技術者の自己アピールの方法は文章記述だけでなく、口頭の面接・実際の成果物の評価(GitHubのスター数)など、いろいろな切り口や方法がありますが、当記事はあくまで「文章による自己アピール」について書いています。
要は(TL;DR;)
- 技術者は就職・転職、社内の昇進・異動など、キャリアの転換点で文章による自己アピールを求められる場面があります
- ITスキルが高い人だからといって、必ずしも自己アピール文が上手に書けるとは限りません
- 当記事では「社内昇進認定制度の審査員」という筆者固有の経験を一般的なものに直して、以下のアドバイスを書きました
- 自己アピール=自分という商品を売り込むセールス活動だと認識しよう
- まずは自分の置かれた状況で問われていることを正しく理解しよう
- 問われている内容に呼応する良いネタを選び、全体を設計(デザイン)してから文章を書きはじめ(コード)よう
- (当たり前だけど)文章は具体的かつ簡潔・ロジカルに書こう
はじめに
こんにちは!石田です。Qiitaにはあれこれ技術系の記事を書いてきましたが、今回初めてポエム的な記事を書きます。お題は「技術者の文章による自己アピール」です。
私が勤務する会社では以前からかなりキチンとした技術者の昇進認定制度がありまして、文書による事前審査と面接の二本立てのプロセスになっています。不肖、私もたまに審査員として申請文書を拝見することがあるのですが、申請者の中には実際にはすばらしいご活躍をされているようなのに、それをうまく文章でアピールできていない方が散見されます。寿司屋に例えるなら「ネタ(題材)もいいし、板前の腕(スキル)もいいのに、盛り付け(記述表現)がイマイチ」とでも申しましょうか。考えてみるにITスキルと自己アピールのスキルはまったく別の領域の話ですので、ITスキルの高い方やキチンとした設計文書を書ける方だからといって、必ずしも自己アピールの文章も上手だとは限りません。審査員の眼で読んでいて「あ~あ、実力はあるのにモッタイナイなあ、もっとこういう書き方をすればいいのに(残念!)」と思うことが過去、多々ありましたので、それらを個人的なアドバイスとしてまとめてみよう、と思った次第です。
ということで、当記事は「私が勤務する会社での昇進認定制度での審査員」という特定の経験から得た学びではありますが、別に「試験対策」的な内容を書くつもりはなく、世間一般の技術者の皆様が少し長めの自己アピール文を書く際に、気を付けたらいいと思った点をアドバイスとして書きました。(アタリマエの話が多いかもしれませんが)以下、よろしければお付き合いください。
文章による自己アピールが求められる場面
昨今は技術者の自己アピール手段は人事面接、チームとの面会、技術プロファイル(GitHubやブログ)の評価など多様化していますが、文章による自己アピールを求められる場面がなくなったわけではありません。たとえば以下のような場面はまだ残っています。
- 就職・転職の際に求められる履歴書の自由記述欄
- 転職用に自主的に用意した自己紹介・経験アピールの記述
- 社内昇進審査での設問への回答(~の経験について述べよ、的な)
- 異動を上申する際の相手部門への経歴アピール
- SNS上の自己紹介の経験アピール(Linked Inなど)
一般に技術者の方は設計書や技術論文、記事やブログなどさまざまな文章を書く機会も多いでしょうから、「文章修行」という観点では普通の方々より研鑽を積まれているかと思います。これらの文章は「相手に技術的な内容を説明し、理解してもらう」のが目的ですので、テクノロジーや製品など「今、扱っている話題(対象)」についての記述が中心を占めることでしょう。では自己アピールのための文章ではどうでしょうか。上記になぞらえれば、自己アピールの文章での「扱っている話題(興味の対象)」とは、あなたご自身です。つまり「相手にあなたご自身を説明し、理解してもらう」ことが目的です。いずれも「簡潔に・わかりやすい」表現が求められますが、自己アピールの文章は技術論文ではないのですから、「冷静に緻密に事実を正確に伝える」だけでは評価する側に響きません。「評価する側」に「あなた」を売り込まなくてはいけません。
心構え:セールス活動なのだから、自分を前向きに売り込もう
