LoginSignup
0
0

More than 5 years have passed since last update.

スライサー(FDM式3Dプリンタ向け)の作成 考察1(最適経路について)

Posted at

1.はじめに

 3Dプリントしていると、写真のような”ポッチ”が付着することがありませんか?
DSC_0208a.jpg
 比較的簡単に除去はできるのですが、地味に面倒です。
 スライサーを作っていて、もしかするとこれが原因か?という点があり、そこを改良すると、現状が改善するかもと期待して、実装した機能です。

2.原因?

 スライサーがスライスするとき、とくに出力する順序は気にせず、求める形状(ノズルの移動経路)を算出しています。
 そして最後にこの経路情報を順次G-Code化しています。
 で思ったのが、ある経路を出力後、次の出力を場所に移動させる必要があり、このとき、出力済の箇所を通過(非出力箇所から出力箇所へ)すると、移動中に垂れたフィラメントが拭われ、現象の”ぽっち”になっているのではないか?
 であれば、この移動経路を変えることにより、垂れているフィラメントを付着させずに済むのでは?
キャプチャ1.JPG

3.最適経路アルゴリズム(考え方)

 ある閉領域を考えます。
キャプチャ2.JPG
 その閉領域の2点をPs/Peとします。
 閉領域はスライスした断面、Psは移動元の点、Peは移動先の点です。
 PsからPeへの移動経路を考えます。(スライス時は考慮しないヘッドの移動パスです)
 何も考えない場合の経路はPs→Peの直線的な移動を示すG-Codeとなりますが、原因?で示したような、箇所を通過することになります。
 そこで、PsからPeへ移動する最適経路として、閉領域内で経路探索すれば解決するはずです。

キャプチャ3.JPG

  • 本機能は、現状検証段階であり、また、移動経路が長くなることから出力時間が伸びるため、パラメータによりON/OFFできるようにしている

4.おわりに

 アルゴリズムの説明がない?と思われるかもしれませんが、上記考えから、アルゴリズム自体は迷路探索と同じようなものです。
 実装した考えについては、まだ検証中で妥協している状態なので、今後改良を加えていきたいと思っています。

 本機能を実装実験したときのものです。(上から、本スライサ機能OFF,本スライサ機能ON,他のスライサ)
 赤い細い線がヘッドの移動ですが、機能ON時は出力物の領域からは基本でません。(右下にあるのは、開始と終了のときのヘッドの動き)
sstpa.png

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0