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OpenStack Days Tokyoの実行委員をやってみて

Last updated at Posted at 2018-02-13

こんにちは、江崎(iorin)です。

私は、OpenStack Days Tokyoイベント に実行委員として参加させていただいています。

昨年7月に行われたOpenStack Days Tokyo 2017 では、2日間で過去最高の3千人あまりの来場者を集めて、大変盛り上がりました。
本レポートでは、実行委員という中の人の立場で、本イベントをどのように企画立案して運営したのか、そして今年8月に開催予定の同イベントをどのような方向に変えていこうとしているのかについて、ご紹介したいと思います。

OpenStack Daysとは

OpenStackは、クラウドシステムを簡単に構築・運用するためのオープンソースであり、世界のあちこちのプロバイダーやオンプレミスシステムで使われています。OpenStackの詳細 については、他の詳しいサイト に譲りますが、OpenStack Foundation が主宰するオープンソース(OSS)コミュニティにより、技術の方向性と開発が推進されています。

OpenStack Days は、OpenStack Foundationが公認するユーザーイベント であり、各国ごとのユーザーグループがクラウドを導入したいCTO・CIO、クラウドビジネスの企画者ならびに、OpenStackを利用するオペレーターやユーザを集めて、技術の方向性を議論したり、ワークショップをおこなう1 dayまたは、2 daysのイベントです。

日本でのOpenStack Daysは、2013年から毎年に東京で開催されており、毎年多くの参加者を集めています(Facebookサイトはこちら)。
また、2015年秋には、OpenStack Foundationが半年ごとに開催するOpenStack Summit を東京に呼ぶことができ、OSSイベントとしては驚異的な5000人以上の参加者を集めることができました。

昨年のOpenStack Daysイベント は、「オープン x コラボレーション」というテーマで、OpenStackに関係する様々な技術やOSSのコミュニティと連携して、2日間で過去最大の80セッション を開催しました。

OpenStack Days Tokyo 2018の方向性について

ことしのOpenStack Days は、8月2日(木)と3日(金)の2日間、東京都中央区のベルサール東京日本橋 で開催することが決定しています。

実行委員会では、昨年10月から、このイベントの開催要項と方向性を決めるための議論を続けています。議論を始めたころには、各社がプライベート展示会や各種展示会で自社技術のアピールをやれている時代に、そもそもいまOpenStackを冠にしたイベントをやる必要があるかどうかという疑問も出されました。
これまで、OpenStack Daysイベントは、OpenStack自体の知名度向上と啓蒙に重きを置いてきました。クラウドの世界は、各社から提供されているクラウドサービスが簡単に利用可能となり、パブリッククラウドとプライベートクラウドが適材適所で使われるマルチクラウド・ハイブリッドクラウド形式が当たり前となってきました。また、その上で用いられるアプリケーションや管理技術も様々な形になってきています。
利用者やCIO/CTOからみれば、混とんとするクラウド技術のトレンドと先端的な利用方法がひと目でわかり、自分のビジネスに活用するヒントが得られる展示会の価値は大いにあると思われますが、OpenStack以外にそれを推進できる傘が無いことから、今回は有料イベントとして開催する方向で試してみることにしました。
(スポンサーにはグレードに応じた無料招待券を発行します。)

イベントテーマについては、Cloud-Nativeインフラ利用者に向けた情報の発信や共通課題の解決にフォーカスする意味で「Toward Cloud-Native」とし、様々なOSSコミュニティやユーザーコミュニティと連携して、下記テーマを扱っていくことにしました。

・コンテナ技術(K8S, OpenStack & Container等)
・エッジコンピューティング、NFV
・ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)
・AI/DeepLearning、HPC、GPU利用技術
・DevOps、CI/CD、PaaS(Cloud Foundry, Serverless/FaaS, Ansible, Kong 等)

これらのテーマのうち、コンテナ技術とDevOpsに関しては、「Cloud Native Days Tokyo」という併設イベントとしてスペシャルトラックを起こすことになりました。
詳細は後述。(3/15)

