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herokuとNode-REDでLINEボットをつくろう

Last updated at Posted at 2021-11-23
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はじめに

  • プログラミング初心者向きです
  • オウム返しをする簡単なLINEボットがつくれます(所要時間50分程度)
  • LINEのアカウントが必要
  • herokuのアカウントが必要(登録方法は後述します)

システム構成

完成するとこんな感じになります。
プレゼンテーション1.png

  • スマホのLINEアプリからLINE Messaging APIを経由して、HerokuにたてたNode-REDでプログラムを動かします。
  • 余裕があれば外部のAPIサービスもNode-REDから利用してみましょう。

herokuとは?

  • herokuとは「アプリケーションを実行するための環境」を提供してくれるサービスです。
  • アプリケーションを実行するためには、データを登録するデータベースや、画面で操作した処理を動かすためのサーバーなどの環境が必要で、それらを簡単に利用することができます。
  • 無料枠が用意されており、クレジットカードの登録がなくても利用可能です。


herokuのアカウントを作成します

はじめて利用する方はアカウントを作成します。
https://signup.heroku.com/login

image.png

登録したメールアドレスに本人確認のリンクが送られます。
スクリーンショット 2021-11-20 064717.png

8文字以上で数字と記号を含むパスワードを設定してください。
image.png

セキュリティの設定が表示されたら「Later」でスキップします。
スクリーンショット 2021-11-22 044913.png

Acceptを押します。
スクリーンショット 2021-11-22 045120.png

このような画面が表示されたらherokuのアカウント作成は完了です。
image.png


LINEボットとは?

「ボット」というのは特定の処理をしてくれるプログラムのことを指します。
LINEの「ボット」であれば質問や問いかけに対して、自動で応答してくれるプログラムとなります。


LINEボットをつかってみよう

世の中には様々なLINEボットがあります。まずは使ってみましょう

LINE英語通訳・・・英語を日本語に変換してくれる公式ボット
ヤマト運輸・・・荷物の配達指定ができるボット。ネコ語で話しかけるとネコ語で返答してくれる

他にも便利なLINEボットがないか探してみてください


どんなLINEボットがあるとうれしい?

自分でつくりたいLINEボットをイメージしてみましょう。
プレゼンテーション1.png


herokuにNode-REDをデプロイする

  • herokuにNode-REDのアプリをデプロイします。以下のURLをクリックしてください。

herokuにNode-RED

アプリ名を英字でつけます。このアプリ名がURLの一部となります。他の方と重複しているとエラーとなるので気を付けてください。
スクリーンショット 2021-11-22 051037.png

Node-REDに接続する際のパスワードとアカウントを設定します。パスワードから設定するので注意してください。
image.png

「Deploy app」ボタンを押します。2~3分ぐらいでデプロイされます。


Node-REDを立ち上げる

デプロイしたアプリを起動します。「Open app」をクリックしてください。
image.png

こちらのボタンを押します。
スクリーンショット 2021-11-22 052217.png

デプロイ時に設定したアカウントとパスワードを入力します。
image.png

こちらの画面が表示されればオーケーです。
image.png


Node-REDでWebhookを準備する

LINEからの接続先(Webhook)を用意します。

ネットワーク>http inノードをドラッグ&ドロップします。
スクリーンショット 2021-11-22 053226.png

http inノードをダブルクリックしてプロパティを開き、以下のように設定します。
image.png

つづいてhttp responseノードをドラッグ&ドロップします。
スクリーンショット 2021-11-22 053620.png

ノードを線でつないで、「デプロイ」ボタンを押します。
スクリーンショット 2021-11-22 054441.png

とりあえず動くか確認します。
「https://(自分で設定したapp name).herokuapp.com/webhook」とブラウザからアクセスしてみてください。ブラウザに「{}」と表示されれば接続できています。
こちらのURLはLINEで設定しますので、メモしておいてください。

