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2019年「遺跡GIS課程〜考古学のためのGIS入門」

Last updated at Posted at 2019-10-11

2019年9月24日〜27日に開催された奈良文化財研究所遺跡GIS課程のGIS演習の研修用資料です。

GIS概論

GISを初めて学ぶ人に向けた概説的な内容となっています。GISのハンズオンを受ける前に最低限知ってほしいことを列挙しました。オープンソースソフトウェアを文化財や考古学で積極的に利用すべき理由についても言及しています。

  • GISの定義とGISでできること
  • ベクタデータとラスタデータ
  • 測地系と座標系
  • 国土地理院の地図と測量法
  • オープンソースソフトウェアへのこだわり

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ラスタデータを利用した地形指標の作成と地図表現

ラスタデータの特徴について解説し、DEMデータを利用した段彩図の作成方法を学びます。標高に色を割り当てる手法や自動的に色を割り当てる方法など、ラスタデータの可視化の基礎を学びます。

DEMデータから陰影図や傾斜など新たな地形指標を作成し、これらのラスタ地図を重ね合わせた新たな地形表現を学びます。

  • ラスタデータの特徴
  • 段彩図を作成する
  • 段彩図の色を変更する
  • 陰影図を作成する
  • 傾斜区分図を作成する
  • 透過率を変更する
  • 乗算による地図表現

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紙地図をGISで使う〜QGISで幾何補正〜

フィールドで作成した紙図面や航空写真、古地図などに座標を与えてGISで扱えるラスタ地図を作成する手法を学びます。フィールドワーカー必須の技術です。

  • QGISによる幾何補正
  • ジオリファレンサーの設定
  • GCPポイントの設定
  • 幾何補正のコツ
  • 変換タイプとリサンプリング方法
  • 幾何補正された図面の利用

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ベクタデータを利用した地図表現

ベクタデータはデータベースとしての側面があり、論理演算子を使用して色や線種などを指定する
ことができます。データベースとしてのベクタデータの取り扱いを解説します。

  • 線の太さや色を変える
  • 建物の色を変える
  • 分類ごとに色を変える
  • 論理演算子を使って色や線種を変える
  • スタイルを使う
  • ラベルをつける
  • フォントサイズと色の変更
  • 時期別に縄文遺跡を表示する
  • 遺跡の時期ごとに色分けする

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QGISで地図印刷

QGISには印刷原稿を作成するための「レイアウト」という機能が用意されており、高品質な印刷
原稿を作成することができます。調査成果などの日常的な出図にも役に立つ「レイアウト」機能
を使った版組を解説します。

  • 「地図テーマ」の設定
  • 印刷原稿のための「レイアウト」機能
  • 地図を追加する
  • 地図を調整する
  • 凡例を追加する
  • スケールを追加する
  • PDF に出力する
  • 高度な機能

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コスト距離とコストパス解析

「コストパス解析」は、 A 地点から B 地点へ移動するための最短経路を算出する手法です。標高ラスタとフリクションラスタを指定してA地点を出発点としたコストラスタ(歩きづらさ
のラスタ)を算出します。分析の前処理ではベクタデータのラスタ化など、高度な分析に必須の技術を学びます。

  • フィールド計算機でコスト入力
  • 河川ベクタと clip ベクタを結合する
  • フリクションコストフィールドを作成する
  • コストベクタをラスタ化する
  • プロセッシング機能を使う
  • コスト距離地図(r.walkコマンド)
  • コストパスの算出

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QGISで遺跡立地分析

GRASS GIS の豊富な機能を用いて傾斜角度や傾斜方位、日射量の算出を行います。ベクタデータである河川データをラスタデータに変換し、河川からの距離を示すラスタ地図を作成します。
また、斜面方位は 0 〜 360 の連続量となっていますので離散量に変換します。これらの操作を通じてベクタからラスタへ、連続量から離散量へのデータ変換を学びます。

以上のようにして取得した地形データから遺跡の立地条件を検討するための模擬的な遺跡予測地図を作成します。

  • 傾斜角度と傾斜方位を算出する
  • 日射量を算出する
  • 河川データのラスタ化
  • 河川ラスタを距離ラスタに変換
  • 傾斜方位をカテゴリ化する
  • ラスタ計算による遺跡立地ラスタの作成

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遺跡景観の分析〜可視領域を調べる〜

GRASS GISのr.viewshedコマンドを利用して特定の地点からの可視領域を算出します。可視領域ラスタを汎用性の高いベクタポリゴンに変換します。

  • GRASS GIS の r.viewshed コマンド
  • 可視領域をベクタ化する
  • r.reclass で二値画像化する
  • 可視領域ラスタをベクタ化する

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遺跡分布を分析する〜Kernel密度推定〜

点分布の分析手法である「カーネル密度推定」を行います。カーネル密度推定はデータのない
部分の値を推定する統計手法です。カーネル密度推定により点分布の面的な推定値を算出します。さらに、カーネル密度推定図を用いたラスタ計算により、遺跡分布の特徴を可視化します。

  • ヒートマップツール
  • 縄文時代中期遺跡を抽出する
  • 中期遺跡のカーネル密度推定 中期遺跡の相対分布密度 .

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