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QGISで滑らかな等高線を作成する

Last updated at Posted at 2020-05-10

QGISで描画した等高線が滑らかではない場合があります。測量データからDEMを作成して等高線を描画した場合の多くは、過剰に微細地形を拾ってしまいます。滑らかな等高線を得るための「平滑化」という手法について解説します。
01.png

標高差を過剰に拾ってしまっているのがわかります。特に、データが足りないところは角ばったラインになってしまいます。
02.png

GRASS GISのr.mapcalcを使う

プロセッシング→ツールボックス
03.png

GRASS→ラスタ
04.png

r.mapcalc.simpleをクリック
05.png

  1. ラスタA:DEMを指定(プルダウンメニューに表示中のラスタデータの一覧が表示されます)
  2. 計算式:(A[-1,-1]+A[0,-1]+A[1,-1]+A[-1,0]+A[0,0]+A[1,0]+A[-1,1]+A[0,1]+A[1,1])/9

06.png
3. 下の方にスクロールして保存先を指定
4. 「raster_10cm_smooth01.tif」で保存
5. 「実行」
07.png

エラーメッセージが表示されますが、気にしなくてだ丈夫です。
08.png

新たなDEMが作成されました。
09.png

このままではよくわからないので等高線を生成します。
ラスタ→抽出→等高線(contour)
10.png

  1. 入力ラスタ:(上の処理で作成したDEMを指定)
  2. 等高線の間隔:任意ですが、ここでは0.5mを指定
  3. 「実行」
    12.png

灰色が元の等高線、赤色が平滑化後の等高線です。
13.png

さらに平滑化する

平滑化の処理は重ねて行うことができます。先ほど平滑化処理したDEMにもう一度同じ手順を施すと、さらに滑らかになります。

  1. r.mapcalc.simple

  2. ラスタA:先に生成した平滑化したDEM

  3. 計算式:(A[-1,-1]+A[0,-1]+A[1,-1]+A[-1,0]+A[0,0]+A[1,0]+A[-1,1]+A[0,1]+A[1,1])/9

  4. 「実行」(ファイルの保存先を指定すること)
    14.png

  5. ラスタA:上記で生成した2回目平滑化DEM

  6. 等高線の間隔:0.5m

  7. 「実行」
    15.png

赤線が平滑化1回目の等高線、青線が平滑化2回目の等高線
16.png

満足のいくまで平滑化

平滑化処理を5回おこなったDEMから等高線を発生させました。
グレーが平滑化前、赤色が平滑化処理5回です。
17.png

図面全体の仕上がり。
18.png

平滑化の計算式

r.mapcalc.simpleコマンドで使用した計算式は次のとおりです。
(A[-1,-1]+A[0,-1]+A[1,-1]+A[-1,0]+A[0,0]+A[1,0]+A[-1,1]+A[0,1]+A[1,1])/9

A[x,y]はDEMラスタの要素(個別のデータ点)にアクセスする記法です。ここでは、DEMの個別の要素(画素)とその周囲8点の平均を計算しています。

19.png

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