動作が確認できたら、http inノードのプロパティを開いてメソッドを「POST」に変更します。
スクリーンショット 2021-11-22 061839.png

変更したら「デプロイ」ボタンを押してください。


LINE Developersでチャネルを作成する

  • LINEアカウントからMessaging APIを利用できるようにします。
  • LINE Developersの公式ドキュメントを参考にしてください。

Messaging APIを始めよう

「4. チャネルを確認する」まで実施してください。


チャネルにWebhookを設定する

チャネルの「Messaging API設定」を開きます。
image.png

Webhook URLの「編集」ボタンでメモしたURLを設定します。
image.png

Webhook URLを更新したら「検証」ボタンを押します。
image.png

以下のようなメッセージが表示されたら、URLやNode-REDのhttp inノードの設定を確認してください。
image.png

Webhookの利用をONにして、応答メッセージとあいさつメッセージを「無効」にしておきましょう
image.png


アクセストークンとシークレットをコピペします

Webhookの設定が完了したら、アクセストークンを発行してコピペします。
Messaging API設定>チャネルアクセストークン
スクリーンショット 2021-11-22 065836.png

チャネル基本設定>チャネルシークレット
スクリーンショット 2021-11-22 070344.png

Node-REDのプログラムに利用するのでメモ帳等にコピーしておいてください。


Node-REDからLINE Messaging APIを利用する

Node-REDの右上のメニューから「パレット管理」を選択します。
スクリーンショット 2021-11-22 063324.png

「ノードの追加」タブで、「node-red-contrib-line-messaging-api」を検索して追加します。
スクリーンショット 2021-11-22 063642.png

「追加」ボタンを押します
スクリーンショット 2021-11-22 063712.png


オウム返しのボットを作成する

ReplyMessageノードをドラッグ&ドロップして、線をつなぎ変えます。
スクリーンショット 2021-11-22 065211.png

LINE Developersでコピーしたチャネルシークレットとアクセストークンを設定します。
image.png

設定を変更したら「デプロイ」ボタンを押してください。


LINEボットを試してみよう

LINE Developers のMessaging API設定のQRコードをスマホのLINEアプリから読み取り、友達追加をしてください。メッセージをオウム返ししてくれるボットが試してください。
image.png


Node-REDで動作を確認する

LINE Messaging APIとのやり取りの内容を確認します。
debugノードを追加して線をつなぎ、デプロイしてください。
image.png

LINEアプリでメッセージを送信すると、コンソールに送信されたメッセージの中身が確認できます。

eventsの中身

プロパティ
type イベントの種別が入ります
message 入力されたメッセージが入ります
timestamp メッセージのtimestampです
source ユーザー情報等が設定されます
replyToken 返信用のトークンです。この値を使ってトークを分けます
mode 現在の状態を示します

メッセージの内容によって返信内容を変える

LINEから受け取ったメッセージの内容によって処理を変えます。

functionノードをドラッグ&ドロップします。つないでいる線の上に置くと勝手につながります。
スクリーンショット 2021-11-23 144936.png

functionノードの内容を以下のように記述します。

function
//入力された文字を取得
const receive_msg = msg.payload.events[0].message.text;
//入力された文字を判断する
if (receive_msg == "かわいい") {
    let message = {
        type:'text',
        text:"ありがとう"
    };
    //
    msg.payload.events[0].message = message;
} 
return msg;

LINEから「かわいい」とメッセージを送信すると「ありがとう」と返します。


APIを利用してみる

Node-REDからいろいろなAPIを利用することで、様々機能を追加することもできます。
例えばNHKの番組表を取得するAPIを利用して、「NHK」とメッセージを送信すると番組内容を返すこともできます。