いわずもがな、ですが自己アピールとは「自分という商品を売り込むためのセールス活動」1だと思います。「そんなの当たり前だろ!」と思われた方、まさにその通りなのですが、プログラムの書き方に上手下手があるように「自分を売り込むための文章の書きぶり(内容・表現・深さ)」については本当に千差万別な印象です。アンチパターンとして「自分なんて」と成果を控えめに控えめに表現する方、「とりあえず経験した事実だけ、並べて書いとけばいいんだろ」とぶっきらぼうに書く方もおられますし、逆に過去のご自身の経験を簡潔な記述でさりげなくアピールしてあり「この人、いいよね!」と引き寄せられてしまうような書き方をされる方もおられます。
恥ずかしがらずに積極的に自分という商品の良さを訴求しよう
- 日本人って2 一般的に「控えめ」「目立たないこと」「自分では前に出ず、周りから推されること」が美徳、という感覚があるようです。どのようなモラル・感覚を持とうと個人の自由ではありますが、自己アピールの場ではそのような感覚は捨て去りましょう。「言わなくても私の優秀さ、分かってくれますよね?」と期待するのは間違いです。ほとんどの場合、評価する側はあなたのことを知りませんので、「そこに書いてあること」だけしかあなたのことを判断する方法がありません。よって文章でも「俺が・私が」と前に出て、自分のスバラシサを言語化してどんどんアピールするべきです。売る側に自信がなく、利点も特長もきちっといえないような商品を相手が買ってくれるわけがないではありませんか!私はメンターとして執筆者の方にアドバイスする際は、「書くときはガイジン3になろう!」と言ってます。彼らの「アピールする時はキチンと(時には過剰なまでに)自分を差別化してアピールする姿勢」や、「何度失敗してもあきらめずに審査にチャレンジする積極性」は見習うべきでしょう。
- 商品(自分)の優秀さは、華麗で散文的な表現でアピールするのではなく、具体的な事実で示す必要があります。私はこういう能力があります、と示したいなら具体的な経験やエピソードで示しましょう。例えば「AIのプロジェクトでリーダーやってました」との一文=役割(ロール)をもって能力を示そうとする方がいますが、それって「部長ならできます」という例の笑い話と同じです。リーダーと言ってもニコポンで工数管理してただけの場合もあるわけですから「どんなプロジェクトか」「どんな課題があったか」「それをチームで解決するためにどう工夫したか」「複数の選択肢からどれを選んだか、その際の基準は何か」「結果、どういう効果を得られたか」などを具体的かつ簡潔に(できれば複数の経験を)示すことで初めて「ああ、この方はAIプロジェクトのリーダーの能力があるのだな」と評価する側に納得感が生まれます。
自分自身にフォーカスをあてよう
以下の絵を見てください。左側は舞台装置こそ立派ですが、肝心の主役の顔が全然見えませんね。これはよろしくありません。舞台装置は主役であるあなたを引き立てるための道具立てにすぎないのですから、右側のように主役(あなた)にスポットライトを当てましょう。
ここでの「舞台装置」とは「過去の経験」「自分のかかわった仕事やプロジェクト」です。本来は「自分について」書くべきなのに、「自分の関わった仕事について」その凄さや難しさを延々と説明してしまうパターンです。(例えば「XX銀行のXX人月の大プロジェクトにXXとして参加して、そこではXXXな問題が起きて、その原因はXXで~」みたいな些末で長い話)書いている方は「この仕事はこんなに大変・難易度が高い・複雑だった」という説明を通じて「そんな仕事をこなした僕・私ってすごい(って、わかってくれますよね)」というアピールをするロジックなのですが、記述量の割合・主従が逆転しています。当然ですが自己アピール文章の目的は「読み手に技術的な内容を理解してもらう」ことではなくて「あなたの素晴らしさをアピールすること」です。観客(評価する人)の興味は華麗な舞台装置(背景)ではなく、あなた自身の演技(立振る舞い=分かりやすく言えば「この人、どんな人?」ってこと)にあるのですから、記述のスポットライトはご自身に当てましょう。具体的には後述しますが、記述の際、背景や状況説明は必要最低限にして、ご自身の立ち振る舞いや考え、判断、エピソードなど、あなたの人となりが読み取れるような話を記述の中心に据えるとよいでしょう。
ロジカルで簡潔な記述を心がけよう(So what ? Why So ?)
