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あまねAdvent Calendar 2022

Day 13

成長機会を活かすためのふりかえり活用方法

Last updated at Posted at 2022-12-13

こちらの記事はmybest product dev Advent Calendar 2022にも参加しています。

概要

エンジニアとして新卒入社して2年目になりますが、入社してから僕は意識的に「ふりかえり」をしてきたと思います。
アドベントカレンダーを書くにあたって1年を思い返してみても、自分の中で成長の実感とふりかえりはセットだなと思うことが多かったので、今回は今まで僕がどんな感じでふりかえりをしてきたかを紹介できればと思います。

  • 現状に停滞を感じている人
  • 効率的に成長したいと思っている人
  • 1年の終わりを迎える新卒の人たち

などには、ぜひこの1年の終わりにふりかえりする際に、少しでも参考になれば嬉しいです。

インターン時代に最初に参加したふりかえり

僕が株式会社マイベストで内定者インターンをしていたとき、最初に「ふりかえり」という名前のミーティングを見てもそれが何をするミーティングなのかイメージがつきませんでした。

今ではそれがアジャイル開発における「ふりかえり」であるとわかりますが、当時参加した際には、チームとして改善するにはどうすればよいかを真剣に議論して(学生の意見でも、メンバーとしてちゃんと尊重してもらって)、次に繋げるアクションを決めて試し、働き方を自分たちで改善していく様子がとても建設的なものだと感じ驚きました。

入社してから行ってきた「ふりかえり」

それから半年後に正社員として入社してからは、個人でもチームでもふりかえる機会は多かったと思います。
日々ふりかえりをしながら、学べたことや成長できたこと、気づいたことが多かったので、実際にこれまでどんなふりかえりをしてきたかを紹介します。

1. 毎日ふりかえる

入社したての頃は、仕事のすべてがはじめてだったので、毎日のようにできないことに遭遇したり、失敗したり、その度に新しい学びを得たりと、学びの多い日々を送っていました。
ここで得たものを忘れてしまうのはもったいないなという思い、そして、僕の好きな『仕事は楽しいかね?』という本の次の一節から、学びを記録することと、明日'試すこと'を出すことを目標に毎日ふりかえりをしていました。

だから僕はたった一つしか目標を持っていない。毎日毎日違う自分になること。これは'試すこと'を続けなければならないということだ

公開するのは少し恥ずかしいのですが、こちらが実際に1年目にふりかえりに使っていたシートです。

  • 最上部の列には日々の目標が毎日見えるように列を固定する
  • 「やったこと」列でその日のストーリーポイントを記入することで、見積もりに差分がないか、ある場合は差分の原因は何かを考える
  • 「Keep」列にはどんなに些細なよかったことや結果はどうあれ自分を褒めたいことをKeepとして記録することで、成長を実感したり、自分の中でモチベーション管理する
  • 「Problem」列にできなかったことや反省、自分のモチベーションや体調などなんでも書き出します。このときは改善は考えずとりあえず感じたことをそのまま書く
  • 「Try」列にはProblremをみて、明日試してみたいことを出す
  • 「Learning」列には開発しながらその日詰まって解消した技術的な学びなどを記録する

スクリーンショット 2022-12-13 13.04.52.png

新卒の1年目はこの形式で毎日欄を埋めていたのですが、だんだん慣れるにつれて、毎日のProbremの粒度が少しずつ大きくなり、1日のTryでは解決できないようなものが増えてきました。そうなってからは毎日ではなく、定期的なふりかえりを行うようになりました。

2. 失敗時にふりかえる

失敗した時のふりかえりでは、なぜ失敗したのか、どうしたらよかったのか、次同じ状況だったらどうするかををふりかえります。

本番環境で障害を起こしてしまったときなどには原因と改善策をNotionを使ってまとめたり、メンターに相談させてもらったフィードバックをもらったりしていました。

実際にこんな感じでまとめています。

スクリーンショット 2022-12-13 10.18.36.png

3. 定期的にふりかえる

ふだん業務をしているとなかなか俯瞰的にふりかえる機会がないですが、俯瞰することでの気づきはたくさんあります。

新卒1年が終わったタイミングで、1年間やったきたことや学び、感じたことををすべて洗い出してmiroでマッピングしていき、自分が一年どう過ごしていたかを可視化してみたところ学びや気付きがありました。

4. 複数人でふりかえる

チームでふりかえりMTGを行うことで、個人では解決できなかった課題や、ひとりで抱えているもやもやを一緒に働く人達に共有して、仕組みとして解決することにつながりました。
ふりかえりMTGに参加していきなり、普段感じていることや直近のできごとに対しての反省点を出そうと思ってもなかなか出しづらいです。
そんなときに1.で作成していたスプレッドシートを見返して、ふりかえりMTGの前にそれを見返すことで、これまでの自分やチームの動きをふりかえることができました。