image.png
以下の内容をコピペして、メニューから「読み込み」で読み込みできます。

[{"id":"9320f61c.2faff8","type":"tab","label":"フロー 1","disabled":false,"info":""},{"id":"fdfc2f8e.7e4f6","type":"http in","z":"9320f61c.2faff8","name":"webhook","url":"/webhook","method":"post","upload":false,"swaggerDoc":"","x":100,"y":160,"wires":[["9ca3dc6a.f550f","1bf5325b.e5aaae"]]},{"id":"7848fdc1.060c94","type":"ReplyMessage","z":"9320f61c.2faff8","name":"","replyMessage":"","x":860,"y":440,"wires":[]},{"id":"9ca3dc6a.f550f","type":"debug","z":"9320f61c.2faff8","name":"","active":true,"tosidebar":true,"console":false,"tostatus":false,"complete":"false","statusVal":"","statusType":"auto","x":390,"y":160,"wires":[]},{"id":"c7d47538.fe7f18","type":"function","z":"9320f61c.2faff8","name":"","func":"//入力された文字を取得\nconst receive_msg = msg.payload.events[0].message.text;\n//入力された文字を判断する\nif (receive_msg == \"かわいい\") {\n    let message = {\n        type:'text',\n        text:\"ありがとう\"\n    };\n    //\n    msg.payload.events[0].message = message;\n} \nreturn msg;","outputs":1,"noerr":0,"initialize":"","finalize":"","libs":[],"x":400,"y":440,"wires":[["7848fdc1.060c94"]]},{"id":"ccb68a3d.370668","type":"debug","z":"9320f61c.2faff8","name":"","active":false,"tosidebar":true,"console":false,"tostatus":false,"complete":"false","statusVal":"","statusType":"auto","x":730,"y":260,"wires":[]},{"id":"1bf5325b.e5aaae","type":"switch","z":"9320f61c.2faff8","name":"","property":"payload.events[0].message.text","propertyType":"msg","rules":[{"t":"eq","v":"NHK","vt":"str"},{"t":"else"}],"checkall":"true","repair":false,"outputs":2,"x":170,"y":260,"wires":[["c734f322.02cac"],["c7d47538.fe7f18"]]},{"id":"342a957d.2dfeaa","type":"http request","z":"9320f61c.2faff8","name":"NHKのAPI","method":"GET","ret":"obj","paytoqs":"ignore","url":"https://api.nhk.or.jp/v2/pg/now/230/g1.json?key=(取得したkey)","tls":"","persist":false,"proxy":"","authType":"","x":430,"y":340,"wires":[["ccb68a3d.370668","b8b1be1a.2a2b3"]]},{"id":"b8b1be1a.2a2b3","type":"function","z":"9320f61c.2faff8","name":"番組を取得","func":"\nlet title = msg.payload.nowonair_list.g1.present.title;\nlet subtitle = msg.payload.nowonair_list.g1.present.subtitle;\n\nlet text = title + \"\\n\\n\" + subtitle;\n\nlet message = {\n    type:\"text\",\n    text:text\n}\nmsg.event.message = message;\nmsg.payload.events = [msg.event];\n\nreturn msg;","outputs":1,"noerr":0,"initialize":"","finalize":"","libs":[],"x":630,"y":340,"wires":[["bc55c771.5b4388","7848fdc1.060c94"]]},{"id":"bc55c771.5b4388","type":"debug","z":"9320f61c.2faff8","name":"","active":true,"tosidebar":true,"console":false,"tostatus":false,"complete":"payload","targetType":"msg","statusVal":"","statusType":"auto","x":850,"y":340,"wires":[]},{"id":"c734f322.02cac","type":"function","z":"9320f61c.2faff8","name":"LINEの設定を保存","func":"let event = msg.payload.events[0];\nmsg.event = event;\nreturn msg;","outputs":1,"noerr":0,"initialize":"","finalize":"","libs":[],"x":370,"y":260,"wires":[["342a957d.2dfeaa"]]}]

APIのプロパティを開き、取得したAPIキーを設定すると現在放送されているNHK名古屋の番組内容を返します。

参考
NHK番組表API
※別途、ユーザー登録が必要です。APIの使い方については解説しません。


参考リンク

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