基本的には自己アピールの文章はセールスの文章なのですから(理想を言えば)すべての記載が「私という商品をあなたは買うべきだ」という主張と、その主張を支える論拠となっているべきでしょう。そのための表現が長くてダラダラしたナラティブな文章では読むほうもウンザリして買う気がなくなります。(ロジカル・ライティングについては釈迦に説法でしょうから割愛しますが)ロジカルで簡潔・明瞭な記述は評価する側に好ましい印象をあたえるはずです。
更に文章を書く際は「だから何なのか?(So What?)」「なんでそう言えるの?(Why So?)」を自問しながら書くとよいでしょう。往々にして、前段だけ書いてあってSo What=だから私はスバラシイ、の部分がきちんと文章で書いていない場合があります。「言わずもがな」で推し量ってもらうのではなく、きちんとそこまで(臆面もなく)書くことをお勧めします。
すぐ文章を書いてはダメ。まずは全体を設計しよう(=聞かれていることに答えよう)
皆様はシステムを組む際にいきなりプログラム・コードを書いたりしませんよね?状況により投下時間は違うでしょうが、まず要件を明確にしたうえで設計作業を行い、それが終わってはじめてコーディングを始めるのが普通かと思います。自己アピールも同じです。書く前に要件を明確にして、設計の作業をしましょう。
聞かれていること=評価する側は何を聞きたいのか? をじっくり理解しよう
面接の席では即座に臨機応変な対応を求められますが、文章による評価審査の場合はテーマや設問が示されて、文章を書く前にじっくり考える時間があるはずです。皆様の置かれている状況により設問の指向性(技術的な経験の問い、ヒューマンスキル的な経験の問い)や粒度は違うと思いますが、いずれにせよ設問をサクッと読んでいきなり文章を書き始めるのではなく、まずじっくりと時間をかけて「何を聞かれているのか?」「評価する側は何を聞きたいのか?」を理解・推測しましょう。設問の記載が長く詳細に書いてあるならばそれぞれの文節をじっくり吟味して「ここではこういうことを聞きたいのだな」「ああ、こういう観点も入れた方がいいな」と確認していけますし、ざっくり「~について聞かせてください」的なことであれば、想像の翼を広げて設問を補います。いずれにせよ、「要件定義=求められていることの理解」をきっちり行わないと、後の工程で失敗したり書き進められなくて詰まったりしますので、設問を考えながら何度も読みましょう。例えば「リーダーとしてチームをまとめあげた経験」を問われているのに「プログラミング言語10個マスターしてます!」と個人の能力を証明しても(それはそれですごいけど)ここでは全然意味ありませんよね。そういうことです。
聞かれていること、どんな答えが望ましいのか、考えよう(「私を買うべき理由」)
当たり前ですが問いかけを理解したら、次は回答としてどんなことを書いたらいいのか、評価する側にどんな話をしたらウケるのか(≒外してないか)を考えます。つまり、問いかけに対するこちらからの「主張」「メッセージ」ですね。注意点としてはメッセージはオウム返しにならないようにします。「リーダーとしてチームをまとめあげた経験」を問われている場合に「私は過去にxxプロジェクトでリーダーをやったことがある(から、適格だ)」だけでは何も言ってないに等しいですね。
【例】
- 私はPM(or XXX )の認定資格を持っている
- 私がリーダーになって現場の仕事の仕方が(このように)変わった
- 私がリーダーになってビジネス指標が(これくらい)改善した
- 私がリーダーになってメンバーの士気が(このように)劇的に上がった
などなどあなたがその能力を持っていることを証明するロジック・理由はいろいろあるでしょうが、今はどれがふさわしいでしょうか。どれが一番アピールするでしょうか。実際に具体的な文章を書き始めてしまうと頭が文章を書くことにいってしまって全体に眼が配れなくなりますので、この段階ではもっと大きく構えてセールス=説得の道筋を作りましょう。
自分の経験から良いネタを選ぼう(「私を買うべき理由」の根拠/証明)
上記でメッセージを決めたら、あとはそれを支える事実(=ネタ)を洗い出します。おそらく皆様は過去にいろいろなご経験をなさっていることでしょう。その中から上記のメッセージを証明してくれたり補強してくれる経験はどれでしょうか。(どう表記・表現するか、は後で考えましょう。まずは筋のいいネタ、筋が合っているネタを集めるのです)
場合によってはネタを先に思いついて、「このネタならこういうメッセージの根拠にできるなあ」という場合もあるでしょう。前項と順番が逆でも結構かと思いますが、話の筋が問われていることとフィットしているか、は考えましょう。
- ネタは複数あるほうが「一度きりではない能力だ」ということで再現性の証明になり、読むほうの信頼感も増していいと思います