これらは、OpenStack Summitが推進しているテーマ にも沿ったものになっています。

イベントの建付けは、例年どおりキーノート講演、スポンサー講演、スポンサー展示ならびに、企画セッションの他、クラウド技術に関する各種ハンズオントレーニングとOpsMeetupを開催する方向とし、企業イベントと勉強会の中間を埋める位置づけを担えるようにします。
また、例年どおりCall for Speaker (CFS) もおこない、クラウド基盤技術や、クラウド応用ソリューションに関する様々な知見を発表していただく機会も設けています。
(CFSは、3/30締め切り。4月下旬に採否の公表予定。)

併せて、3/30締め切りで、イベントスポンサーの募集 も行われています。

今後、3月末ごろまでに主な登壇者と発表概要ならびにサブトラックの割り振りを決め、細かな駒割りをおこなった後、5月初旬に参加者募集開始、プレスリリース、各スポンサーや登壇者との詳細な詰めをおこなったのち、8月の本番に向かうことになります。
CFSに対して様々な分野の方に応募いただくとともに、たくさんの方々のご来場をお待ちしています。

実行委員をやってみて

最近、クラウド廻りの技術やツールが充実してきたため、クラウドをどうやって作るかよりも、どのように利用するかということが重要なテーマになってきています。
OpenStackコミュニティでも、Summitごとに開発者だけでなく、利用者も含めて問題点を討議するOpsMeetupが開催されており、3月7日~8日には、東京でMeetup が開かれる予定です。
(Meetupの概要と議論テーマに関しては、Wiki をご覧ください。)

国内のあちこちでは、毎日のようにICT技術に関する勉強会が盛んに開かれていますが、混とんとするクラウド技術をどう使っていくかのヒントがひと目でわかるイベントを開催することは非常に有意義だと考えています。
実行委員として得られる報酬は、イベント後の打ち上げの費用補助くらいしかなく、ほぼ手弁当での参加になりますが、Cloud-Nativeな時代に向かってどのような基盤技術や応用技術があり、ぶっちゃけいまどんな技術がもてはやされているのかを企画立案作業を通じて直に実感できますし、他社の方々や業界のキーマンとの人脈もできて裏話もきけるので、たいへん有意義だと思います。
ベンダーの方だけでなく、クラウドを利用する方にもぜひ実行委員として参加していただけると嬉しいです。

富士通がスポンサーとして参加するかは未定ですがは無事にプラチナスポンサーとして参加することになりましたので、私は実行委員として引き続き本イベントに貢献していきたいと思っています。

P.S. 併設イベント「Cloud Native Days Tokyo」の追加開催について

3/15の実行委員会で、OpenStack Days Tokyo 2018 (OSDT2018)の併設イベントとして、
「Cloud Native Days Tokyo 2018」
の同時開催を行うことを決定しました。

OSDT2018は、"Cloud Native"をテーマに掲げているものの、いまの見せ方ではスポンサー候補と思われる企業さまに意図が伝わっていないためか、申し込み状況が芳しくありません。
この投稿を読んでくださっている方は、OSDT2018がもはやOpenStackに閉じない、新しい時代のクラウド基盤を体験していただくイベントになりそうなことを理解していただいていると信じていますが、お忙しいスポンサー担当の方のなかには、看板を見ただけで協賛検討のテーブルにすら載せていただけないことがありました。
実行委員会で議論した結果、それならいっそ来年を先取りして併設イベントの看板を揚げちゃおうじゃないかないか、となった次第です。
コンテナやサーバーレスコンピューティングやDev/Opsの話題を取り扱うサブトラックを独立させて併設イベントとする方向です。
Webサイトも、スポンサー募集要項も、併設イベント用に新しいものをご用意しますので、こちらの方がご上司への説得材料に使えると思われる方はぜひご活用いただき、スポンサー協賛をお願いします。

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