくという持続性が要求されます。
最初は用語を網羅する必要があると考え、単語カードを作って用語を覚えるところから始めました。単語カードやノートへの書き写しを継続して用語を覚えていきました。これらはすべて手書きで行いました。
受験を行った方の動画や経験談を見ていると、タブレットで過去問を解いている人がいたり、PCで資料をまとめたりしている方もいたのですが、やはり勉強は手書きが一番だろうということで、過去問をコンビニで印刷して手書きで勉強しました。
手書きで勉強する点でもう一つ良い点がありまして、それは漢字が書けるようになったということです。
最近はPCやスマホの常用で漢字を書くこと自体を忘れていたのですが、安全確保支援士の午後試験は筆記式の為、漢字が書けないと回答もできないという点で良かったと思います。
何をやったのか
とにかくIPAの試験は過去問をやったら合格するという論者もいるため、10年分の過去問を印刷して実際に時間を計って取り組みました。
また分からなかったことや間違ったことを、ネットで調査しなぜ間違ったのか原因を突き詰めて学習深度を高めていきました。
だた、午後問題は何を書けばよいのか全く分からず、最初の頃は一字一句あっていなければ得点できないと思っていたため、かなり翻弄されました。
その後、いろいろと解説動画を見たところ、午後問題はとにかく文書を大量に書いたほうがいいという結論に達し、思いついたことを書けばいいんだと理解しました。
多分、文章内に回答となるキーワードが含まれているか、考えている方向性があっているかで配点されるんじゃないかと思います。
直前の対策
午後問題の方ばかり、気を捕らわれていたのですが、試験の2週間ぐらい前に今までやっていなかった午前Iと午前IIの過去問をやってみました。
午後IIは当初の専門用語のキーワードで対策ができていたのですが、午前Iについては高度共通となっているため、専門分野外の問題が全くカバーできていないことがわかりました。
午前IはITストラテジストやシステムアーキテクトなどのプロジェクト管理や経営管理の問題が全く学習から抜け落ちており、合格点の60点に届かない状況でした。
急遽午前Iの過去問を重点的に勉強し、網羅率を86%ぐらいまで上げて60点~73点ぐらいの得点でなんとか対策が出来たと考えました。
受験してどう思ったか
今回試験会場が北千住の東京電機大学ということで自宅からも比較的近くて助かりました。
東京電機大学といえば我々の世代では高嶺の花で理系の偏差値表の上位にランクされていた大学だと記憶しています。
それから35年ぐらい経って来訪するとは、思いも寄りませんでした。
学習期間中は特別な研修にもいかず、一人で問題を解いたりして学習していたため、一人の中の閉じた学習環境でした。
しかし、試験会場では年代も様々でいろいろな風貌の方々が受験されているのを見て、「この人たちとみんなで戦っていたんだ」と思うと感慨深いものがありました。
隣の人は、独り言が多い人のようで、午前Iが終わったときに「むずかしいなー」と漏らしていたことが、印象に残りました。
試験会場はほぼ半分の方が出席されていました。午前Iが終わり、午前IIが終わり、と途中で帰っていく人もいました。
午前IIと午後の休憩時間が60分しかなく、外に食べに行く余裕が精神的にも時間的にもなかったのですが、アンパンを買って言ってたので、それを食べて時間を過ごしました。
せっかく北千住に行くのだから、試験が終わったら呑んで帰ってもいいかな、と思っていたのですが、試験終了後は試験の難易度の高さと出来の悪さから、とてもじゃないけど呑めるような精神力ではなく、とにかく解答速報を見たいというのが先決していました。
これは試験を受けてから気づいたのですが、過去問サイトには受験者の掲示板があって、今回受験した人の感想や回答結果等が書き込まれており、「◯問しか合ってなかった終わったー」という書き込みも見られ、同情というか自分も同じだと強く感じました。
先程も書いたのですが、受験はこれらの人みんなが受けていたのだと思い、自分ひとりが大変な思いをしているんじゃないことを気付かされました。
最後に
今回の試験は、結果の自信がなく、合格していないだろうと思います。
ただ、知識レベルは受験に耐えうる状態まで来ているため、継続して秋季の試験に向けて取り組みたいと思います。
今回の試験ではSBOMやCVSS値など、どちらかというと現場レベルではなく、上位層の範囲が出題されたと思います。
またTLSハンドシェークの一連の流れなどを回答する場面もあり、広く深い知見が要求されておりました。
秋期に向けて上位レイヤーの知識をより深くまとめ直していきたいと思います。