- 蛇足ながら、複数の問いがある場合にその証明として一つの経験(ネタ)を使いまわすのはアリだと思います。ただし文章のコピペは問題外で、問われている内容が違うのですから、その話の異なる側面に着目して異なる記述にすべきです。あまり同じ話を使いまわすと「これ以外の経験してないんじゃね?」と邪推される恐れもあるのでほどほどに。
それらを設計(取捨選択)してから実装(記述)しよう
ここまでで、問いの理解・問いに対するメッセージ・それを支えるネタがそろいました。複数の問いがある場合はこれを一覧にしてみます。ネタは現段階は一行メモ的なものでよろしいかと思います。全体として説得力のあるセールス・ピッチ(文章)に仕立てられそうでしょうか?評価する側はあなたを買ってくれそうでしょうか?内容的な過不足はありませんか?自分として絶対にアピールしておきたいエピソードは入ってますか? 繰り返しますが、シャイにならず堂々とご自身をアピールしてください。
ちなみにこの設計の作業、どれくらい時間がかかるでしょうか。「書く作業」ではなくて「考える作業」ですから、多くても1-2時間もあれば十分でしょう。この設計の作業を「投資」と考えて実行すれば、あとで必ずペイするはずです。設計が終わり、全体の見通しができて評価する側を説得する自信が付いたら、さっそく文章を書き始めましょう。
実際にアピールする文章を書こう
アピール文章の表現については「こう書けば正解」というものはありませんし「表現の好み」も人により異なります。よって以下は筆者の好みからくるアドバイスでしかないわけですが、私は以下のような記述が好ましいように思います。
能力の証明は具体的に述べよう
重要なので繰り返しますが舞台装置(背景)ではなく主役(自分)にフォーカスを当てた記述にします。具体的には背景の紹介は簡潔に済ませて、以下のような内容からピックアップして書くといいように思います。
- ご自身の役割(ロール)
- ご自身の感じたこと、考えたこと(Feel/Think)
- ご自身の行動・振る舞い(Say/Do)
- 悩んだり迷った経験・困った経験
- 技術的なメリデメ比較と判断結果
- 感謝された経験、仲間やお客様からもらった言葉
- (それがあなたの信頼感を補強するなら)技術的な説明
- ヒューマン・スキルのアピール (リーダーシップ、チーム貢献、粘り強さ..etc)
- ビジネス上の成果・効果・達成
- 振り返り(仮にもう一度やるなら、どういう改善がありえたと思うか)
- 成果物のアウトプットやアセットの作成・シェアなど他者への貢献
一言で言うと「具体的なエピソード」、「あなたがその領域でイキイキと活躍している姿がイメージできるような」記述表現が望ましいと思います。
表現を工夫しよう
数点、私がお勧めする表現上の工夫・Tipsです。
書き出しを「私は」で始める
文の書き出しを「私は」で始めたら、私に関することを書かざるを得ません。背景のことは詳しくは書けません。文章に詰まった際に自分にフォーカスを当てるテクニックとして「私は」で書き始めてみることをお勧めします。
小見出しと箇条書きを使って構造化する(だらだらとナラティブに書かない)
ダラダラと長く、ナラティブに書いた文章を読むのは苦痛です。状況が許すなら小見出しや箇条書きの形式を取り入れると、読み手に整理された印象を与えられますし、書く際も考えが区切られて整理されるので書きやすくなります。本来の箇条書きは同レベルのものを列挙するリストとしての用法でしょうが、文章の構造の区切りとして使うだけでも読みやすくなると思います。
記述のためのフォーマットを先に決めて統一するのも一案です。たとえば以下のように見出しと箇条書きを使って記述する構造を先に決めてしまうのです。問いかけが複数ある場合にも有効かと思います。
【背景】
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【役割】 - xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
【課題】 - xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
【リーダシップ発露の例】 - xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
【結果】 - xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
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フォーマットに沿って書くことで
- 評価する側は見出しで「以降に書いてあること」を理解できるので、安心して読み進められます
- 書く側はフォーマットが決まっているので「記述漏れ」がなくなりますし、「書くべきこと」が決まっているので、その記述に集中できます
- 文章が構造化されていると、評価する側にロジカルで整然とした印象を与えることができるという利点もあるでしょう
評価する側のことも考えて書こう
評価する側もそれなりの時間をかけて読み込んで評価するわけですから、評価者への配慮もわすれずに!