また、1on1の時間でもスプレッドシートを活用して気になっている箇所を相談することができました。
自分ひとりでのふりかえりだと、どうしてもKeep→Tryを出す考え方が偏ってしまったり、新しいインプットは得られないんので、他の人と一緒に行うふりかえりではまた新しい気付きがあります。

自分ひとりの記録では自分だけにわかるようにProblemを書いていれば良いですが、他の人に「なぜそれが課題だと感じているのか」をセットで伝えることで自分の頭の中が整理されることもありました。

5. ふりかえりをふりかえる

アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット』という本を読んだ際にふりかえりのふりかえりという話が載っていて勉強になったので最近チームで取り入れて実践しています。

それまでのふりかえりMTGの中で、ときどき「このTRYは果たして本質的になるんだろうか?」と疑問に思うことがあったのと、普段出しているTRYの妥当性を考える場所もなかったので、この「ふりかえりのふりかえり」というのはとても良いなと思いました。
これまで少し回してみたところ、下記のような改善点が出てきていて、徐々にではありますが、ふりかえり方が改善されていっている実感があります。

  • ふりかえり内のアジェンダの時間調整
  • 事前に記入しておくようにする
  • KeepとGoodを分けてKeepはより仕組みにフォーカスして出す
    etc...

ふりかえりを通して実感したこと

言語化することでやるべきことがはっきりする

ふりかえりを通しての「言語化」がとても効果的だと感じています。言葉にして残すことで、今感じている問題が何なのかを再認識できました。
また、「次に会議があるときには議事録の形式を〇〇にする」「リリースする際にはチェックリストでチェックする」のようなアクションにまで具体化させると次に自分がするべきことが明確でわかりやすくなります。
この具体的な行動の結果が良かったか悪かったかもふりかえることで「リリース前にチェックリストを通すことで障害を起こすことがなくなった」のように、自分の中で再現可能な知見として残ってくれるのも良いなと感じています。

俯瞰することで新しい気付きがある

際俯瞰した視点で自分を見ることができる点もよかったです。
いつもと違った客観的な視点でやったことを見つめ直すことにより、自分の行動の傾向や、そのときは気づかなかったよりやり方を思いついたり、新しい気付きに繋がります。

実際に今もこの記事を書きながら昨年のふりかえりスプレッドシートを見て、初心を忘れている自分がいることに気づき、当時を思い出して日頃の動きについてもう一度ふりかえって見ようかなと思いました。
このように、一度の経験を何度も活かせるのはとてもお得です。

ふりかえることそのものが成長につながる

ちょうど先日タイミーさんのこちらの記事を目にして、「学習→経験→言語化」というサイクルを回すことがエンジニアの成長につながるという考え方に共感するものが多いと感じました。

エンジニアが仕事を通して得た知識や経験をそのままにすることなく、体系化・言語化、発信をサポートし、本人のキャリアや属する技術コミュニティの前進

ふりかえって言語化することで、自分自身の学びになるとともに、他の人へも伝えることができるようになるので、、チームやコミュニティへの前進につながります。

ふりかえりを継続していくためのTips

とはいえなかなか定期的に継続してふりかえりを行うのは難しいものです。
そんなときにこんなことを意識していたので、最後に紹介できればと思います。

継続のために1行でも良いからふりかえる

まずはとにかく継続することが大事だと思ったので、こちらの『1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる』という本を参考にして、最初はあまり形式を気にせず1行でも良いからその日の感想を書くというところからはじめて、まずは継続することを目標にしました。

しなやかマインドを持つこと

ふりかえりを行うと、どうしても改善点に目が向きがちで「なんて自分は未熟なんだ」とダメなところに注目してしまうこともあります。
しかし、ふりかえりの目的はそこから改善して、上手にできるようにすることにあるので、そこで落ち込んでしまっては意味がなくなってしまいます。

マインドセット「やればできる! 」の研究 』という本の中で説明されている「しなやかマインド」(TEDもあります)を持ってふりかえることネガティブにならずに前向きに改善に繋げられたかなと思います。

また、Problremと同じくらいKeepも大事ににして、どんなささいなことでもやってよかった点に目を向けることで前向きなふりかえりになったかなとお思います。

アウトプットする機会を作ってからふりかえる

ふりかえりをしたいと思っても、なかなか普段は忙しくふりかえりのための時間が取れません。
そういうときには、LTに申し込んだり、アドベントカレンダーなどの発信の機会を先に作ってしまい、そこに向けてふりかえりをもとにしたアウトプットを作成するようにして活用しています。

昨年に発表した「見積もりについて完全に理解したLT」のときなどはまさにそれで、僕がプロジェクトのスケジューリングを行わずに遅延させてしまったことを反省する意味で、LTに申し込んでそこに向けてしっかり勉強していきました。

場合に応じてふりかえりを使い分ける

僕はKPTしか知らなかったのでKPTでふりかえりをしてきましたが、いろいろなふりかえりの方法があるようになので目的に応じて使い分けてみたいと思いました。こちらはこれから試してみようと思っています。

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