この記事はCivicTech & GovTech Advent Calendar 2021の1日目の投稿です。
2018年6月からコミュニティの代表になって、2021年1月に代表を辞めました。辞めた理由はシビックテックに疲れたとか、仕事が忙しくなったからではありません。CODE for GIFUでは役員(代表、副代表、事務局長、会計)は3年任期の交代制になっているからです。詳しくはこちらに投稿しています。
ちなみに2018年に代表になったときのAdvent Calendarの投稿がこちらです。
2018年の時点で、「CODE for の代表って何だろう?」ということを書いていましたね。このスタンスというか考え方は今も変わっていません。
- あるべき論は必要ない
- バランスをとれる人がいい
- 安心感を与える人になりたい
主体性を持たせることは難しい
代表として活動していく中で、ひとつ思ったことがあります。それは「主体性を持たせることは難しい」ということです。
シビックテックとは「テクノロジーを使って身の回りの困りごとを自分達の手で解決する」活動です。なので、コミュニティに参加する方は困りごとがあって、自分で解決していきたいと思っていることが理想です。そうであるなら必然的に「誰かが何かやってくれる」と思うのではなく、「自分がやらねば」という主体性をもって参加しているはずです。
でも、普段の生活でそんなに困っていることを感じないのも事実です。代表をやっていた私も同じです。特に困っていない(笑)。だから、理想としてはメンバーに主体的にかかわってもらって、それぞれでそれぞれの活動を続けてほしいけど、それは難しいのです。
主体性を持たせる必要はない
ただ、「主体性を持たせる必要はない」とも思うようになりました。そもそも主体性というのは他人が「持たせる」ものではなく、自分自身で「持つ」ものなんですよね。昨年2020年にはコロナ禍であるにも関わらずCODE for GIFUでは様々なプロジェクトが立ち上がりました。新型コロナウイルス対策サイト岐阜県版やOneDoc、路地猫活動、等です。
これらの活動は代表からメンバーに呼びかけたものはなくて、メンバーがやりたいといって始まったことばかりでした。環境や状況や個人のタイミングによって主体性は湧いてくるのです。シビックテック活動では代表がみんなを引っ張る必要はないのです。メンバー同士でやりたいことを話し合って、それぞれのプロジェクトでリーダーがいて、それぞれのやり方で、それぞれの結果を出していくことが大切なのです。
辞めて、見方が変わった
もともと「代表」としてやっていたことは、年数回の総会や役員会を主催することでした。代表になって生活が変わったことがなかった時と同じ様に、辞めても生活は変わりませんでした。
ただ、CODE for GIFUの見方は少し変わりました。
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安心感がある
誰かが引っ張らなくてもコミュニティとして継続してくことが分かったこと、代表をやってもらえる人がいることで安心感ができました。 -
もっと長い目で見るようになった
コミュニティを運営していくことやイベントへの参加率とかはあまり気にならなくなりました。それぞれの主体性が持ち上がるまで気長に待てばよいのです。
代表を辞めてやったこと
代表を辞めて生活は変わりませんでしたが、やったことは3つあります。
- Fun!Fun!Reportを多めに投稿するようにした
Code for Japanが月1回各地のコミュニティの活動をレポートするCivic Tech Fun! Fun! Report!に積極的に寄稿するようにしました。コミュニティの活動を知ることができるレポートなのですが、代表じゃなくても書いていいんですよね。
- ポッドキャストはじめました
「シビックテックの入り口がちょっとでも広がるといいなあ」、と思い、9月から埼玉の太田さんと川崎の小俣さんと3人でポッドキャストをはじめました。すでに30回以上収録をしています。10分以内の短いポッドキャストになっているので、スキマ時間に聴いてくれると嬉しいです。Apple PodcastやGoogle PodcastやSpotifyにも配信しているので「シビックテック」で検索すると見つかります。
シビックテック井戸端キャスト
https://anchor.fm/civictechcast
- NPTech Studioに参加しました
Code for Japanが主催するNPTech Studioに参加しました。NPTech Studioとは、NPO団体の課題を一緒に考えて、テクノロジーを活用し解決していく取り組みです。9月からはじまって4か月間取り組んできました。なかなかのハードスケジュールですw
12/4には成果発表会もあるので、気になっている方はご参加ください。
さいごに
2022年はコロナも落ち着くと予想してミートアップ的なイベントを岐阜で開催したいと考えています。これからもシビックテックな活動に関わっていきますので、ご協力お願いします。