冒頭・一発目が勝負の分かれ目
セールス・プレゼンでも「冒頭の掴み」が大切ですよね。自己アピール文章も同じで「第一印象」は非常に重要です。評価する側はもちろん全体をきちんと精読してから総合的に合否の判断をするべきなのですが、実際には読み始めの半ページから1-2ページを読んだ時点で、頭の中に印象が芽生えてきてしまい、(悪気はないのですが無意識のうちに)その後を読み進めるにあたってのスタンスが出来あがってしまうような気がします。書き出しが良い感じですと「おお、ええやん!」となって、その後読み進んでも肯定的な印象がどんどん補強されていきますし、逆に書き出しで「なんかイマイチ。。」と思ってしまうと、欠点ばかりが目についてきます。4 評価する側も人間ですので第一印象や予断をもってしまうのはしかたがありませんが、要は「一発目の書きぶり=冒頭でどんな印象を与えられるか、が非常に重要」ということです。よって最低でも書き出しや一発目の記述だけは他人にレビューをしてもらう、十分に推敲する、などして気を配ることをお勧めします。
事実と異なること(うそ)を書いてはいけません
評価する側は基本的に書き手を信頼しています。書いてあるすべてのことを「本当かな?」と疑っていたら、評価が成立しませんから。お互いの信頼の上に成り立っている評価のプロセスなのですから、技術者として経験していないことや事実と異なること(うそ)を書いていけません。(それに、嘘はいつかバレます。結局は損です。)ただしセールスという観点で、記述の中で勢いが余って少し過剰な修飾表現を使ってしまったりする(最近の言葉でいえば「盛り?」)のは、程度問題ですが許されてもいいのではないかと個人的には思います。
誤字・脱字・フォントのブレは印刷してチェック
些末だけど結構重要な話です。書いたら一回、ちゃんと印刷して誤字脱字がないか、フォントが揃っているか、など最終チェックしましょう。評価する人は紙に印刷して読むかもしれません。この類のことでミスがあると、厳しい見方をすれば「書いた後に見直しをしていない」「読み手のことを考えていない」ことの証明とも解釈できてしまいます。つまらんことで悪印象を与えないようにしましょう。
終わりに
以上、初ポエムでちょっと長くなりましたが、私からのアドバイスでした。実は冒頭に述べた会社の昇進認定制度はここ数年でプロセス改革=簡素化・迅速化が進んでおりまして、昔のように「文章で事細かに能力の証明を求められる」機会はかなり減っています。今回このような記事を書いたのも「もうこういうことを書いても別に問題ないよね!」と思ったからなのでした。あ、念のためですが当記事は私の考え・アドバイスであって、勤めている会社とは一切関係ありません。記述としてこういう方法が推奨されているわけでもありません。まあとにかく皆さん、自己アピール力を強化して、どんどん給料上げてってくださいね!!
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自分を商品だと考えるのに違和感がある方はダニエル・ピンク氏の「人を動かす、新たな3原則(原題:To Sell is Human)」などご一読お勧めします。 ↩
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ステレオタイプな表現で恐縮です ↩
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この表現がよろしくないことは重々理解。あくまでわかりやすさのための表現です。どっちかっていうと日本人的な控えめ文化の方が世界ではマイノリティなのでしょうが。 ↩
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冒頭がダメダメなのにその後一気に素晴らしくなるケースが無いとは申しませんが、まれかと思います。そういう意味では全体の品質が冒頭にも露呈しているだけ、という解釈も成り立ちますが。どっちにしても読み手に良い第一印象を与えて悪いことは何もないはずです。 ↩